皆様はWordPressを運用していて、
「記事やメディアのアップロード数が増えてきて、容量が足りなくなってきた」
「サーバー運用会社のサポートに不満を感じる」
「サーバーのレスポンスが悪い」
と感じたことはありませんか?
そんなときは、サーバーのお引越しを考えるタイミングになるかもしれません。
本記事では、WordPressサイトの移行手順について解説します。
目次
WordPressの移行前に必要な準備
WordPress移行の説明に入る前に、事前にご確認を頂きたい項目が2点ございます。もしまだご用意をされていなければ、移行を進める前にご確認をお願いいたします。
FTPソフトの用意
FTPとはFile Transfer Protcolの略で、ネットワーク上にあるサーバーと直接ファイルのやりとりをする際の通信プロトコルです。そのFTPを用いてファイル送受信を簡単に行えるようにしたものがFTPソフトです。
FTPソフトを用いることで、サーバー上に保存されているWordPressの設定情報やメディア、投稿・保存した記事等をローカルに保存することができます。
FTPソフトを使用するためには、以下の通りユーザー名やパスワード等の情報が必要になりますので契約しているサーバーの管理画面から確認をしておきましょう。
また、おすすめのFTPソフトはFileZillaです。
FileZilla
https://filezilla-project.org/
シンプルでかつインターネット上での情報も豊富ですので、困ったときはネットで情報を探せばおおよそ解決いたします。
バックアップ
WordPressの移行前には必ずバックアップを行いましょう。移行作業中にトラブルが発生した場合でも、バックアップファイルがあれば移行前の状態に復元することができます。
※バックアップは移行作業の際にのみ行うのではなく、予期せぬアクシデントに備えて定期的に行っておくことをおすすめいたします。
さて、本記事では2通りの方法をご紹介いたします。
- FTPソフトを用いて必要なファイルをローカルに保存
- バックアップ用のプラグインを導入
それぞれのバックアップファイルの作成方法については後ほど説明をいたします。
というのも、WordPressの移行はざっくりと説明してしまうと「移行前のサーバーでバックアップを作成して、移行先のサーバーでそのバックアップを復元する」という流れです。そのため、移行の手順を踏むことでバックアップファイルについても作成を行うことが出来るのです。
WordPressを移行する2つの方法
ここからはWordPressの移行方法を説明していきます。移行には大きく分けて2つの方法がありますが、先述の通り移行の流れはどちらも共通して、「移行前のサーバーでバックアップを作成して、移行先のサーバーでそのバックアップを復元する」という流れです。
また、移行の2つの方法とは、プラグインを使う方法と使わない方法の2つです。プラグインを用いた方法が最も簡単ですが、環境によっては上手く動作しない可能性があります。そういった場合はプラグインを使用しない方法をおすすめいたします。
プラグインを使った移行方法
今回使用するプラグインはAll-in-One WP Migrationです。移行用のプラグインもいくつか種類がありますが、使用方法も簡単で情報量も方なプラグインとしてAll-in-One WP Migrationを使用した移行についてを説明いたします。
それでは、実際の移行の流れを追っていきます。
- 移行先・移行元の両方のサーバーでAll-in-One WP Migrationのダウンロード・有効化
- 移行元サーバーで「エクスポート」をしてファイルを保存
- 移行後のサーバーでは「インポート」を選択して、エクスポートしたファイルをインポート
以上です。インポートやエクスポートの段階でエラー等が発生していなければ、プラグインを用いたWordPressの移行は終了です。
もしこの方法で上手くいかない場合は、次に説明する「プラグインを用いない方法」を試してみてください。
All-in-One WP Migration
All-in-One WP Migrationは先述の通り、扱いやすく情報量も豊富です。まずは本ソフトをお試しいただくことをおすすめいたします。
以下がAll-in-One WP Migrationの説明文になります。
このプラグインはデータベース、メディアファイル、プラグイン、テーマを含む WordPress Web サイトを技術的な知識なしでエクスポートします。
別の場所にある WordPress へのドラッグ & ドロップで、サイトをアップロードしましょう。参考:All-in-One WP Migration
https://ja.wordpress.org/plugins/all-in-one-wp-migration/
プラグインを使わない移行方法
WordPressの移行には、CSSや記事・メディアが保存されているファイルとデータの設定や関連付けが保存されているデータベースの2種類のデータが必要になります。また、それらのデータは以下の通りそれぞれ入手方法も異なります。
- ファイル取得:FTPで取得
- データベース取得:phpmyadminから取得
ファイルの取得・アップロード方法
CSSや記事・メディアが保存されているファイルの取得にはFTPソフトを用います。
- 移行元のサーバーからFTPソフトを用いてファイルを取得
- ファイルをすべて選択しローカル(操作しているPC)の任意の場所へ保存をしてください
- wp-config.phpの内容を新しいサーバーのものに変更
- 「wp-config.php」には、WordPressとデータベースを関連付ける記載がされているため、新しいサーバーの情報へアップデートをします
- アップデート項目は「データベース名」「ユーザ名」「パスワード」「ホスト名」の4項目であり、それぞれは契約したサーバのコントロールパネルより取得をしてください。契約したサーバにもよりますが、コントロールパネルの「データベース」という項目から取得できる場合が多いです
123456789101112// ** MySQL 設定 - この情報はホスティング先から入手してください。 ** ///** WordPress のためのデータベース名 */define( 'DB_NAME', 'データベース名' );/** MySQL データベースのユーザー名 */define( 'DB_USER', 'ユーザ名' );/** MySQL データベースのパスワード */define( 'DB_PASSWORD', 'パスワード' );/** MySQL のホスト名 */define( 'DB_HOST', 'ホスト名 );
- 取得したファイルを移行先のサーバにアップロードする
- 1.の逆の手順で移行先のサーバへデータをアップロードしてください
以上でファイルの取得・アップロード作業は終了です。
データベースの取得・アップロード方法
続いてはデータベースの取得方法です。データベースの取得は契約されているサーバのコントロールパネルのphpMyAdminより進めます。ここでは、参考までにXseverでの操作画面を示しますが、その他のコントロールパネルでも概ね共通した操作になります。
※以下画像内の黄色枠で示している選択肢を選んでください
- phpMyAdminへアクセス(移行元サーバー)
- データベースのエクスポート(移行元サーバー)
- データベースのインポート(移行先サーバー)
上記の画像で示した手順でデータベースを取得・アップロードされましたらWordPressの移行は完了になります。
手順が多い分、プラグインを使用した際よりも難しく感じるかもしれませんが、順を追って進めることで手動でも移行を行うことができます。
まとめ
本記事では2つのWordPressの移行方法についてを説明いたしました。
まずはプラグインでの移行をお試しいただき、どうしても上手く行かない場合はFTPを用いて手動で移行を行ってみてください。ただし、手動で行う際は慎重に、バックアップを忘れずに行ってください。
本記事がWordPress移行の際の参考になりましたら幸いです。