ルビが本文よりも長い時、 前後の文字にはみ出す表示位置を指定するCSSプロパティruby-overhang

こんにちは。

今回は、ルビが本文よりも長い時にルビの位置を指定するruby-overhangというCSSプロパティを解説します。

本文のテキストが2文字に対して、ルビが6文字もあるけど、どうやって表示しよう?

そんな時には、CSSプロパティruby-overhangが使えます。

今回は、ruby-overhangの

・基本的な使い方

について説明します。

ruby-overhangとは

ruby-overhangの読み方

「ruby-overhang」は「ルビー  オーバーハング」と読みます。「overhang」は差しかかる、(…に)突き出る、張り出すという意味です。

ruby-overhangプロパティの説明

本体テキストよりルビテキストが長い場合に、本体テキストの前後にあるテキストにかかって表示するのかを表すCSSプロパティです。

指定される値により、ルビテキストが本体テキストにプラスして、 前後のテキストに部分的にかかるかどうか、 どちら側にかかるのかを指定します。

InternetExplorer独自のプロパティでCSS3から採用されていますが、まだ他のブラウザでは未対応です。

ruby-overhangプロパティで利用できる属性(CSSの時は「値」)

ruby-overhangプロパティでは以下の属性を使うことができます。

属性 説明
none 初期値です。ルビテキストが本体テキストにのみかかり、本体テキストをはみ出しません
auto ルビテキストは、本体テキストの前後のテキストの両側にかかることができます。
start ルビテキストは、書字方向に向けたテキストにかかることができます

左から右へ表示される場合は、左側のテキストにルビがかかることができます。漢字など表意文字の縦書きでは、上側のテキストにルビがかかることができます。
終わりはルビテキストがはみ出す分だけ余白を付けます。

end ルビテキストは後に続くテキストにかかることができます

横書きで左から右へ表示される場合は、右側のテキストにルビがかかることができます。漢字など表意文字の縦書きでは、下側のテキストにルビがかかることができます。始まりはルビテキストのはみ出す分だけ余白を付けます。

注意
InternetExplorer独自のプロパティだったため、InternetExplorerには独自の値があります。上記の他、whitespaceという値があります。

対応ブラウザ

対応ブラウザは以下の通りです。

PC用ブラウザ 対応状況
Chrome 未対応
Edge 未対応
Firefox  未対応
Internet Explorer  5.0~
Opera  未対応
Safari  未対応
スマートフォン用ブラウザ 対応状況
Android webview  未対応
Android版Chrome  未対応
Android版Firefox  未対応
Android 版 Opera  未対応
iOS版Safari  未対応
Samsung Internet  未対応

ruby-overhangプロパティの基本的な使い方

ruby-overhangプロパティの使い方

{ruby-overhang:値;}

サンプルで見てみましょう。

HTML

CSS

わかりやすいように赤の点線を付けました。

このように、値によって本体テキストの前後のテキストに対して、ルビテキストの位置が変わってきます。

ruby-overhangプロパティと類似する要素

ruby-positionプロパティ

ルビの位置を指定するプロパティです。ルビを本体テキストの上にするのか下にするのかを指定します。

{ ruby-position: 値; }

  • over:初期値です。本体テキストの上にルビをふります。
  • under:本体テキストの下にルビをふります。
  • inter-character:本体テキストの文字と文字の間にルビをふります。(台湾で使用される繁体字中国語の特殊なケースに使われます)

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by Sachiko (@yivliriy)
on CodePen.

まとめ

いかがでしたか?

まだ対応ブラウザが少ないため、実装するにはまだ先かもしれませんが、練習しておくと良いでしょう。

参考文献:W3C|CSS Ruby Layout Module Level 1

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