これはエンジニアが働いている現場に限った話ではなくビジネスの場、仕事をするうえで共通することですが、「コミュニケーション不足」によって仕事のやり直しが必要となったり結果的に期限に間に合わず、周りに迷惑をかけてしまうということがあります。
ミスを起こした本人に理由を聞いてみると、
- 「すいません、部長の指示内容は○○だと思っていました。。」
と、「勘違い」が原因であることが多い。
そして、そういった勘違いをする人は、往々にして同じことを繰り返します。
一方、仕事ができる人はこういったミスを起こしません。
さて。
・勘違いミスを起こしてしまう人。
・勘違いミスを起こさない人。
その違いはどこにあるのでしょうか。
「勘違い」とは「誤った思い込み」
「勘違い」が生まれるのは「誤った考え方を思い込んでしまう」ことが原因です。
過去の経験から、勝手に自分の中で解釈してしまうんですね。
とはいえ、「勝手に思い込むな!」と言ったところで、改善するのは難しいでしょう。
本人も無意識にやってしまっているのですから。
「勘違い」をしてしまう理由
そもそも人間には「認知バイアス」というものがあります。
「認知バイアス」をわかりやすく言うと、ようするに「思考の錯覚」ですね。
正確に調べればわかることなのに、パッと見で判断してしまう。
それは人間の欠陥ではなく、状況判断時間を節約するための人間の脳の働きだと言われています。
そして、人間である限り誰にでも作用する働きなのです。
ミスをしてしまう人だけに働くわけではありません。
ミスをしない人も認知バイアスは働いています。
「勘違い」とどう付き合うか
大切なのはここからなんですが、誰にでも認知バイアスが働き「誤った思い込みをしてしまう」という事実があることがわかりました。
ここからが大事なところです。
それに対して「じゃあ、勘違いしちゃっても仕方ないよねー」と甘え、諦めてしまうと、冒頭での例のように仕事のミスが頻発し、生産性が大きく下がってしまいます。
大切なのは「勘違いしてしまう」という事実を受け止め、「じゃあ、どうすればいいのか」と改善策を考え、そして実行することです。
いつまでも同じミスを繰り返す人は
「以後気をつけます!」
「確認を徹底します!」
と言い放ちますが、残念ながらこの誓いは間違いなく破られることになるでしょう。
「勘違い」をなくすために必要なこと
コミュニケーションで発生する「勘違い」に対しては、「注意します!」「気をつけます!」のようなマインド面だけでは決して改善しません。
具体的に何をするか
ということが重要になります。
頻繁に勘違いミスを起こしてしまう人はここが明確になっていません。
答えを言うと、
具体的にすべきことは「互いの認識のすり合わせ」
です。
「勘違い」を防ぐ具体的方法
冒頭の勘違いミスが起こった現場を少し遡ってみてみましょう。
部長「Aくん、例の案件、3日後までによろしく頼むよ〜。」
A (あぁ、先週頼まれてた○○の案件のことだな。)「…はいっ!大丈夫です!」
(3日後の13時)
部長「Aくん、先日言ってた△△の件どうなってんの!?15時からの会議までに必要なんだけど!」
A「えっ?△△ですか…!?(やばっ!すっかり忘れてた…!!)すいません、部長の指示内容は○○だと思っていました。。」
部長「…な、なんだとっ!?(激怒)」
…と、こんな感じです。
どうやら、△△の案件は部長から先月依頼されていたもので、
○○の案件は先週依頼されていたもののようです。
Aくんは、部長からの確認に対し、直近で依頼されていた○○の案件のことだと「誤って思い込んで」しまったのです。
では、もしもAくんが「互いの認識すり合わせ」をしていたらどうなったでしょうか。
部長「Aくん、例の案件、3日後までによろしく頼むよ〜。」
A (あぁ、先週頼まれてた○○の案件のことだな。)「…はいっ!○○を今月中に提出する件ですね。大丈夫です。明日の夕方までには提出いたします。」
部長「え?○○?いや、違うよ。それは別に急がなくていいから。先月依頼した△△の方。しかも午前中に頼むよ。」
A(…あっ、やば!そっちの方か…。危うく忘れるところだった…)「承知しました。△△を30日の午前中ですね。大丈夫です!」
(2日後)
A「部長。明日までに依頼されていた△△です。念の為、事前に内容ご確認お願いいたします!」
部長「…おっ、ありがと!後で確認しとく。修正が必要なら声かけるからその時はよろしく。」
A「はい!」
と、こんな感じの結果に変わりました。
曖昧な指示があった場合は、それを具体的に分解して確認することで、その時点でお互いの認識の違いに気付くことができ、目的を達成することができました。
これが「勘違い」を未然に防ぐための「互いの認識のすり合わせ」です。
ひとことでいうと「確認」です。
- 「カクニン」なんて誰でもやってるよ〜。
そう思われるかもしれませんが「正しい確認」ができる人は意外と少ないのが現状なのです。
(だからこそ、これができるだけで評価はあがりますよ)
まとめ
いかがでしたでしょうか。
・「認知バイアス」は人間であれば誰にでも働いてしまう。
・だからこそ「認識のすり合わせ」=「確認」をして勘違いミスを未然に防ぐ必要がある。
できるビジネスマンは皆、あたり前に「正しい確認」をしています。
信頼を気付くためには当然必要な守るべきことだからです。
もしこれを読んで「へ〜、なるほど…」と思われた方は、同じミスを繰り返さないために、ぜひ実践してみてください。