「ITに興味はあるんだけど、どんな仕事をするのかわからない。」
「未経験者でITへ就職するは難しいんだろうな・・・」
「ITの仕事って残業が多くて大変そう・・・」
ITの仕事で思いつく、プログラマーやシステムエンジニア、WEB デザイナー、ITコンサルタント・・・
みんな横文字ばっかりで、どれがどんな仕事をしているのか、分かりにくいですよね?
きっと専門的なことが多くて、未経験では務まらないのでは?とか、最先端の仕事だから忙しいんだろうな?とか、本当のところはどうなのでしょうか。
ここでは、ITの仕事の種類や仕事内容、また必要なスキルや年収まで、就職や転職に必要な情報をまとめてわかりやすく解説します。
初心者、未経験者でITの仕事に就きたいと考えている人は是非参考にしてみてください。
目次
そもそもITって何だろう?
ITの仕事の説明をする前に、少し「IT」という言葉の意味について説明したいと思います。
ITは「Information Technology」の略で「情報技術」と訳されます。
パソコンやスマートフォンなどのハードウェア、またハードウェアを動かすためのプログラムやアプリケーションといったソフトウェア、そしてインターネット、5Gなどの通信手段を組み合わせた「技術」のことを言います。
日本ではインターネットが普及し、急速に生活が変わりだした2000年に「IT革命」という用語が流行語大賞に選ばれるなど、それ以降「IT」という言葉が使われています。
また、ITと同じような意味で使われる「ICT」という言葉があります。
ICTは「Information and Communication Technology」の略で「IT = 情報技術」に「Communication = 伝達、通信」という言葉が加わって、インターネットを介して情報や知識をやり取りする意味をもつ「情報通信技術」と訳されます。
厳密には「IT」は技術そのもののこと、「ICT」は技術を活用することや活用する手段のことを言いますが、いまでは同じような意味で使われます。
海外では「IT」よりも「ICT」と呼ぶ方が一般的で、日本では総務省が「ICT」を使っていることから、最近は「ICT」が定着しつつあります。
ITの仕事のいろいろ
IT関連の仕事で真っ先に思いつくのは、プログラマーやSEなどの「エンジニア」ではないでしょうか。
しかしITといっても、実際にはたくさんの業種があります。
総務省ではIT(ICT)業界を「情報通信業」と定義し、さらに「1.通信業」、「2.放送業」、「3.情報サービス業」、「4.インターネット附随サービス業」、「5.映像・音声・文字情報制作業」の5つに分類しています。
5つの業種それぞれの特徴や代表的な企業を紹介します。
通信業
通信業は有線、無線、その他の電磁的方式により情報を伝達するための手段の設置、運用を行う事業所が分類されます。
例えば、電気通信事業者やレンタルサーバー業、クラウドサーバ提供業も通信業です。
主な企業:NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、さくらインターネットなど
放送業
視聴を目的とした、放送事業を行う事業所が分類されます。
例えばテレビ放送局やラジオ、ケーブルテレビ会社があります。
主な企業:NHK、フジテレビ、Wowow、J:COMなど
情報サービス業
受託開発ソフトウェア、組込みソフトウェア、パッケージソフトウェア、ゲームソフトウェアの作成や情報の処理、提供などのサービスを行う事業所が分類され、これらすべてを事業部ごとに行っている企業もあります。
ユーザから依頼を受けて開発を行う「受託ソフトウェア」や一般的に市販ソフトと呼ばれる「パッケージソフトウェア」の職種にはプログラマーやシステムエンジニア、ネットワークエンジニアなどがあります。「情報処理サービス業」の職種にはITコンサルタントやセールスエンジニアがあります。
主な企業:日立製作所、NEC、マイクロソフト社、ジャストシステム、NTTデータ、富士通、伊藤忠テクノソリューションズ、ソスネクスト、日本オラクルなど
インターネット附随サービス業
インターネットを通じて、通信や情報サービスを提供する事業所が分類されます。
具体的には、ポータルサイト運営、ウェブ経由でさまざまなサービスを提供するアプリケーションサービスプロバイダー、ウェブ・コンテンツ提供業など、インターネットに関連する事業を指します。
インターネット関連の職種にはWebデザイナー、Webディレクターなどがあります。
主な企業:LINE、メルカリ、サイバーエージェント、ヤフージャパン、Googleなど
映像・音声・文字情報制作業
映画、ビデオ、テレビ番組の制作・配給を行う事業所、レコード又はラジオ番組の制作を行う事業所、新聞の発行又は書籍、定期刊行物などの出版を行う事業所が分類されます。
主な企業:東映テレビ・プロダクション、東宝映画、東映アニメーション、ポニーキャニオン、DMM、読売新聞など
ITの仕事につくために必要なスキルとは
IT関連のエンジニア職に就くためには、ITに関する専門知識やスキルが必要です。
しかし、エンジニア以外の仕事、例えば営業や、ITコンサルタント、マネジメント職であれば、必ずしも専門知識が必要ではありません。
では具体的に、どんなスキルが必要なのか、職種ごとにまとめました。
共通して必要なスキル
どの業界、職種でも必ず必要になるスキルは、コミュニケーションスキルやプレゼンテーション、コンプライアンス、セキュリティ対策、時間管理などのビジネススキルです。
社会人として仕事を行う上で、身につける必要があるものです。
エンジニアに必要なスキル
システムエンジニア、プログラマーなどエンジニアには様々なものがあり、それぞれにおいてITに関する専門知識が必要です。
そしてエンジニアとってなくてはならないスキルはプログラミングです。
エンジニアの種類によって身につけるべきプログラミング言語が異なりますが、ひとつひとつ増やしていくことで、仕事の幅が広がります。
必要スキル:IT専門知識、プログラミング、論理思考力
営業・コンサルタントに必要なスキル
IT関連の営業はセールススキルだけでなく、ITに関する知識があると仕事に役立ちます。
中にはエンジニアから営業へ希望して移るケースも多いです。
そのため、日常的にITに関する情報をインプットして幅広い知識をもつことで、顧客との折衝の成功に繋がります。
必要スキル:IT関連の知識、ヒアリング力、提案力、マネジメント力、セールススキル
マネジメント職に必要なスキル
プロジェクトマネージャーやプロジェクトリーダーの役割はプロジェクトの目標をたてて成果をあげることです。
管理するだけでなく、現状を把握する分析力、またチームの舵取りや、万が一問題が起きた時のリスク対策も必要になるでしょう。
必ずしも専門知識がいるわけではありませんが、メンバーとのコミュニケーションでは、ある程度の理解が求められます。
マネジメント職には、さまざまなスキルが必要といえるでしょう。
必要スキル:分析力、判断力、問題解決力、管理能力、論理思考力、リーダーシップ
ITの仕事時間
IT関連の仕事は「忙しい」、「残業が多い」などといったイメージが多いようです。
実際の勤務時間はどうなっているのでしょうか。
厚生労働省では毎年、業種ごとの勤務時間や残業時間について調査しており、ここではIT関連の通信業、情報サービス業、インターネット附随サービス業について紹介します。
表1.IT関連の仕事時間
いかがでしょうか?
通信業や情報サービス業、インターネット附随サービス業などのIT関連の仕事は、むしろ全業種の平均より勤務時間や残業時間は少ない結果となっています。
もちろん、時期的に忙しい時もあったり、また企業によって勤務時間が多いところもありますが、平均的に見ると「残業が多くて働き尽くめの仕事ではない」ことがわかるでしょう。
ITの仕事別年収ランキング
ではIT関連の仕事の年収はどのようになっているのでしょうか。
ここではIT関連の主な職種を挙げて年収をランキング化してみました。
日本の給与所得者の平均年収:441万円
表2. IT関連の主な職種の年収ランキング
参考:求人ボックス|給料ナビ、
IT関連の職種はWebデザイナーを除いては、日本の平均年収を上回っています。
特にITコンサルタントやプロジェクトマネージャーでは、600万円を超える年収です。
IT業界の年収が高いのは、大手の名だたる企業が多い上に、IT市場が拡大していて、常に人材が求められていることも理由と考えられます。
まとめ
今回は、ITの仕事についてご紹介しました。
ITといっても、様々な仕事の種類があることがおわかりでしょうか。今やITなくしては、生活が成り立たない時代です。これからもIT市場は拡大していき、ますますIT人材が必要となってきます。
どの業種が自分に向いているのかを探し出して、それに向かってスキルアップしていくことで就職を確実なものにしていきましょう。
この記事が、IT関連の仕事を目指す方々のお役に立てれば嬉しいです。