ここでは、HTMLやCSS、Javascript、PHPといった色々なプログラミング言語やChrome、IE(インターネットエクスプローラー)といったホームページを表示・閲覧するためのブラウザソフトなどでよく聞く「バージョン」について解説していきます。
バージョンとは?
バージョンとは、一般的にも使われているものと同じく、IT業界で言えば「アプリケーション(ソフト)の改訂版」のことを言います。
(アプリケーションというのは、「プログラムの塊」といった意味で、WEBサービス1つもアプリケーション、スマホのアプリもアプリケーションの略です。単に「ソフト」とも言います。)
本の改訂版と同じですね。
例えば、新たにソフトを作って世の中に出せば「バージョン1」みたいにつけて、そのソフトに新たな機能などをつけて新たに公開すれば「バージョン2」のような具合です。
バージョンの書き方
IT業界でのバージョンの書き方は決っているわけではないですが、大抵の場合は下記のようになっています。
PHPのバージョンの場合
・PHP5.0.0
単にPHP5と言うこともある
↓
・PHP5.0.1
ちょっとした修正をして新たに公開した場合。バージョンアップの中でもマイナーバージョンアップと言う。
↓
・PHP5.1.0
マイナーバージョンアップが繰り返されて繰り上がった場合
↓
・PHP7.0.0
大幅な機能追加など変更した場合。メジャーバージョンアップと言う
ちなみにPHP5から7になったことで、処理速度が今までの約2倍になったと言われています。
プレステ3からプレステ4になって、処理速度や画面の描画処理が格段に上がったようなイメージですね。
プログラムの世界のバージョン
プログラムの世界のバージョンで気をつけなければいけないのは、新しいバージョンでは機能の追加や削除がされているということです。
例えばHTMLの最新バージョンは、HTML5ですが、HTML5になってから下記のようなタグが廃止・使えなくなっています。逆に新しく追加されたタグもあります。
HTML5で廃止されたタグ
要素 | 説明 |
---|---|
<acronym> |
略語(頭字語) |
<applet> |
Javaアプレットの埋め込み |
<basefont> |
基準となるフォントサイズ |
<bgsound> |
BGMの再生 |
<big> |
大きめの文字 |
<blink> |
文字の点滅 |
<center> |
センタリング |
<dir> |
ディレクトリ型のリスト |
<font> |
フォントのサイズ・色・種類 |
<frame> |
フレーム内の設定 |
<frameset> |
ウィンドウの分割 |
<isindex> |
1行のテキスト入力欄 |
<marquee> |
文字のスクロール |
<nobr> |
改行させない |
<noembed> |
embed要素の代替コンテンツ |
<noframes> |
フレームの代替コンテンツ |
<rb> |
ルビベース |
<strike> |
取り消し線 |
<tt> |
等幅フォント |
また、そのファイルに書かれたHTMLを読み込んで解析して画面に表示をしているのはブラウザです。
ブラウザも古いバージョンでは、最新のバージョンのHTML言語であるHTML5で追加された新しいタグは読み込めません。(この命令なに?となってしまうんです)
逆に新しいバージョンのブラウザであれば、新しいHTMLのバージョンで廃止されたタグはちゃんと読み込んで表示してくれません。
JavaScriptやPHP言語であれば、プログラミング言語の方で既に用意されている「関数」というものがあります。
(関数とは、機械に色々な命令をさせる命令文を一塊にしたものだと思って下さい)
その関数もバージョンによって新しく追加されたものや、廃止されたものがあるので、古いバージョンでは使えていた関数をそのまま使っていて、新しいバージョンに更新したら動かなくなった。ということになってしまいます。
ちなみにPHP言語の最新のバージョンはPHP7になるので、PHP7で追加された関数を使って書いたプログラムをPHP5などのソフトを使って動かした場合、「何その命令?」とエラーになってしまいます。
このようにプログラミング言語では、バージョンによって、使えたり使えない命令があるので気をつけましょう。