独学や趣味でHTMLを書けるようになったけど、仕事にどう生かせばいいの?
と疑問に思っている皆さん。
HTMLに加えて、プラスαでもう1つ、スキルを身につけてみませんか?
そこでお勧めしたいのが、Javascriptというプログラミング言語です。
今回は、
はじめてのJavascriptの勉強のしかた、就活のしかた
について一通り解説していきます。
これから新しいことを勉強したいと思う人は、ぜひ参考にしてください。
目次
Javascriptとは? まずは特徴や難易度を知ろう
Javascriptはwebサイトに動きをつけるための言語です。
ひとことで「動き」と言ってもJavascriptの守備範囲は大変幅広く、めざす職種によっても学習の方向性が異なります。
Javascriptってどんなレベル?
入門しやすいプログラミング言語
PHPなどのプログラミング言語と比べて、Javascriptは学習を始めやすい言語です。
多くの開発言語が、サーバーなどの実行環境を構築するだけでも初心者には難しいのですが、JavaScriptはブラウザで実行できるため、特別な環境を用意する必要がありません。
HTMLを書くときに用意したエディターをそのまま使って学習をスタートできます。
入門しやすいのがJavasctiptのメリットですが、簡単な処理しかできないというわけではなく、学べば学ぶほど、PHPなどに引けを取らないデータ処理ができるようになりますよ。
入門書やeラーニングも充実している
Javascriptには、はじめて学ぶ人向けの入門書から初心者向けの参考書、中上級者向けの技術書まで、さまざまな種類の本が出版されています。
そのため、本を使って入門からレベルアップしていくことが可能です。
個人で利用できるeラーニングや解説動画も数多く公開されています。
手頃な価格の講座や、一部無料の講座もあるので、お試し感覚で勉強したい場合も安心です。
Javascriptでできること
ページに動的なエフェクトを付けられる
HTMLを書けるようになったら、簡単なJavascriptのコードを加えるだけでもアニメーションなどの動きを付けることができます。
もちろん、ゲームエンジンで使われるような複雑な演出を加えることも可能です。
習得度合いにしたがって、表現の幅がどんどん広がっていくのがJavascriptです。
webアプリケーションの開発ができる
Javascriptには、サーバーと情報を送受信する役割もあります。
その機能を活用して、ブラウザ上に高度なアプリケーションを作ることもできます。
HTMLを書けるだけだと、ホームページ更新業務など「webサイト」に限定された案件しか、まだ対応できませんが、このJavascriptを習得することで、webサイトだけでなく、企業が業務で使う「基幹システム」の開発にも携わることができます。
用途は製造管理、財務会計、給与計算など非常に幅広く、大規模案件も多いため、応募できる求人を格段に増やしていくことができます。
では、次のセクションからは、Javascriptでめざせる職種別に、具体的なアドバイスをお送りします。
webデザイナー志望の方にとってのJavascriptとは?
HTMLが書ける人がめざす職種としてまず挙がるのは、webデザイナーではないでしょうか?
webデザイナーとはHTML、CSSなどの言語を使い、webサイトの外観を作り上げていく職種です。
担当するwebサイトの規模に応じて、静止画で「ワイヤーフレーム」という設計図を書く人、バナーやボタンなどのビジュアルパーツを作る人、量産のもとになるテンプレートを作る人と分担することもありますが、それらを一人で担うこともあります。
デザイナーというからには、独特のセンスやアートの才能が必要?と心配になる人もいるかもしれません。
実は、webデザインにはトレンドがあり、毎年の流行や業界ごとに典型的なビジュアルの傾向を押さえて、むしろ自分を主張しすぎず顧客の要望に合ったデザインに仕上げられる人のほうが評価されます。
加えて、動きがあって魅力的なページをデザインすることが求められます。Javascriptのような技術力のあるデザイナーは、幅広い案件に対応できるため、就活でも高く評価されるでしょう。
webデザイナーのJavascript勉強法
動的なエフェクトを作りながら覚える
webデザイナーにJavascriptのスキルが求められるようになった背景には、これまでwebサイト上のアニメーションなどを司っていたAdobe Flash Playerが2020年末にサポート終了となることが挙げられます。
webサイト上で、
- トップバナーのスライドショー
- クリックやマウスオーバーをしたときの動作
- 画像のアニメーション
このような効果をつけたい場合に、Javascriptの使い方を調べて取り入れてみましょう。
就活用のポートフォリオを作っている人は、Javascriptで動的なエフェクトを作ってみると良いでしょう。
Javascriptの「イベント」をマスターする
webデザイナー志望の方がJavascriptの勉強をするならマスターしていただきたいのが、 Javascriptの「イベント処理」の作り方です。
イベント…クリックやマウスオーバーなどの動作のこと
イベントハンドラ…イベントが発生した時に呼び出される処理のこと
例えば、要素がクリックされたときのイベントハンドラはonclickです。
主なイベントハンドラをマスターしていきましょう。
JavascriptとCSSを使い分けられるように
動的な処理はもちろん、CSSでも実装することができます。
例えば、ボタンにマウスオーバーアニメーションを付けたい時、画像を透明にしたり、位置を変えたりするような動作はHTMLとCSSで書けるようになっている人もいるはずです。
しかし、グローバルナビゲーションにマウスオーバーした時に動きを付けたいといった場合に滑らかな動きにできなくて困った経験をした人もいるかもしれません。
そんな時は、「何秒たったら処理を走らせる」などJavascriptの中に細かく記述することで解決することができるでしょう。
さらに、
- サイトを下までスクロールした時に、「トップページへ戻る」のボタンで上に移動させる
- フェードイン、フェードアウトのアニメーションを付ける
など、できるデザインの幅が格段に増えてきます。
デザイナー志望の方は、HTMLとCSSならこんなことができるが、Javascriptならこんなこともできる、と特徴をとらえて両方を生かしていくことが、仕事で使う決め手となるはずです。
webコーダー志望の方にとってのJavascriptとは?
webコーダーとは、デザイン工程まで仕上がったサイトやすでに稼働中のサイトの中のHTMLファイルの開発または更新を担当する職種です。
ECサイト(オンラインショップ)やポータルサイトのように、コーディング規約が確立されている案件もあれば、会社案内や販促・キャンペーンサイトのように、ページごとの裁量が多い案件もあります。
基本的な見せ方はwebデザイナーが担っているけれど、個別のページの動きはwebコーダーに任されているわけです。
webコーダーにはまず、HTMLを書き慣れているといった作業スピードや正確性が求められます。
さらにJavascriptの知識を豊富に持つコーダーは、付加価値の高い案件に対応できるため、就活でも高く評価されるでしょう。
webコーダーのJavascript勉強法
代表的な処理を効率よく書いていく
Javascriptの基礎を身につけるために、まずはwebデザイナー志望の人と同じように動的なエフェクトを作りながら覚えていきましょう。
しかし、webサイト内のページを量産しなければならないwebコーダーが、その都度考えて処理を組み立てていたのでは時間がかかってしまいます。
ある程度Javascriptの仕組みが分かったら、代表的な処理については手動で書くことから脱却することを目標にしましょう。
Javascriptの「ライブラリ」をマスターする
webコーダー志望の方がJavascriptの勉強をするならマスターしていただきたいのが、 Javascriptの「ライブラリ」の使い方です。
ライブラリ…Javascriptの汎用的な機能をどんなプログラムでも使えるようにしたもの
jQuery…ライブラリの一つで、現在主流として使われているもの
ライブラリの多くは多くが商用でも無料で利用できます。jQueryもそうです。
webコーダー志望の方は、jQueryの導入方法や基本構文の書き方を練習していきましょう。
Javascriptの中でもjQueryができると就活に有利
webコーダーになるためにJavascriptを勉強し、jQueryが使えるようになったら、ぜひ就活でアピールしてみてください。
JavaScriptは、各ブラウザに搭載されたエンジンにより実行されますが、例えばChromeとInternet Explorerでは対応可能なメソッドなどに違いがあります。
jQueryはブラウザごとの記述差異を自動的に吸収してくれるため、開発の際、ブラウザの違いを意識せずに記述することができるのです。
それによってテスト工程も短縮化できるので、開発チームの効率アップに貢献できるため、Javascriptのスキルを持った人の中でも、jQueryを使える人材のニーズが高まっていると言えるでしょう。
webプログラマー志望の方にとってのJavascriptとは?
最後にwebプログラマーになりたい人へのアドバイスです。
皆さんの中にも、何らかのプログラミング言語を身につけてプログラマーになりたいと思っている人が多いのではないでしょうか。
未経験からJavascriptを習得してwebプログラマーになり、ゆくゆくは上級プログラマーやSEをめざすといった就活方針がお勧めです。
webプログラマーとは、お問い合わせフォームや予約フォーム、ショッピングカートなどのシステムを開発する役割です。
一般ユーザー向けのショッピング関連のシステム以外に、業務系でも幅広くJavascriptが利用されています。
システム開発なので、お客様や利用部門が求める要件を整理し、仕様書を作り、開発し、テスト、ユーザーへの導入サポート、保守・改修といった一連の業務を担当することになります。
リーダーが作った仕様をもとに開発することもあれば、案件の規模によっては、新人プログラマーであっても要件ヒアリングなどの上流から任せてもらえることもあるのです。
webプログラマーのJavascript勉強法
体型的に理論も習得しておく
webプログラマー志望の方も、まずはイベント処理やライブラリの利用を覚えていく必要があります。
しかし、外観を作るのとは違い、見よう見まねとか、何となくサンプルコードを写してみたら動いたというスタンスでいると、システム開発を行う上では行き詰まってしまいます。
ほかのプログラミング言語を知っていれば、応用がききやすいのがJavascriptですが、HTML以外にほかの言語は知らないということでしたら、このJavascriptで体系的にプログラミングを覚えていきましょう。
Javascriptの「DOMやJSON」などをマスターする
webプログラマー志望の方がJavascriptの勉強をするならマスターしていただきたいのが、 Javascriptの「DOM(ドム)」や「JSON(ジェイソン)」などを理解してページを操作できるようになることです。
DOM…Document Object Modelの略。JavaScriptでHTMLの要素を操作するための仕組みのこと
JSON…JavaScript Object Notationの略。オブジェクトや配列を組み合わせて構造化されたデータを表現するためのもの
DOMやJSONを勉強するようになると、Javascriptが突然、難しく感じられるかもしれません。
コーディングの現場でよく使われるjQueryでは、オブジェクト指向やDOMなどをあまり意識する必要がありません。
webプログラマーとしてバリバリ就活を進めていくかどうかは、DOMやJSONの習得度合いを目安にすると良いでしょう。
Javascriptから他のプログラミング言語へのつながりを
JavascriptのJSONはPHP、C++、Java、Pythonなどのプログラミング言語でサポートされており、JSONを介して各プログラミング言語間のデータの受け渡しができるようになります。
入社時はJavascriptしかできなくても、JavascriptのJSONを習得しておけば、他の言語を専門とするプログラマーと連携することができるので、開発チームの中で即戦力になることができるでしょう。
まとめ
今回は、HTMLが書けるようになったらめざしてほしいJavascriptというプログラミング言語についてご紹介しました。
Javascriptは、webデザイナーをめざす人が技術力を武器に就活したい場合にもお勧めですし、webコーダーやwebプログラマーをめざす人が即戦力として自己PRしたい場合にもピッタリです。
環境構築などの準備が不要で、普段HTMLを書いているエディターですぐ書き始めることができるので、まずはお試し感覚で勉強をスタートしてみてはいかがでしょうか。