・プログラミングにはどんな資格があるの?
・エンジニアとして就職するために資格は必要?
エンジニアへの転職をお考えの方の中にはこういったお悩みお持ちの方もいらっしゃると思います。
そこで今回は、現在人気の高いWeb制作に関連するプログラミングに絞って、
・バックエンドとフロントエンドについて
・プログラミングに関連する資格
・転職に資格は必要なのか?
についてご紹介します。
これからエンジニアへの就職・転職を検討されている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
「バックエンド」「フロントエンド」とは?
Web関連のプログラミングを調べてみたら、「フロントエンド」「バックエンド」という言葉をよく見かける、という方もいると思います。
この「フロントエンド」「バックエンド」とはなんでしょうか?
まずはその違いから見ていきましょう。
「フロントエンド」とは?
ユーザーがみている「WEBサイトの見た目の部分」のことです。
そして、この見た目の部分を作っているのが、フロントエンドエンジニアの仕事です。
「バックエンド」とは?
一方、「フロントエンド」と対になるのが「バックエンド」ですが
こちらはWEBサイトの見た目ではなく「サイトの裏側のデータの処理の部分」のことです。
もう少し具体的に説明すると、登録したユーザーの情報をデータベースに保存したり、必要な情報をデータベースから呼び出したり、更新したり、削除したりする仕組みのことです。
そして、この裏側の部分を作っているのが、バックエンドエンジニアの仕事です。
プログラミングに関連する資格
さきほどご説明しました、フロントエンドとバックエンドに分けて、それぞれの資格についてご紹介していきたいと思います。
フロントエンド関連の資格
上記でお伝えしたように、フロントエンドエンジニアはWEBサイトの見た目担当です。
ですが、この「見た目担当」の範囲は厳密に決まっているわけではなく、現場によって異なります。
HTMLやCSSでWEBサイトの見た目を作ったり、あとはJavaScriptという言語で動きを付けることがメインですが、広い範囲ではPhotoshopという「写真や画像の加工」のソフトや、Illustratorという「図形描画」のソフトを使うことも含むこともあります。
どちらかというとPhotoshopやIllustratorは「WEBデザイナー」の領域であることが多いので、今回はそれらは含めず、HTML・CSS・JavaScriptについてお話を進めていきます。
HTML・CSSの資格
よく目にするのは下記の2つです。
- ・Webクリエイター能力認定試験
- ・HTML5プロフェッショナル認定資格
・Webクリエイター能力認定試験
サーティファイという民間企業が主催・認定している資格です。
「スタンダード」と「エキスパート」の2種類がありますが、どちらも合格率が毎年80%超ですので、難易度はそんなに高くありません。
少し言い方を変えると「誰でもちょっと勉強すれば合格する資格」ということになります。
・HTML5プロフェッショナル認定資格
特定非営利活動法人エルピーアイジャパンという団体が主催・認定している資格です。
難易度の基準となる合格率は非公開ではありますが、出題内容を見てみると、前述のWebクリエイター能力認定試験よりは高めです。
出題範囲もHTML・CSSだけではなく、後述するJavaScriptも含まれます。
JavaScriptの資格
JavaScriptに関する資格は下記のものです。
・CIW JavaScript スペシャリスト
国際資格CIWの一種で、世界で認められている資格でもあります。
海外で仕事を探すのであればメリットは大きいでしょう。
問題は全て英語で出題され、JavaScript中級者以上の習熟度が求められるという難易度の高さではありますが、暗記さえすれば実務経験がなくても取得は可能と言われているため、初学者であっても挑戦することは可能です。
バックエンド関連の資格
バックエンドで使用する言語は複数あり、最初はその中から1つを選択することが多いです。
ここではWeb制作におけるバックエンド言語のうち「Java」「PHP」「Ruby」「Python」の資格についてご紹介していきます。
また、各言語については下記リンクが参考になると思いますので参考にしてみてください。
【初心者向け】おすすめプログラミング言語5つと選び方をご紹介!
Javaの資格
Javaに関する資格は下記のものです。
・Oracle 認定 Java資格
「日本オラクル社」が認定するJavaの技術者資格です。
「Bronze」「Silver」「Gold」の3種類がありますが、こちらの合格率はいずれも約60%ほどです。
合格率の数字から、難易度はそんなに高めではありませんので、参考書や問題集などでしっかり勉強すれば合格は可能でしょう。
PHPの資格
PHPに関する資格はこちらです。
・PHP技術者認定試験
「一般社団法人 PHP技術者認定機構」が認定するPHPの技術者資格です。
「PHP5技術者認定初級試験」「PHP5技術者認定上級・準上級試験」「PHP5技術者認定ウィザード」の3種類と、新しいバージョンに対応している「PHP7技術者認定初級試験」の全部で4種類があります。
近年の合格率は、初級で70%、上級で10%ほどです。
初級の難易度はさほど高くなさそうですが、上級になるとグッと高くなっていますね。
初級は未経験者でも取得可能ですが、上級は実務経験がないと難しいといえます。
Rubyの資格
次はRubyに関する資格です。
・Ruby技術者認定試験
Ruby Associationが認定するRubyの技術者資格です。
2020年6月時点では「Silver」「Gold」の2種類ですが、さらに上位の「Platinum」の設立も予定されているようですね。
合格率は公表されておりませんので不明ですが、難易度としては「Silver」が「PHP初級」、「Gold」が「基本情報技術者」と同じくらいのレベルとされているため、実務経験がなくても参考書や問題集での学習でも合格は可能なようです。
Pythonの資格
最後に、Pythonに関する資格は下記のものがあります。
・Python試験
一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会という運営団体が認定する技術者資格です。
「Python3エンジニア認定基礎試験」と「Python3エンジニア認定データ分析試験」があります。
「Python3エンジニア認定基礎試験」は、Pythonの文法や基礎知識が試験範囲で、「Python3エンジニア認定データ分析試験」は、データ分析の基礎や方法が試験範囲です。
難易度については「Python3エンジニア認定基礎試験」の合格率が70%ほどですので、こちらも独学でもなんとかなりそうなレベルですね。
「Python3エンジニア認定データ分析試験」は2020年春から開始されていますので、本記事作成時点では公表されていませんが、同じく独学でも取得は不可能ではなさそうです。
エンジニアになるには資格が必要?
まず、IT企業に就職するために、こういった資格は必ずしも必要ではありません。
資格がなくても現場でエンジニアをしている人は非常に多いというのが実情です。
資格取得のメリット
資格をご紹介いたしましたが、こういった資格を勉強して取得するメリットとしては
・体系立てて知識を身に付けることができる
・就職・転職時のアピールになる
この2点ではないでしょうか。
就職・転職時にアピールにはなる。しかし…
もちろん、持っていないよりも、持っている方がアピールにはなります。
かといって、必ずしも高評価につながるわけでもありません。
なぜならば、「資格を持っている=仕事ができる」ではならないからです。
企業が重視しているのは
- 「この人は何ができるのか?」
- 「利益を生んでくれそうか?」
ということです。
(もちろん、企業や採用担当者の考え方によりますので一概には言い切れません)
ポートフォリオ重視の企業が多い
企業が重視しているのは「どんな知識をもっているか?」よりも
「どんなものを作ることができるのか?」なのです。
ですので、資格をたくさん並べられるよりも、実際につくったものを見て、
すぐにでも役に立ちそうか、あるいはそのポテンシャルがあるか、
育成コストはどれくらい必要そうか、などを判断する企業が多いのです。
「ポートフォリオ」とは、この「実際につくったもの」のことです。
- 「私はこんなものが作れますよ!」
- 「こんな技術を使えますよ!」
そういったことを直に伝えることができる、いわば「自分という商品の営業ツール」のようなものです。
企業側の視点で考えることが大切
繰り返しになりますが、転職・就職活動は、「あなたという商品を営業すること」です。
ですので、「資格が必要かどうか」という観点から戦略を立てるのではなく、
- 「どんなポートフォリオを作れば企業に必要とされるだろうか?」
- 「そのためにはどんな技術が必要だろうか?」
という観点が重要になります。
また、技術だけではなく、企業活動に貢献できるかどうかをアピールできるとさらにいいですね。
- 「課題解決能力はありそうか?」
- 「コミュニケーション力(営業力)はありそうか?」
- 「会社にコミットしてくれそうか?」
といったビジネス力のアピールも同じように重要になってきます。
まとめ
今回は、プログラミング、その中でもWeb制作に関する言語の資格について、
・バックエンドとフロントエンドについて
・プログラミングに関連する資格
・転職に資格は必要か?
をご紹介しました。
エンジニア転職の第一歩についてお考えの方は、ぜひ参考にしてくださいね。