HTMLで表を作る基本:tableタグと関連タグの理解
まず、HTML 表の作り方の基本を理解するには、使用する主要なタグを押さえることが重要です。 HTMLで表を作成する際は
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<table> |
タグを用います。この
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<table> |
タグ内に行を示す
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<tr> |
タグ、見出しセルを示す
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<th> |
タグ、通常のデータセルを示す
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<td> |
タグを組み合わせることで、表が構築されます。
目次
基本構造:table、tr、th、tdタグ
以下に最も基本的なHTML表の構造例を示します。
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<table> <tr> <th>日付</th> <th>終値</th> <th>出来高</th> </tr> <tr> <td>2024-01-01</td> <td>1000円</td> <td>5000株</td> </tr> <tr> <td>2024-01-02</td> <td>1020円</td> <td>7000株</td> </tr> </table> |
ここでは、投資初心者やトレード初心者が株価や為替レートなどを表形式で整理したい場合にも役立ちます。日付ごとの終値や出来高を一覧表示することで、視覚的な把握がしやすくなります。
thead、tbody、tfootタグによる表の構造化
表が大きくなり行数が増えた場合、
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<thead> |
、
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<tbody> |
、
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<tfoot> |
タグで構造を明確にすると分かりやすくなります。
- thead:表の見出し行を格納
- tbody:実際のデータ行を格納
- tfoot:合計行や集計行を格納
投資情報表の例として、期間中の平均価格や出来高合計をtfootにまとめるなど、より分析に役立つ表を構築できます。
captionタグで表にタイトルを付ける
表の上部にタイトルを表示したい場合、
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<caption> |
タグを用います。たとえば、”日次株価一覧表”といった説明タイトルをキャプションとして挿入すると、表の意味が明確になり、初心者でもその表が何を表しているか一目で分かります。
HTML表のデザイン:border、CSS活用、レスポンシブ対応
データを見やすくするためには、表の見た目も重要です。初期状態の表は境界線(ボーダー)もなく、シンプルな見た目ですが、
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border |
属性やCSSを用いてデザインを調整できます。
border属性とCSSでの基本スタイリング
HTMLの
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<table border="1"> |
のように
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border |
属性を指定すれば簡易的に線が表示できます。しかし、最近はCSSでスタイリングするのが主流です。
例:CSSで枠線やセル内余白を設定
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<style> table { border-collapse: collapse; width: 100%; } th, td { border: 1px solid #333; padding: 8px; text-align: center; } caption { font-weight: bold; margin-bottom: 10px; } </style> |
このようなスタイリングで見やすい表を実現できます。投資やトレード初心者がデータを読み取りやすくするためにも、スタイリングは重要です。
レスポンシブ対応:小さな画面でも読みやすい表
スマートフォンで株価表や取引履歴を見る場合、横に長い表は読みにくくなります。そのため、レスポンシブデザインによる対応が求められます。
- 横スクロールを可能にする
- メディアクエリでフォントサイズや表示項目を調整
- 必要に応じてデータをカード形式に切り替える
CSS例:横スクロール対応
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<style> .table-wrapper { overflow-x: auto; } </style> <div class="table-wrapper"> <table> ... </table> </div> |
これで小さい画面でもスクロールしてデータを確認しやすくなり、投資判断に必要な情報を、どこにいても素早くチェックできるようになります。
複雑な表の作り方:colspan、rowspanでセル結合
ときには、見出しセルを横方向・縦方向に結合して表を見やすくする必要があります。 HTML 表の作り方において、
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colspan |
や
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rowspan |
属性は、ヘッダ行などで複数列や複数行に渡る見出しを作るのに役立ちます。
colspan属性の使用例
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colspan |
はセルを水平方向に結合する属性です。例えば、”日付”列と”指標”列を見やすくまとめたい場合、以下のような記述が可能です。
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<table> <tr> <th>日付</th> <th colspan="2">指標</th> </tr> <tr> <td>2024-01-01</td> <td>終値</td> <td>出来高</td> </tr> <tr> <td>2024-01-02</td> <td>1020円</td> <td>7000株</td> </tr> </table> |
ここでは”指標”という大項目の下に”終値”と”出来高”が入る形で、表のヘッダが分かりやすくなります。
rowspan属性の使用例
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rowspan |
は縦方向にセルを結合します。例えば、同じ日付で異なる銘柄を表示する際、日付セルを縦に結合し、日付を一度だけ表示できます。
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<table> <tr> <th rowspan="2">日付</th> <th>銘柄名</th> <th>終値</th> </tr> <tr> <th>出来高</th> <th>PBR</th> </tr> <tr> <td rowspan="2">2024-01-01</td> <td>A銘柄</td> <td>1000円</td> </tr> <tr> <td>B銘柄</td> <td>5000株</td> </tr> </table> |
こうした結合属性を活用することで、複雑な投資データを整理して、一見しただけで全体像をつかみやすくすることが可能です。
実践的なHTML表の活用例:投資データの整理
投資初心者やトレード初心者にとって、毎日の株価、出来高、移動平均線(EMA)といった指標を表で整理することは、トレード戦略の立案に役立ちます。ここでは、移動平均線を計算し、それを表で表す手順を紹介します。
移動平均線(EMA)の計算式とHTML表への応用
例えば、終値の指数平滑移動平均(EMA)を計算して表に表示する手順を考えます。 EMAは以下のように計算できます。
ここで、
- α(アルファ)は平滑化定数:例)
1α = 2/(期間+1)
- EMA_昨日は前日のEMA値
- 終値_今日は当日の終値
この計算結果をHTML表で管理すれば、日々の終値と共にEMAの変化が一覧できます。
EMA計算をステップバイステップで行う方法
投資初心者向けに、EMA計算を表に落とし込む手順を見てみましょう。
- 期間を決める(例:10日間)
- 初日のEMAは、初日終値をそのまま使用
- 2日目以降、上記のEMA計算式を用いてEMAを算出
- 算出した各日のEMAをHTML表に入力
- CSSで表を整え、見やすいデータ一覧を作成
以上の手順に沿って計算を進めれば、数日分の株価データを一目で分析できる表が完成します。
EMAを表示するHTML表例
例えば、10日分のデータを格納した表を用意します。(ここではサンプル値を用いています)
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<table> <caption>10日間の終値とEMA一覧表</caption> <thead> <tr> <th>日付</th> <th>終値</th> <th>EMA(10日)</th> </tr> </thead> <tbody> <tr> <td>2024-01-01</td> <td>1000円</td> <td>1000円 (初期EMA)</td> </tr> <tr> <td>2024-01-02</td> <td>1020円</td> <td>1001.8円 (計算例)</td> </tr> <tr> <td>2024-01-03</td> <td>1010円</td> <td>1002.5円 (計算例)</td> </tr> <tr> <td>2024-01-04</td> <td>980円</td> <td>999.3円 (計算例)</td> </tr> <tr> <td>2024-01-05</td> <td>995円</td> <td>...</td> </tr> <!-- 以下省略 --> </tbody> </table> |
※ここでの計算値は一例です。実際はα値を求め、前日のEMAから順次計算して埋めていきます。
HTML表の応用:比較・分析・戦略立案への活用
表はデータを整理して表示するだけでなく、比較や分析、そして戦略立案に役立ちます。
- 複数銘柄の株価推移を比較する表
- 異なる期間の移動平均(10日、20日、50日)を並列表示して傾向を見る
- 出来高やボリンジャーバンド、RSIなどのテクニカル指標を同時に表示
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<table> <caption>複数指標一覧表(例)</caption> <thead> <tr> <th>日付</th> <th>終値</th> <th>出来高</th> <th>EMA(10日)</th> <th>RSI(14日)</th> </tr> </thead> <tbody> <tr> <td>2024-01-01</td> <td>1000円</td> <td>5000株</td> <td>1000円</td> <td>50</td> </tr> <tr> <td>2024-01-02</td> <td>1020円</td> <td>7000株</td> <td>1001.8円</td> <td>52</td> </tr> </tbody> </table> |
このように、様々な指標を一元的に表示することで、投資判断やトレードのエントリーポイントを見出しやすくなります。
HTML表と外部データ連携:更なる発展
HTML表は静的なデータを並べるだけでなく、JavaScriptやサーバーサイドプログラミング言語(PHP、Pythonなど)と連携することで、動的に更新可能なデータ表に発展させられます。 投資関連APIから取得した最新株価や為替レート、仮想通貨の価格などを、定期的にテーブルへ自動更新すれば、リアルタイム分析にも役立ちます。
サンプル:JavaScriptで動的データ更新
以下はあくまでイメージですが、JavaScriptのFetch APIを用いて外部のJSONデータを取得し、表内に反映することも可能です。
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<script> fetch('https://api.example.com/stockdata') .then(response => response.json()) .then(data => { const tableBody = document.querySelector('table tbody'); tableBody.innerHTML = ''; data.forEach(item => { const tr = document.createElement('tr'); tr.innerHTML = ` <td>${item.date}</td> <td>${item.close}</td> <td>${item.volume}</td> `; tableBody.appendChild(tr); }); }); </script> |
このような仕組みを利用すれば、いつでも最新のデータで表を更新してトレード戦略を立てることが可能です。
HTML表作成で押さえるべきポイント総まとめ
最後に、ここまで紹介してきたHTML表作成のポイントをまとめます。
・thead、tbody、tfoot、captionで表を構造化
・CSSで見やすい表デザインに(border、パディング、レスポンシブ対応)
・colspan、rowspanで複雑なヘッダ・レイアウトを実現
・投資・トレードデータ(株価、出来高、移動平均、RSIなど)を表に整理すると分析が容易
・計算式(EMAなど)をステップで求め、表に落とし込む
・外部データとの連携で動的表を実現
これらのポイントを理解すれば、初心者でも簡単に、そして奥深い投資データ分析を可能にするHTML表が構築できるようになります。表を使いこなせば、日々のトレード戦略をより客観的かつ分析的に組み立てることができ、投資判断の精度向上に貢献します。
以上が、HTML 表の作り方に関する総合的な解説です。これを機に、ぜひご自身の投資・トレードライフに役立ててみてください。