「物価が上がっているけれど給料が上がらないので副業がしたい」「副業禁止だけど会社にバレずに副業はできる?」など、副業がしたいけれどなかなか実行に移せていないという人も多いのではないでしょうか。
働き方改革やコロナ禍のテレワークの普及などを経て、副業や兼業に意欲を示す人が増えています。2018年に厚生労働省が策定した「副業・兼業の促進に関するガイドライン」の後押しもあり、副業を解禁している会社も増えてきていますが、未だに副業を禁止している会社も多いのが現状です。
この記事では、副業が禁止されていてもできる副業はあるのかどうかや副業が禁止でもバレずにできるおすすめの副業、副業する際の注意点などを解説しています。会社で働きながらも収入に関しての悩みがある人や、副業したいと考えている人は是非参考にしてみてください。
副業禁止でもできる副業はある?
副業が禁止されているかどうかは、会社の就業規則で確認することができます。副業禁止規定がある場合、会社に隠れて副業をするのはあまりおすすめはできません。副業が確実にバレないという方法はなく、何かのきっかけでバレてしまう可能性があるからです。
ただし、副業が禁止されている場合でも、副業とみなされない方法であれば副収入を得ることが可能ですが、どうしても副業を会社にバレずに行いたい場合は、バレてしまうリスクの少ない副業を選ぶのが良いでしょう。
副業禁止でもできる副業のおすすめ紹介!
副業が禁止されていても副収入を得ることができる方法もあります。また、会社にバレにくい方法で副業を行うこともできます。ここからは副業禁止でもできる副業のおすすめをご紹介します。
副業にならない方法
一般的に副業とはみなされない方法であれば、副業禁止の会社でも堂々と行うことが可能です。副業とはみなされない副収入を得る方法として、次のようなものが挙げられます。
- 株式・FXなどの資産運用
- 不用品販売
- 競馬やパチンコなどで得た収入
株式・FXなどの資産運用
株式やFXなどの投資は、自分の資産運用になるため副業にはあたりません。よって副業が禁止されている会社でも基本的に行うことができます。少額から始められてスキマ時間に取引ができるため、会社員の副業としてもおすすめです。
ただし投資はリスクも大きく、投資の知識や経験も必要になります。投資にのめり込むと値動きが気になり、本業に集中できなくなるというケースもあるため注意しましょう。
不用品販売
フリマアプリなどを使った不用品販売は非課税となり副業にはあたりません。そのため、副業が禁止されていても行うことが可能です。生活の中で不要になった洋服や本、ゲームソフトなどを販売して手軽にお小遣い稼ぎをすることができます。
不用品販売に似たものとして「せどり」「物販」などもありますが、これらは営利目的で仕入や販売を行う事業のため副業に分類されます。
競馬やパチンコなどで得た収入
競馬やパチンコなどの公共ギャンブルで得た一時的な収入は副業ではなく副収入となるため、副業が禁止されている場合でも行うことが可能です。ギャンブルは娯楽として楽しむことができますが、必ず勝てるというわけではなくリスクもあります。
公共ギャンブルは副業ではないですが、儲けが出た場合は納税の義務が生じます。本業での収入がある場合は、年間で50万円を超えると確定申告が必要です。
在宅ワーク
在宅で行う副業は人に見られる心配もなく、自分のペースで行いやすい仕事が多いため、会社にバレにくく継続しやすい副業と言えるでしょう。在宅ワークには以下のような種類があります。
- クラウドソーシング
- ブログ
- 動画配信
- ハンドメイド販売
- スキル販売
クラウドソーシング
クラウドソーシングは、オンライン上で仕事を発注したり受注したりできるサービスで、「クラウドワークス」や「ランサーズ」などのクラウドソーシングサイトを通じて行われます。個人から法人までさまざまな仕事があり、登録は無料なので誰でも利用できます。
主にパソコンやスマホを使って行うというものが多く、在宅で空いた時間を使って取り組みやすい副業として人気が出ています。クラウドソーシングサイトではさまざまな仕事が発注されているため、スキルがなくても気軽に取り組むことが可能です。
- データ入力
- ライティング
- プログラミング
- デザイン
- イラスト など
初心者でもできる仕事から、スキルが必要な仕事までたくさんの仕事がありますが、誰でもできるような仕事は単価が低くあまり稼げないことや手数料が高いというデメリットもあります。
ただ、未経験から実績作りができるため、クラウドソーシングから直接契約へとつなげられる可能性も。未経験から始める場合は単価の低いものから挑戦してみるのが良いでしょう。
ブログ
趣味としてブログを書いている人も多いですが、ブログを副業にする場合は主にアフィリエイトという方法で行われます。アフィリエイトとは、ブログ読者に記事内の広告をクリックし商品を購入してもらうことで報酬が発生するというものです。
在宅で空いた時間を使って取り組みやすく、文章や日記を書くのが好きな人にとっては趣味感覚で続けられる副業です。ただし、報酬が得られるようになるまでには時間がかかることも多いため、人に読まれるような記事づくりを研究し、コツコツと続ける根気が必要な仕事でもあります。
動画配信
「Youtube」などの動画配信サービスで動画を配信するという仕事も副業として注目されています。動画編集が未経験という人でも、現在はスマホアプリを使えば比較的簡単に編集することができるため、初期投資を抑えて始めることができます。
日常生活の中のルーティンや趣味、特技などを動画にしている人も多く、わざわざ動画用のネタ作りをしなくても気軽に投稿が可能です。
顔出しをせずに配信を行うこともできるので身バレも防げますが、声や動作、背景などから個人が特定されてしまう可能性もないとは言い切れないため、配信の際は気をつけましょう。
ハンドメイド販売
趣味としてハンドメイドを作り、フリマアプリなどで販売しているという人もいるのではないでしょうか。ハンドメイド販売も自宅で続けやすく、ハンドメイド制作や細かい作業が好きな人におすすめです。
販売もスマホひとつで行うことができるため、スキルなども必要なく誰でも手軽に挑戦することができます。フリマアプリを活用する以外にも、自分のネットショップを作って販売することも可能です。
スキル販売
スキル販売とは、オンライン上のスキルマーケットなどを利用してさまざまなスキルを売買して報酬を得るという副業です。デザインやプログラミングといった専門性の高いジャンルから、SNS運用代行や占い、悩み相談などたくさんのスキルが出品されています。
ちょっとした特技や知識なども自分のスキルとして販売することができるため、初期費用もほとんどかからず副業としてもおすすめです。価格設定や仕事の範囲なども自分で決められるため、空いた時間を使って取り組むことができます。
ただし、スキルを販売してもすぐに買ってもらえるとは限りません。同じようなスキルを販売しているライバルもたくさんいるため、その中から選んでもらうためには経験を積んで実績を作る必要があります。スキルを買ってもらえないと収益も発生しないため、集客方法や価格設定などを工夫して信頼を得ていくことが大切です。
ポイント・商品で得る収入
いわゆる「ポイ活」という副業の方法で、ポイントを貯めて商品や現金、電子マネーなどに交換することが可能です。あまり大きな金額は稼げませんが、コツコツ続けることでお小遣い稼ぎができます。
- ポイントサイト
- アンケート
- レシートアプリ
- 美容モニター
ポイントサイト
ポイントサイトを活用した副業ではクイズやゲームをしたり、広告を見たりしてポイントをもらい、商品や電子マネー、現金などに交換できます。歩いた歩数や移動距離に応じてポイントがもらえるものもあり、スキマ時間を使って遊び感覚でポイントが稼ぐことが可能です。
ただし、ポイントサイトで稼げる金額はあまり多くはありません。そのため本業以外のスキマ時間を有効活用したい人や楽しみながらちょっとしたお小遣い稼ぎがしたい人におすすめです。
アンケートモニター
アンケートモニターはアンケートに答えてポイントを貯めると、ポイントサイトと同様に他社のポイントや現金、電子マネーなどに交換できるという副業です。アンケートによってもらえるポイントは異なりますが、オンライン座談会や電話方式でのアンケート等の中には報酬が高く設定されているものもあります。
レシートアプリ
レシートを活用した副業は、レシートアプリでレシートを撮影・送信してポイントを稼ぎ、現金やクーポンなどに交換できるという副業です。対象の商品があると報酬が増えたり、購入商品によって報酬が変わったりする場合もあります。
レシートは1枚につき1円程度でまとまった金額を稼ぐことは難しいですが、本来は捨ててしまうレシートをお金に変えられるため、ちょっとしたお小遣い稼ぎをしたい人におすすめです。
美容モニター
美容モニターとは、コスメやサプリ、美容サービスなどを無料で体験して感想や評価を報告するという副業です。企業の新商品やサービスをいちはやく体験することができます。
モニターに特別なスキルなどは必要なく、他の副業に比べて時間や手間もかかりません。無料で商品やサービスを体験できるだけでなく謝礼も得られるというメリットもあり、美容に関心が高い人におすすめです。
副業が禁止されているのはなぜ?
副業が禁止されているのは各会社独自のルールである就業規則によるものです。法律で副業が禁止されているわけではありません。日本国憲法第22条には「職業選択の自由」が定められており、基本的に仕事以外の時間の使い方については個人の自由が認められています。
ただし、副業解禁は会社が定めている規律違反や情報漏洩などの恐れがあり、会社に損害を与えてしまうリスクがあることから副業を禁止している会社もあります。副業が禁止されている理由について詳しく見ていきましょう。
長時間労働となり本業にも影響が出るため
副業することによって長時間労働となると、睡眠時間や体調不良を引き起こしたり本業に集中できなくなったり等、本業にも少なからず影響が出る可能性があります。
会社側も副業の時間まで把握することは難しいため、副業の時間やペースは自分で管理しなければなりません。副業が原因で本業に支障が出てしまった場合は、処分対象になってしまう可能性もあるため注意する必要があります。
情報漏洩のリスクがあるため
副業に本業と同じ職種を選ぶという人もいるのではないでしょうか。その場合、本業で得たスキルや知識を活かせるというメリットもありますが、競合となり情報漏洩や会社独自のノウハウが流出してしまうというデメリットもあります。
会社の機密情報を漏らし会社に損害を与えた場合は、会社からの信用が失われてしまうだけでなく、副業が禁止されていない場合でも処分の対象となってしまいます。
会社の信用低下やイメージダウンにつながるため
日本は古くから終身雇用制という風習が根付いているため、従業員は会社に尽くすということが暗黙の了解のようになっていました。そのため、会社の従業員が副業をすることによって会社のイメージや信用を低下させてしまうと考える企業も多く、副業について寛容になれないという現状が影響しています。
また、副業にはさまざまな種類がありますが、怪しい案件や詐欺案件などに加担しているケースでは社会的な信用を失ってしまう可能性もあることから副業を禁止する会社もあります。
副業禁止の会社での副業がバレるとどうなる?
副業禁止の会社で副業していることがバレてしまった場合、会社の就業規則に則って対応が決められます。会社によっても対応方法は変わるため、会社の規則に従いましょう。
対応は会社によって異なる
副業がバレてしまったら、まずは会社の上司に副業のことを正直に報告しましょう。競合会社での副業や情報漏洩、労働時間超過など、規定に違反している場合は処分の対象となる可能性があります。今後の副業についても、会社側が決定した指示に従って対処する必要があります。
一度失ってしまった信頼は簡単に取り戻すことはできないため、本業に集中して信用を回復できるように努め成果を出すなど、誠実な対応が求められます。
副業が認められている場合でも事前に許可が必要なケースも
副業が認められている場合でも、会社側の許可が必要なケースもあります。会社は労働者の勤務時間を把握し、体調の管理を行う必要があるからです。
無理な働き方やイメージダウンにつながる副業をしようとしている場合は、会社側から副業を禁止される可能性もあります。副業はあくまでも本業以外の時間で無理なくできるものを選び、本業に影響が出ないようにしていくことが必要です。
公務員の副業は法律で禁止されている
会社員の場合、副業しても法律違反となることはないですが、公務員の場合は国家公務員法と地方公務員法の二つの法律で副業禁止が定められています。公務員は「国民に対しての奉仕者」でなければならず、職務に専念しなければならないという役目を負っているからです。
ただ、公務員も少しずつ副業解禁の動きが出てきています。2022年11月28日には、日本郵政グループの社員に対して勤務時間外に加え週1日までの副業を行うことが認められました。今後も少しずつ副業解禁の動きが高まっていくと考えられます。
会社にバレずに副業を行うポイント
ここからはバレずに副業を行うための大切なポイントについて解説します。副業を長く続けていくためにも、ポイントをおさえておきましょう。
時間やスケジュール管理をしっかりと行う
会社にバレずに副業を続ける場合は、自分自身で時間やスケジュールの管理をしっかりと行うことが大切です。副業は本業のように就業時間が決まっているわけではないため、自分で全て決めていかなければなりません。
本業と副業に責任を持って取り組めるようにするためにも、仕事やプライベートを区別して予定の管理ができるように努めましょう。
副業していることを他人に話さないようにする
副業をしていることを周りに口外するのは辞めましょう。飲み会などの場でうっかり話してしまったり、同僚と話しているところを上司に聞かれたりして会社にバレてしまうケースもあります。副業していることは仲の良い人であっても話さないようにすることが大切です。
副業しているのを見られにくい仕事を選ぶ
人に見られにくい副業を選ぶのも大事なポイントです。アルバイトしている姿を見られてしまうケースの他、本業の休憩中に副業しているところを見られてしまうケースもあります。
また、ツイッターやインスタグラムなどのSNSは不特定多数の人に見られてしまう可能性があり、投稿内容から個人を特定されてしまうことも考えられます。
住民税を普通徴収にする
副業していることがバレたくない場合は、住民税の納付方法を「普通徴収」にすることが重要です。
住民税の納付方法には、会社から給与とともに天引きされる「特別徴収」と、納付書を使って銀行窓口などで自分で直接納付を行う「普通徴収」の2種類があります。住民税の納付忘れや未納付を防ぐために、基本的には特別徴収が徹底されています。
しかし副業の所得分も特別徴収にする場合、副業分の所得が加算された状態で住民税の計算が行われるため、本業に見合わない金額の住民税が会社に通知されて副業がバレてしまうというケースもあります。
副業がバレないようにするためには、確定申告の際に住民税の納付方法を選ぶことができるため、普通徴収を選択するようにしましょう。ただし、普通徴収にできるのは副業所得が「雑所得」あるいは「事業所得」の場合です。アルバイトやパートなどの給与所得では普通徴収を選択できないため注意が必要です。
副業する時の注意点
副業をする際には気をつけなければならない点がいくつかあります。副業が続けられなくなってしまったり、本業や私生活にも影響が出てしまったりする可能性もあるため注意が必要です。
本業に支障が出ないように注意する
副業をする上で気をつけなければならないのが、本業に支障が出ないようにすることです。自分自身で予定や時間を管理することができなければ、本業の会社からの信用をなくしてしまうどころか、副業を続けられなくなってしまう可能性さえあります。
副業を長く続けていきたい場合はどちらにも責任を持ち、本業と副業を両立させていくことが必要不可欠です。
どんな副業でもバレてしまう可能性はある
会社にバレにくい副業でも、100%バレないという保証はありません。副業しているのを見られてしまう、住民税の金額などでバレてしまうなどの可能性もあります。
副業を会社に隠れて行う場合は、いつかバレてしまう可能性を想定しておくことも大切です。また、副業がバレた後も続けていきたいという場合は、起業や転職を考えるのもひとつの方法です。
副業の年間所得が20万円以上の場合は確定申告が必要
副業の年間所得が20万円以上の場合は自分で確定申告をすることが必要です。副業で副収入を得ているにも関わらず申告しないのは脱税という犯罪行為にあたり、延滞税や追加徴税などのさまざまなペナルティを受けることになってしまいます。
副業の所得は「雑所得」や「事業所得」となり、収入から経費を引いた所得が年間20万円以上の場合に確定申告を行います。副業の所得が20万円に満たない場合でも、住民税の申告は必要なので気をつけましょう。
給料が手渡し制であっても副業がバレてしまう可能性はある
給料が手渡しなら副業はバレないと思っている人もいるかも知れませんが、それは間違いです。給与所得である場合は雇用先によって所得が自治体へと通知され、住民税額が本業の会社へと伝えられます。
住民税額が本業の所得分に見合わない金額であった場合、会社から副業しているのではないかと疑われてしまうことにもなりかねません。
副業先によっては税金を天引きしてからの手渡しとなる会社もありますが、基本的に給与所得の住民税は本業先からの天引きとなるため注意しましょう。
まとめ
- 副業禁止でも、副業にはあたらない方法であれば副収入を得ることが可能
- 資産運用や不用品販売、公共ギャンブルは副業にはならない
- 副業禁止でもバレにくい副業として、在宅ワークやポイ活がある
- 在宅ワークでは自分のスキルや特技を活かした仕事ができる
- ポイ活は空いた時間を使ってコツコツ続けることでお小遣い稼ぎができる
- 副業がバレてしまう大きな原因は住民税
- どんな副業を選んだとしてもバレてしまう可能性はある
- 副業をする際は本業に影響が出ないように注意する