副業を始める理由は人それぞれです。「収入を増やして家計の足しにしたい!」という人や「お小遣いがほしいから夫には内緒で稼ぎたい」という人もいるでしょう。
会社が副業禁止でバレたらヤバいから、家族名義で副業したら大丈夫と思っている人もいるかもしれません。しかしその考え方はキケンです!
家庭によって様々な理由はあるかもしれませんが、何事においても隠していたり他人の名義を使ったりしていいことはありませんよ。
この記事では、家族名義で副業したらどうなるのか、家族に内緒で副業したらどうなるのかを紹介していきます。今まさにそうしようとしている人はぜひ最後まで読んでみてください。
目次
家族名義で副業するのはキケン?
家族名義で副業したいと考えている人は場合によってはキケンなので注意しましょう。自分ではなく家族の名義を借りて副業したい理由としては以下のことが考えられます。
- 会社が副業禁止なのでバレたくない
- 夫(妻)の扶養に入っているため稼ぎが多くなると困るから
副業禁止の場合は確定申告時に住民税の納め方を普通徴収にすると基本的にはバレません。そのためわざわざ家族名義にしなくても大丈夫ですよ。
扶養に入っているため稼ぎが多くなると扶養を外れてしまうと心配する人もいますが、ほとんどの場合そんなにすぐには稼ぐことはできません。扶養を外れるのは年収130万円なので月に11万近く稼ぐ必要があります。
すでにパートである程度の収入があるなら別ですが、そんなにすぐに11万円は稼げないので副業をしながら扶養からはずれそうになったらどうしようか考えてみてもいいでしょう。
それでも家族名義で副業したいという人は脱税の可能性が出てくるので注意しましょう。
副業をして稼ぐようになると確定申告が必要になってきます。家族名義で行う場合はその家族が確定申告をすることに。本来は自分が稼いでいるのに全然関係のない家族が申告します。
これは確定申告の名義人が「実質所得者課税の原則」により、実質所得者である必要があります。家族の名前で副業して家族が全く関わっていない場合、本来の実質所得者ではないためバレると脱税扱いとなります。
脱税してしまうと修正申告を求められ、結果的に会社に副業して脱税してしまったこともバレてしまいますよ。
単なる名義貸しでなければOK?
確定申告の名義人が「実質所得者課税の原則」により、実質所得者である必要があるといいましたが、名義を貸した上で関わっている場合はどうでしょうか。
例えば、夫が副業をしていて妻名義で事業を立ち上げたとします。このとき、もし会社を設立するなら株式会社がおすすめです。
妻名義にすると副業での収入がすべて妻の方に帰属します。夫が副業をした証拠が残らないため有効です。そこで気をつけたいのが妻にも事業に少し関わってもらうということ。
前述したとおり、名義を貸しても全くノータッチだと脱税の可能性があるといいました。それを防ぐ方法として全く事業内容を知らないのではなくある程度共有しておきましょう。
口座の開設などどうしても事業者(妻)本人が関わらなければいけない場面も出てきます。そういった場面でボロがでないよう、名義貸しだけにならないようにしましょう。
また、お金の渡し方によっては贈与税も関わってきます。事業の利益は妻の口座に入ります。それを生活費等に充てるのは問題ないですが、夫の口座に振り込むとなると金額によっては贈与税がかかります。
年間110万円以上の金額が動くと、超えた分の金額に対して最低でも10%の贈与税がかかってしまうので注意しましょう。
参考 副業がバレやすい原因とは?バレずに副業するためのポイントも解説ウェブカツBLOG家族に副業を内緒にしたい
「離婚のための資金を稼ぐためにバレたくない」など様々な理由があって家族にも副業を内緒にしたい人はいますよね。ただ会社よりも身内の方が隠し通すのは難しいかもしれません。
ご夫婦でこどもがまだ保育園に通っている場合は保育園の利用料によってバレてしまうことも。保育園を利用する際は正確な収入を記載しますよね。そのタイミングでアレ?となることが多いです。
また、隠して申請できたとしても、保育園の利用料が以前よりも高くなってる場合にバレたりもします。副業している本人が書類を提出して料金も支払っている場合は大丈夫ですがなかなか難しそうですよね。
保育園の他にも、家を購入するなどで銀行から融資してもらいたい場合などにバレることもあります。
あまり神経質になって隠し続けるよりも、思い切って打ち明けてみた方がストレスもなくなり良さそうです。
副業は家族にも知らたほうが効果UP
副業を続ける上で、家族に隠したまま行うよりも家族にも言ってしまった方が副業を効率的に行えます。
隠したままだと、不自然に帰りが遅くなったり、パソコンや副業で使う道具を隠したりする必要がでてきます。見つかるのではないかとそわそわしていると作業効率もさがります。
家族にもしっかり話して理解してもらうと、家族も協力的になってくれるかもしれません。わざわざ嘘をつく必要もなくなりストレスからも解放されます。
事情により本当に家族には内緒にしたい場合を除いては、家族にも副業をしていることを伝えた方がいいですよ。
家族に伝えることで自分のメンタルを保ちやすくなります。コソコソ隠すストレスと副業を続けていくストレスなどが重なると心が途中で折れてしまいます。
家族に副業していることを打ち明けることで、家族に応援してもらえるため、家族のために頑張ろうという原動力がうまれます。
また、稼ぐ目標も変わってきます。隠していたときは自分のためという人が多かったと思いますが、家族に伝えることで家族としての目標ができますよね。
家族で海外に旅行したい、家族で毎月温泉に泊まりに行くなど家族との時間を大切にすることができます。
どうしても家族に秘密にしたい場合のオススメ副業
家族に秘密にするよりは共有してしまった方がいいですが、どうしても内緒にしたい人におすすめの副業を紹介します。
副業はさまざまなものがありますが、特に誰でも始めやすいもの以下の3つ紹介していきます。
- ブログ
- SNSアフィリエイト
- ポイ活
ブログ
ブログはパソコンだけでできるため、家族にはバレにくい副業です。ブログは記事を積み上げていけるので財産がどんどん増えていくイメージです。
基本的にはパソコンで書いたり装飾したりできますが、スキマ時間でスマホを使っても記事を書くことができます。Googleドキュメントを使えばスマホで書いた記事をパソコンにも共有できるのでおすすめ。
SNSアフィリエイト
TwitterやInstagramなどのSNSで商品を紹介して商品を購入してもらうことで収入を得る副業です。
SNSなのでスマホでもできるためスキマ時間を見つけて投稿することができます。ある程度のフォロワーがいないとなかなか収入に結びつかないのでアカウントを上手に作らないと難しいかもしれません。
ポイ活
ポイントサイトを通じてポイント収入を得ることができます。これもスマホがあれば可能です。
金額は大きくありませんが、クレジットカードの案件だと1万ポイントもらえたりするものもあるためコツコツ貯めていくことができます。
様々な条件があるため、それをクリアしてスキマ時間にできる副業です。
参考 在宅でできるお小遣い稼ぎ13選!副業を始める際の注意点も解説!ウェブカツBLOG国は副業してほしい?
ニュースを見ていても副業に関する話題が多いですよね。まだまだ副業OKな企業は少ないですが、国としてはどのように考えているのでしょうか。
- 2018年、厚生労働省が示している「モデル就業規則」から「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」という記載が削除された
- 代わりに「労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる」といった「副業・兼業」に関する章が追加された
- 2020年9月、厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」が改定された
- このガイドラインは、副業・兼業を希望する人が安心して取り組むことができるよう、働く人と会社の双方に対して労働時間管理や健康管理などを含めた対応方法について示している
2020年にできたガイドラインでは副業や兼業のメリットについて触れられ、国や政府は働き方改革の中で「副業」を推進しています。副業をするメリットは以下の通りに記されています。
- 所得が増える
- 本業の所得を生かして、やりたいことに挑戦でき、自己実現を追求
- 本業を続けているため、リスクを抑えながら将来の起業・転職の準備ができる
- 離職せずに別の仕事に就くことで、スキルアップやキャリア形成がしやすくなる
こういったメリットがある中で、副業はダメとする企業は未だに多いです。理由としては「本業に専念してもらいたい」「社員の過重労働の懸念」などがあります。
そのほかにも、本業の情報が漏洩する懸念や競合他社に利益を害されるのではないかなどの不安要素が考えられます。
しかし、本業にもメリットがあると考える企業からは副業を認めるところが増えています。社内では身につけられないスキルを身につけたり、副業を認めることで人の流出を防ぎ競争率がアップすることなどが上げられます。
副業を認めている企業がこういったメリットをもっと発信することで、副業OKに踏み切れないでいる中小企業の背中を押してほしいですね。
参考 副業解禁のメリット・デメリット!企業がしておくべき準備を徹底解説!ウェブカツBLOGまとめ
家族名義で副業する場合や家族に内緒で副業する場合について紹介してきました。まとめると以下のようになります。
- 家族名義で副業するのはおすすめできない
- 確定申告は名義人が「実質所得者課税の原則」により、実質所得者である必要がある
- 家族名義で副業すると脱税してしまい会社にもバレる可能性がある
- 副業で事業する場合は家族を代表者にするのはありだが、事業内容を理解してもらう必要がある
- 家族に副業を秘密にするのは難しい
- 保育園の利用料や銀行の融資などさまざまなタイミングでバレる可能性がある
- 家族に副業を内緒にするよりはバレた方が効率アップ
- どうしても内緒にしたい人はブログやSNSアフィリエイト、ポイ活などがおすすめ
- 国は副業を推進している
- 副業ダメとする理由として、従業員の労働時間の制限や事業内容の漏洩を懸念するため
- 副業OKとするメリットとして、さまざまなスキルが身につき、競争率がアップするため
国や政府は副業をすすめても、働いている会社で禁止されてしまってはなかなか堂々と副業はしにくいですよね。そうすると家族名義で副業したり、家族にも隠したりとコソコソしてしまいます。
たしかに副業をすると本業の他にも働く必要があるため労働時間は長くなります。従業員のためにNGとしているのかもしれませんが、副業によるメリットもとても大きく感じます。
どんどん人口が減って労働力が足りなくなっているのでもっと働きやすい環境だといいですよね。
頭ごなしにダメというのではなく、うまく副業をできる環境作りを国や自治体からやってもらえれば、わざわざ他人名義でコソコソしなくてもよくなります。
国や政府が本当に副業をすすめたいのであれば、働き方の大改革をして副業したい人が副業できる世の中、その前に副業しなくても本業で十分生活できる世の中にしてもらいたいですね。