「もっと給料を増やしたい」「やってみたい仕事がある」などという理由から、転職か副業かのどちらかを考えている人は多いのではないでしょうか。
しかし新しいことを始めるのは勇気がいることで、なかなか踏み出せないものです。
転職か副業か、どちらを選ぶべきか悩んでしまう人もいるでしょう。
転職と副業にはそれぞれ異なる特徴があり、何も考えずに転職や副業をしてしまうと後悔することになるかもしれません。
そこでこのページでは、転職か副業か迷ったときの対処法や、転職と副業それぞれのメリット・デメリットを解説します。
転職か副業かどちらを選ぶべきか迷っているという人は、ぜひ参考にしてみてください。
転職か副業か?迷ったときの対処法
転職か副業か、どちらを選ぶべきか迷っているという人もいると思います。
迷ったときは、次のことを考えてみてください。これからどうしていけばいいのか、良い方法が見つかるかもしれません。
- 自分がどうなりたいのかを考える
- 転職や副業のデメリットを理解する
自分がどうなりたいのかを考える
転職や副業を検討しているということは、現状の収入面や職場の環境に不満があったり、新しいことにチャレンジしたいなど思いがあるのだと思います。
まずは自分自身の気持ちを整理しましょう。
今までの仕事内容や経験したこと、得意なことや苦手なこと、仕事でやりがいを感じた瞬間などを紙に書き出してみるのがおすすめです。
書き出した内容をもとに、今後仕事をしていくうえで大切にしたいことは何か、どうして転職や副業をしたいのかを考えてみてください。
長く働くためにどのような職場環境を希望するのか、どれくらいの収入を目指すのか、将来どのようなスキルを身につけたいのかなどをしっかりと考えましょう。
大切にしたい項目が複数ある場合は、優先順位を決めて整理してください。
転職や副業のデメリットを理解する
転職や副業を行うことでさまざまなメリットが得られますが、同時にデメリットも存在します。
たとえば転職すると職場の環境を変えることができますが、新しい環境に馴染めないかもしれません。
副業は収入アップを期待できますが、自由な時間が減ってしまうというデメリットもあります。
デメリットを知らずに転職や副業を始めると、失敗したり後悔してしまうかもしれません。
転職や副業を考えている時はメリットだけに目を向けがちですが、デメリットをしっかりと理解しておくことが大切です。
転職か副業か?それぞれのメリット
転職か副業かどちらを選ぶべきか迷ったら、それぞれのメリットを確認してみましょう。
転職のメリット
転職によって得られるメリットは次の5つです。
- 収入のアップが期待できる
- 職場環境が良くなる
- 人間関係を一新できる
- 新しいスキルを習得できる
- 視野が広がる
①収入のアップが期待できる
転職することで、年収や待遇が上がるなど、収入アップが期待できるというメリットが得られます。
同じような仕事内容でも、企業の規模などによって年収や待遇は異なります。
特に現在の職場の給与が相場よりも低い場合、転職先で適正な給与を受けることで収入がアップする可能性が高いです。
ただし必ずしも年収や待遇がアップするわけでありません。未経験職種への転職に際しては、現在の会社よりも年収が下がってしまうケースが一般的です。
現在の会社で頑張って働いても昇給する可能性が低いという人は、転職することで収入がアップするかもしれません。
②職場環境が良くなる
転職することで、残業や休日出勤がなくなるなど、職場環境が良くなるというメリットが得られます。
職場の環境が原因で転職を検討しているという人は多いのではないでしょうか。
たとえば残業や休日出勤が多い会社では、自分の時間を確保することは困難です。
定時で帰れる会社や完全週休二日制の会社に転職することで自由な時間が増え、今までできなかった趣味を始めたり、スキルアップのための勉強の時間に回すことができます。
転職により職場の環境が改善されることで、毎日やりがいを感じながらいきいきと働くことができるというメリットがあります。
③人間関係を一新できる
転職することで、これまでの人間関係を一新して、新たな人間関係を構築していくことができるというメリットが得られます。
たとえば規模の小さい会社では、ワンマン社長の機嫌を気にしながら働かなければいけないところも少なくありません。パワハラが横行している職場で無理に働き続けると、ストレスが溜まって精神的な病気になってしまう恐れも考えられます。
転職することで、仕事にやりがいを持って働く同僚や、尊敬できる素晴らしい上司に出会えるかもしれません。
現在の職場での人間関係に不満を持っている場合、転職をすることで人間関係を一新できるというメリットがあります。
④新しいスキルを習得できる
転職をして未経験の業種にチャレンジすることで、新しいスキルを習得できるというメリットが得られます。
新しい業種にチャレンジすることはハードルが高いですが、思い切って業種を変更することで、人生の転機になります。
たとえば飲食店勤務からシステムエンジニアに、営業職から総務部に転職するなどのケースがあります。
未経験の業種に転職する場合給料が下がるケースが多いですが、自分がやってみたい仕事を選んでイチから経験を積んでいくことは、非常にやりがいを感じられるでしょう。
また自分の持っているスキルを活かせる職場に転職し、新たなスキルを掛け合わせることで、自分だけの強みになります。
転職をすることで、現在の会社では経験できないようなスキルを習得できるというメリットがあります。
⑤視野が広がる
転職のメリットは、「これが当たり前なんだ」「そういうものなんだ」と思い込むことで狭くなっていた視野が広がることです。
長年同じ会社に勤めていると、自分でも気づかない間に視野が狭くなってしまいがちです。
転職は自分を客観的に見たり、今まで当たり前だと思っていたことが間違いであることに気づくきっかけになるかもしれません。
たとえば転職活動では自分の市場価値を客観的に見ることができます。転職先がなかなか決まらないこともあるかもしれませんが、反対に好条件を出してくれることで自信に繋がります。
また未経験の職種に転職することで新しい知識を得ることができ、人生に刺激が生まれます。新しいアイデアが浮かんだり、今までと違った角度で物事を見ることができるようになるでしょう。
副業のメリット
副業によって得られるメリットは次の5つです。
- 確実に収入がアップする
- 安定した収入を得ながらスキルを習得できる
- 自分のやりたいことにチャレンジできる
- 起業や転職の準備ができる
- 本業の成果につながる
①確実に収入がアップする
副業は本業をしながら空いた時間に仕事をするので、確実に収入がアップするというメリットが得られます。
転職の場合、必ず収入がアップするという補償はありません。転職先によっては現在の会社よりも収入が下がってしまうリスクもあります。
一方副業は本業で安定した収入を得ながら、副業により副収入を得ることが可能です。
副業で収入が増えることは、万が一本業の収入が減った場合のリスクを軽減することにも繋がります。
少ないリスクで生活水準を上げることができるというのが副業のメリットです。
在宅でできるお小遣い稼ぎ13選!副業を始める際の注意点も解説!②安定した収入を得ながらスキルを習得できる
本業で安定した収入を得ながら、副業でスキルを習得できるというのも副業のメリットです。
転職をすることでも新たなスキルを習得することができますが、現在の会社を辞めることは勇気がいることです。
副業は本業を退職せずに始めることができるので、安定した収入が約束されたまま、安心して新しい副業にチャレンジすることができます。
副業を通して本業では得られなかった新たな知識を獲得できたり、人脈が広がるかもしれません。
本業によって安定した収入を得たままスキルや経験を積むことができるのは、副業ならではのメリットです。
③自分のやりたいことにチャレンジできる
自分のやりたいことや好きなことにチャレンジできるというところも、副業のメリットです。
副業にはさまざまな種類があります。
初期投資が不要なものも多いので、いろいろなジャンルの仕事に気軽にチャレンジすることが可能です。
自分のやりたいことや好きなことを副業にしたり、興味のあるジャンルに挑戦してみることで、得意なことが見つかるかもしれません。
Webデザインやプログラミングなどの専門的な知識を学ぶことで、本業のキャリアアップに繋がる可能性もあります。
新たなジャンルの仕事に気軽にチャレンジできることが副業のメリットです。
④起業や転職の準備ができる
本業により安定した収入を得ながら、起業や転職の準備ができることも副業のメリットです。
やりたい仕事や好きな仕事があっても、いきなり起業したり転職するのは勇気が必要なことです。
しかし副業を通して得た新しいスキルは、起業や転職に役立てることができます。
副業でコツコツと積み重ねてきたスキルや経験があれば、未経験から始めるよりも起業や転職へのハードルを低くすることが可能です。
本業で安定した収入を得ながら起業や転職の準備ができることが副業のメリットです。
⑤本業の成果につながる
副業を通じて得たスキルや知識を活かすことで、本業での成果につなげられるというメリットがあります。
副業にはさまざまな種類があるので、本業で得たスキルや知識を活かしてよく似たジャンルの副業を始めることも、まったく異なるジャンルの副業にチャレンジすることもできます。
今まで使っていなかったスキルが磨かれたり、本業では関わることがなかった職種の人と出会うことで、結果として自分の仕事の幅が広がるでしょう。
副業を通じて得たスキルや経験を本業に還元することで、キャリアアップに繋がる可能性が期待できるというメリットが得られるのです。
転職か副業か?それぞれのデメリット
転職と副業にはさまざまなメリットがありましたが、同時にデメリットも存在します。
後悔しないためには、デメリットについてしっかりと理解しておくことが大切です。
転職のデメリット
転職によって生じるデメリットは次の4つです。
- 収入が下がる可能性もある
- イチから人間関係を築く必要がある
- 転職までに時間がかかる
- 労働環境が悪くなる可能性がある
①収入が下がる可能性もある
転職により収入をアップさせることができますが、反対に収入が下がってしまう可能性もあります。
とくに未経験の業種ややりたかった仕事にチャレンジする場合には、今よりも給料が下がってしまうことがほとんどです。
やりがいを重視して転職する場合でも、年収にどれくらいの差が出るのかを計算してみるのをおすすめします。
求人票に書かれていた収入や待遇と違っていたというケースも考えられるため、各種手当や保険などの細かい部分についてもしっかりと確認しておきましょう。
②イチから人間関係を築く必要がある
転職により人間関係をリセットすることができますが、その一方で、またイチから人間関係を築いていかなければならないというデメリットもあります。
職場の人間関係は、実際に入社してみないとわかりません。今まで人間関係で悩んだことがないという人でも、新しい職場の環境に馴染めないという可能性も考えられます。
現在の会社で愚痴を聞いてくれた同僚や、厳しくも優しく指導してくれた上司は、転職先にはいません。
もちろん転職先で同じような人間関係を築くことは可能ですが、それなりの時間が必要になります。
少しでも入社後のギャップをなくしたい場合は、面接で職場の雰囲気を質問したり、可能であれば職場見学させてもらうこともおすすめです。
転職するということは、新しい世界に飛び込み、イチから人間関係を築いていくことだということを忘れないでください。
③転職までに時間がかかる
転職のデメリットとして、転職が完了するまでに短くても1ヵ月、長くなると3〜6ヶ月程度の時間がかかることが挙げられます。
転職活動の流れとしてはまずは求人を探して応募、履歴書や職務経歴書を作成し、書類選考や面接といった順で行われます。
転職のために必要な情報収集などにはしっかりと時間をかけ、自分に合った転職先を見つけることが大切です。
さらに転職先を見つけるだけではなく、現在の会社での退職交渉や引継ぎも必要になります。
在職中に転職活動を始めるのであれば、転職したい時期までのスケジュールをしっかりと組んで、余裕をもって動き出しましょう。
④労働環境が悪くなる可能性がある
労働環境が悪くなる可能性があることも転職のデメリットです。
労働環境は人間関係と同様、転職前に良し悪しを見極めることは非常に困難です。
実際に入社してみたら人間関係が悪かったり、面接で聞いたような労働条件ではなかったというケースも少なくありません。
少しでもトラブルを防ぐために、ネットでの口コミを探してみたり、転職エージェントに相談してみるのも良いでしょう。
転職してから「前の会社の方が良かった」と後悔しないように、転職先は慎重に探しましょう。
副業のデメリット
副業によって生じるデメリットは次の4つです。
- 副業によっては思ったように稼げない
- 自分の時間が減る
- 本業に支障をきたす可能性がある
- 確定申告が必要になる
①副業によっては思ったように稼げない
思ったように稼げない場合もあるというのが副業のデメリットです。
副業にはたくさんの種類があります。誰でもすぐに始められるようなものから専門的なスキルが必要な副業までさまざまで、難易度によって得られる報酬も異なります。
未経験でもできるような副業は得られる収入が低い傾向があり、はじめのころはあまり大きな金額を稼ぐことができないかもしれません。
しかし長く続けていくことでスキルが身につき、徐々に収入を増やしていくことができるでしょう。
副業は、思ったように稼げないからといってすぐに諦めずに、長期的にコツコツと続けていくことが重要です。
②自分の時間が減る
副業のデメリットとして、自由に過ごせる自分の時間が減ってしまうことが挙げられます。
副業は本業の出社前や帰った後、休憩時間や休日など、空いている時間を使って取り組むことになります。
平日は家事をしたり、家族と暮らしている人の場合は家族との時間も大切にしたいでしょう。
副業を始めると、どうしても自由な時間が少なくなってしまいます。
副業を始める際は無理なく継続できるか、私生活に影響しないかをよく考えて選びましょう。
③本業に支障をきたす可能性がある
長時間労働などにより、本業に支障をきたしてしまう可能性があるというのも副業のデメリットです。
副業を始める際は、まず会社が副業を禁止していないかどうか、就業規則を確認してください。
禁止しているにもかかわらず黙って副業をしていたことがバレてしまうと、処分を受ける可能性があるので注意が必要です。
また、副業は本業の就業時間外に行う必要があるため、どうしても長時間労働となってしまいます。
副業を詰め込みすぎて夜中まで作業をしていると、睡眠不足から本業に支障をきたしてしまう恐れがあります。
無理をして続けていると、心身ともに疲れが溜まり体調を崩してしまい、本業や副業を続けられなくなるかもしれません。
副業を始める際は本業に支障がでないように、無理のない範囲で取り組みましょう。
副業がバレた原因は?禁止の理由とバレたときの対処法を解説!④確定申告が必要になる
副業を始めると、確定申告が必要になるというのもデメリットです。
会社員の場合は会社が毎年年末調整を行ってくれるため、基本的に確定申告は不要です。しかし副業の場合は、自分で確定申告をしなければいけません。
副業による収入が年間20万円を超える場合、確定申告を行う義務が生じます。
確定申告をしなかったり虚偽の申告を行った場合は、無申告加算税や延滞税、重加算税といった罰則を受けることになります。
さらに悪質だと判断された場合は、脱税として罰金や懲役などの刑事罰を科せられる可能性もあるので、副業だからと軽く考えずに必ず申告してください。
副業の経費は認められる?計上できる費用・できない費用を解説!まとめ
- 転職か副業か迷っている場合
- 自分がどうなりたいのかを考える
- 転職や副業のデメリットを理解する
- 転職によって得られるメリット
- 収入のアップが期待できる
- 職場環境が良くなる
- 人間関係を一新できる
- 新しいスキルを習得できる
- 視野が広がる
- 転職によって生じるデメリット
- 収入が下がる可能性もある
- イチから人間関係を築く必要がある
- 転職までに時間がかかる
- 労働環境が悪くなる可能性がある
- 副業によって得られるメリット
- 確実に収入がアップする
- 安定した収入を得ながらスキルを習得できる
- 自分のやりたいことにチャレンジできる
- 起業や転職の準備ができる
- 本業の成果につながる
- 副業によって生じるデメリット
- 副業によっては思ったように稼げない
- 自分の時間が減る
- 本業に支障をきたす可能性がある
- 確定申告が必要になる