この記事では、会社員の副業がバレる理由やバレない対策をまとめました。
近年、副業を始める人が増えています。
世間的に副業が認められるようになってきてはいますが、副業を禁止にしている企業もまだあるのが実情。
自分の勤めている会社が副業を禁止していたり、許可が必要だったりする場合に副業についてバレたくない人もいるのではないでしょうか。
副業禁止の会社で副業をしていることがバレたらどうなるのか、バレにくい副業なども紹介していますのでぜひ参考にしてくださいね。
目次
会社員の副業がバレる理由
会社員の副業がバレる理由は、次の5つが挙げられます。
- 住民税の金額が変わる
- 社内の人に副業しているところを見られる
- 社内で噂になる
- 副業が給与所得である
- 副業先で社会保険に加入する
それぞれ解説していきます。
住民税の金額が変わる
副業で所得が増えて住民税の額が上がってしまうことが、よくある原因の1つです。
企業は従業員の毎月の給与から所得税や住民税を天引き(源泉徴収)します。金額を決めるのは納税者の住所がある市区町村です。
従業員が住んでいる各自治体から企業に届く通知書や納付書に記載の金額を毎月天引きします。
副業をしている場合の住民税額は「会社の給与+副業の収入」をもとに算出されたものです。
住民税の金額が勤務先が出している給料分よりも高くなることで、給与以外の収入があると勤務先に知られてしまうことに。
よって、会社へ副業がバレる可能性が高くなりますが、確定申告を提出する際にできる対策方法を後ほどお伝えします。
社内の人に副業しているところを見られる
意外とあるのが、会社内で副業をしているところを人に見られてバレてしまうことです。
副業の作業途中で画面を開きっぱなしのまま離席する、SNSやブログなどで個人を特定できる情報を入れており投稿が見つかってバレるケースがあります。
副業でアルバイトしていた場合に、働いていたお店にたまたま同じ会社の人がお客さんとして来てバレるといった例も。
社内で噂になる
副業が軌道に乗り始めたり、副業に興味がある人がいたりすると、ついつい自分から副業のことを話してしまいがちですよね。
親しい間柄の人だけでとどまれば良いですが、だいたいは噂話が社内を巡って上司などにバレることになります。
うっかり口を滑らせてしまったというのが会社内でのありがちなケースです。
副業が給与所得である
アルバイトやパートは、雇用契約に基づいて給与を得るため給与所得となります。
給与を支払った事業者は「給与支払報告書」を自治体に提出しなければいけません。
アルバイトやパートなどで給与の額が少なく、副業として短時間の勤務でも給与支払報告書の提出が必要です。
本業の会社が給与から住民税を天引きする場合は、自治体から「給与所得等に係る市民税・県民税 特別徴収税額の決定通知書」が届きます。
副業で給与所得を得ていると、通知書に副業先が給与支払報告書で報告した「主たる給与以外の合算所得区分」へ該当する所得と合計額が記載されることに。
よって、アルバイトやパートの副業はバレる可能性が高くなります。
副業先で社会保険に加入する
副業がパートやアルバイトなどの給与所得の場合に、社会保険が原因で副業がバレることもあります。
パートやアルバイトなどでも一定の要件に当てはまれば、社会保険に加入しなければなりません。
週の所定労働時間が20時間以上、月の賃金が8.8万円以上(年106万円以上)で2ヶ月を超える雇用期間が見込まれる場合に社会保険加入が必要です。
社会保険加入の要件を満たす勤務先が複数ある場合は、自身で年金事務所に書類を提出して手続きを行います。
複数の勤務先の給与を合算して決定する社会保険料は、本業に決定通知書が送付され、副業先の給与も記載されるため会社へ副業がバレることになるのです。
会社員の副業がバレない対策とは?
会社員の副業がバレない対策は、4つあります。
- 住民税を自分で納付する
- 社内で副業について話さない
- SNSで個人を特定できる情報発信をしない
- アルバイトの副業は避ける
対策方法を1つずつ見ていきましょう。
住民税を自分で納付する
副業がバレるリスクを軽減したい人は、住民税の納付方法を自分で納める「普通徴収」を選択しましょう。
副業について確定申告をすると、会社で支払われる給与と合算されて翌年の住民税に反映されます。
会社員は毎月の給与から住民税が天引きされるため住民税が増えると会社に副業がバレやすくなりますが、副業分を普通徴収にすることでリスクが下がります。
確定申告をしたあとに、普通徴収になっているか不安な人は、お住まいの市区町村に「普通徴収」にした旨を伝えておくと安心できますよ。
市区町村に連絡をすることで特別徴収の通知が行ってしまうような間違いを防ぐことができます。
ただ、多くの自治体では原則として住民税を特別徴収にしているため普通徴収ができるとは限らないので、あらかじめ自治体へ確認しておくと良いでしょう。
社内で副業について話さない
つい副業について話したくなる気持ちも分かりますが、社内では副業をしていることは話さないようにしましょう。
副業の話を聞いた相手が話さなくても、偶然聞いていた第三者が他の人に話してしまう可能性があります。
また、会話だけでなく社内で使用するチャットツール・飲み会で気が緩んで話してしまわないよう注意してくださいね。
どこから副業していることがバレるかわからないため、副業していることは誰にも話さないことをおすすめします。
SNSで個人を特定できる情報発信をしない
SNSで情報発信したい場合は、ビジネス用アカウントを作成する、もしくは個人情報に関わるようなことは投稿しないことを鉄則にすると良いでしょう。
SNSは不特定多数の人が見ることができるため、投稿内容から個人が特定される可能性があるからです。
本名が連想できるようなアカウント名は避け、個人情報や行動範囲、会社に関して仕事内容や得意先など少しでも分かってしまうような投稿は控えましょう。
また、投稿する写真や動画などに名前や個人を特定できるものが写らないようにし、顔出しも避けてくださいね。
アルバイトの副業は避ける
アルバイトの副業はできれば避けましょう。
アルバイトは給与所得であるため、給与を支払った事業者は「給与支払報告書」を自治体に提出するのが決まりです。
本業の会社が給与から住民税を天引きする場合は、自治体からの「給与所得等に係る市民税・県民税 特別徴収税額の決定通知書」をもとに行います。
副業先の所得と合計額も分かってしまうため、アルバイトの副業はやめておいたほうが良いでしょう。
また、在宅ワークではなく飲食店など外でアルバイトしている場合に、会社の人と遭遇してバレる可能性があることもアルバイトの副業を避ける理由です。
会社員の副業がバレるとどうなる?
会社員の副業がバレても法律上は問題ありません。
日本の法律では副業を禁止する就業規則を認めておらず、勤務時間外は労働者のプライベートな時間なのでその時間に副業をしても法律上の罰則は無いのです。
ただ、就業規則で副業禁止や許可制となっている場合は、始末書の提出を求められる、何らかの懲戒処分を受ける可能性があります。
本業に支障が出たり、副業を優先して残業や休日に本業をこなしたり、本業の機密情報を会社外で使うなどすると本業からペナルティが与えられる場合も。
就業規則を守らず副業をするのはリスクを伴うと認識しておくことが大切です。
バレにくいおすすめの副業
ここまで会社員が副業でバレる理由やバレない対策などを解説してきました。
副業を断念した人や、これから副業をやりたいけどバレにくいものを知りたい人向けにおすすめの副業を3つ紹介します。
フリマサイト
会社へバレにくい副業の1つめは、フリマサイトの活用です。
フリマアプリやブランド品の売買サイトなどで不用品などの販売やハンドメイド作品の販売を副業にしている人もいるでしょう。
不用品の販売は事業性が無いため副業ではなく、生活資産の取り崩しとみなされ収入は非課税になります。
もし副業として取り組んでいても不用品の処分と伝えやすく、ポイントで売上を受け取れるサービスがあるため会社へバレにくい副業の1つです。
利益が高額になってくると、古物商許可証が必要とされたり税務署から指摘が入ったりする可能性もあるため注意しましょう。
個人で大量にものを仕入れて売却益を得る「せどり」は雑所得となり、20万円を超える場合は確定申告が必要となります。
ポイントサイト
会社へバレにくい副業の2つめは、ポイントサイトの活用です。
気軽に始めやすいことや初期投資が不要なことから、ポイントサイトで副業所得を得る人が増加しています。
いわゆる「ポイ活」と呼ばれていますが、通勤時間や仕事の休憩時間などちょっとした隙間時間でスマホさえあれば稼ぐことができるため人気の高い副業です。
稼ぎ方はアプリをインストールして遊んだり、アンケートに答えたりすればポイントを貯められるので簡単に取り組みやすい一方で、やはり注意点があります。
ポイントを現金、または電子マネーなどに交換した金額が年間20万円を超える場合は確定申告が必要です。
確定申告するうえで、月々のインターネット使用料などが必要経費と認められるケースもあります。
ポイントを現金化した年間の金額がどれくらいになっているか、そこから経費を引いたらいくらになるのかを把握しておきましょう。
アフィリエイト
会社へバレにくい副業の3つめは、ブログによるアフィリエイトです。
アフィリエイトはブログで商品やサービスを紹介し、その記事を読んだ人が商品などを購入したり体験をしたりすることで広告主から報酬を得る仕組みのこと。
ブロガーとして活躍している人たちは、自分のブログを活用して報酬を得ています。
具体的な方法は、ブログに商品やサービスの広告・バナー広告を貼って収入につなげることが一般的で、始めやすい副業です。
趣味でブログ運営を始める人が多いため利益を出すためのビジネス用ブログでも趣味でやっていた、利益を想定していなかったなどの言い訳が通るケースも。
ブログが注目を集めて大手メディアへの転載や新たな仕事の受注などに発展するケースもあります。
会社で副業がバレないための注意点
副業を会社へバレないようにするために、おさえておきたいポイントを確認しましょう。
確定申告を必ず行う
副業所得が年間20万円を超える場合は、必ず確定申告が必要です。
副業をしているのに勤務先の年末調整のみで確定申告をしなかった場合に、勤務先には副業がバレなかったとしても税務署から申告漏れを指摘されることも。
確定申告をしないと脱税になってしまうので、会社にバレる以上のリスクになりかねませんよね。
また、税務調査が入れば本業の勤め先での信用も落ちてしまうことになりかねませんので確定申告をしましょう。
副業所得が20万円以下でも住民税の申告は必要
副業での所得が20万円以下なら確定申告は不要ですが、住民税の申告は必要となります。
副業所得がある場合は確定申告で申告した所得額で住民税が決まりますが、確定申告をしないと副業所得分の住民税が計算できず住民税の申告が必要です。
言わなければバレないと考えていてもリスクは伴いますので、きちんと申告して正しく納税しましょう。
会社員の副業Q&A
会社員で副業をする場合に気になる質問をまとめましたので解説します。
Q1.マイナンバーから副業はバレる?
マイナンバーから個人の所得を調べることは、現状認められていません。
しかし、所得隠しを行う人を見つけるためにマイナンバーを活用しているケースが実際にあります。
確定申告や住民税の申告をしなければ役所から指摘が入る可能性もありますので注意してくださいね。
Q2.給料が現金で手渡しなら副業はバレない?
現金を手渡しする場合もバレる可能性はあります。
副業の雇用先が給与支払報告書(誰にいくら支払ったのかという情報)を役所に提出すれば、副業がバレることは避けられません。
住民税は本業と副業の所得を合算して決まるため、住民税の金額が変わることで副業がバレるリスクは上がります。
また、前述のとおり年間20万円以上の所得になるなら副業先での年末調整は避け確定申告が必要です。仮に20万円以下でも住民税の申告が必要になります。
Q3.確定申告をしなければ副業はバレない?
確実にバレないとはいえません。本業以外で年間20万円以上の所得があった人は、バレる・バレないに関係なく必ず確定申告をしましょう。
申告義務があるのに確定申告をしないことは「脱税」となり、会社へ副業がバレることよりもはるかに大きなリスクとなります。
会社員の副業がバレるのはなぜ?対策とバレにくい副業を解説!まとめ
会社員の副業がバレる理由
- 住民税の金額が変わる
- 副業しているところを見られる
- 社内で噂される
- 副業先が給与所得である
- 副業先で社会保険に加入する
会社員の副業がバレない対策
- 住民税を自分で納付する
- 社内で副業について話さない
- SNSで個人を特定できる情報発信をしない
- アルバイトの副業を避ける
会社に副業がバレたらどうなる?
- 法律上は問題ないが、就業規則で副業禁止の場合は始末書を書かせられる、懲戒処分を受ける可能性がある。
会社にバレにくいおすすめの副業
- フリマサイトで不用品の販売する
- ポイントサイトでポイントを稼ぐ
- ブログなどにアフィリエイト広告を貼って収入を得る
会社に副業がバレないための注意点
- 確定申告を必ず行う
- 副業所得が20万円以下でも住民税の申告をする
会社員の副業Q&A
- マイナンバーから副業がバレる?
- バレにくいものの、必要な申告をしなかった場合は役所から指摘が入ることもある
- 現金を手渡しするなら副業はバレない?
- バレないとはいえないので手渡しの給与でも、年間20万円を超える収入があるなら確定申告をする
- 確定申告をしなければ副業はバレない?
- 申告義務があるのにしなければ脱税になる可能性もあるので、必ず確定申告する
以上、会社員の副業がバレるのはなぜ?対策とバレにくい副業を解説しました。
副業を始める理由は、増税に対して家計を支えるため、時間もお金も豊かにするためなど人それぞれですよね。
副業禁止の会社に勤務しているなら副業がバレないようにする絶対の方法は存在しません。
しかし、バレる理由やバレない対策を頭に入れておくことでリスクを回避することができるでしょう。
本業の妨げにならないようぜひ興味のある副業を始めてみたり、好きなことを副業にしてみたりしてしてくださいね。