IT技術者を目指しているんだけど、どんな勉強をすればいいんだろう?
IT技術者って難しそうだから、高い専門スキルが必要なんじゃ・・・?
プログラマー、システムエンジニア、Webデザイナー・・・
IT技術者(= ITエンジニア)の仕事というと、真っ先に思いつくのがこの3つ。
でもIT技術者と呼ばれる職種は、まだまだ他にもあるんです。
じゃあ、IT技術者の仕事には他にどんな種類があるの?
その仕事に就くために、どんなスキルが必要なの?
何をどうやって勉強すればいいの?
ここでは、IT業界を目指す人たちの、成功のために必要な知識と情報についてご紹介します。
ぜひ最後まで目を通して、IT業界へ踏み込む参考にしてください!!
目次
IT技術者ってなんだろう?
IT技術者は、「ITエンジニア」とも呼ばれます。
この「エンジニア」という言葉、広い意味では「工学に関する専門的な才能や技術を持つ、モノやコトを生み出す人」のことを指します。
専門的な才能や技術、つまりスキルを持った人のことですが、「ITエンジニア」の場合には、「情報通信に関する専門的なスキルをもって、新しい商品や仕組みの検討・設計・開発を行う人」となります。
具体的にIT技術者が「AIによる顔認証システム」の開発を行っている場合、どんなことをするのか例にあげて説明します。
・AIに人の顔を認識させるための、アルゴリズムを設計する
・AIにアルゴリズムを埋め込むプログラミングを行う
・顔の特徴のランドマークを作成する
・顔のデータベースを作成する
といったように、AI顔認証のシステムを取り上げても、技術者の役目には様々なものがあります。
参考:Lionbridge Technologies|顔認証AIの仕組み
IT技術者の仕事にはどんなものがある?必要なスキルは?
ではIT技術者の仕事にはどんな種類があるのでしょうか?そして仕事の内容がどんなもので、どんなスキルが必要なのか?
以下に仕事の種類ごとに、その内容と必要スキルをまとめました。
システムエンジニア(SE)
システムエンジニアはクライアントにヒアリングを行い、要求に最適な仕様のシステム開発を行います。
初めにどのようなシステムを作るのかを決める要件定義を行い、次に具体的な設計に入ります。
新規にソフトウェアを作成する必要があれば、詳細設計に基づきプログラマーに依頼するか、SEがプログラミングも行う場合があり、出来上がったシステムの運用指導や納入後のアフターケアも行います。
システムエンジニアに必要なスキルは論理的な思考とクライアントやプログラマーとのコミュニケーション力などです。
専門的なものでは、システムに必要なプログラミング技術とプロジェクトをまとめるマネジメント力も求められます。
プログラマー(PG)
システムエンジニア(SE)が作成した詳細設計を基にコーディングし、プログラムを作成します。
出来上がったプログラムのテストでバグの抽出、修正を行いシステムが完成します。完成後は、保守に必要なドキュメントなどを作成します。
プログラマーに必要なスキルは、論理的な思考とSEとのコミュニケーション力です。
専門的なスキルは、取り扱うシステムによって異なりますが、WebサイトのプログラムではJava、PHP、Rubyなどの言語がよく使われます。
ゲームのプログラムではC++、スマホのゲームではC#など、また人工知能の開発ではPythonなどが多く使われています。
サーバーエンジニア
システムエンジニア(SE)とは開発の流れが似ていて、サーバシステムの設計、構築、運用、保守を行います。
クライアントやプログラマーと相談し、メールサーバーやWebサーバー、ファイルサーバーなどの負荷分散の設計、障害対応、セキュリティ対策など、サーバーに関する幅広い業務を行います。
サーバーエンジニアに必要なスキルは、論理的思考の他、サーバーの構築に不可欠なのがOSに関する知識です。
WindowsやLinux、UNIXなどさまざまなOSに対応できる必要があり、またサーバー攻撃対策として、ネットワークセキュリティの知識なども必要とされています。
ネットワークエンジニア
インターネットを介して、パソコン同士のデータのやり取りを行う中で、快適な通信環境を構築し、守っていくのがネットワークエンジニアの仕事です。
SEやサーバーエンジニアと混同されますが、ネットワークエンジニアの仕事は、個々のコンピューターをつなげるための「ネットワークシステム」を構築・運用することです。
それに対してSEの仕事は、「個々のコンピューター上で動くシステム」の設計・開発・テストを行うことです。どちらも「システムを作る」のが仕事ですが、対象とするものが異なります。
サーバーエンジニアの仕事は、サーバーを構築・運用・点検することで、そのサーバー同士をネットワークでつなげるのが、ネットワークエンジニアの仕事です。
ネットワークエンジニアに必要なスキルは、論理的思考の他、クライアントとのコミュニケーション力、そして専門スキルとしてネットワークを構築する上で一般的かつ重要なTCP/IPのスキルは必須です。
また、スイッチ、ルータ、ブリッジといったネットワーク機器の設定などのスキルも必要です。
Webエンジニア
Webエンジニアはショッピングサイトやインターネット決済、メールサービスなど様々なWebサイトやWebサービスの設計・開発・運用・保守などを行います。
Webエンジニアは扱う範囲によってさらに以下の二つに分けられます。
・フロントエンドエンジニア
・バックエンドエンジニア
Webデザイナーが作ったデザインを再現し、ブラウザに表示させることが仕事ですが、企業によってはデザインスキルが必要な場合もあります。
フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアはWebサイトの画面や、アプリケーションの入力画面など「目に見える部分」、「ユーザーがシステムと接触する部分」のコードを書く作業が担当範囲です。
フロントエンドエンジニアに必要なスキルは、論理的思考の他、バックエンドやWebデザイナーとのコミュニケーション力、専門スキルとしてはWeb系言語のHTMLやCSS、JavaScriptなどです。
ユーザーの目に触れる画面を制作するため、デザインやUI/UXの設計まで担うこともあります。
バックエンドエンジニア
バックエンドエンジニアはWebサイトの画面やアプリケーションの入力画面で入力された情報をデータベースに登録するなど、ユーザの目に触れない、裏側の処理システムを開発するのが役割です。
バックエンドエンジニアに必要なスキルは、論理的思考の他、フロントエンドやWebデザイナーとのコミュニケーション力、また専門スキルとして、LinuxやPHP、Java、Perl、Pythonなどの言語や、基本的に何かの登録作業を行ったり、必要なデータを取得するなどデータベースを使用する場合に、SQLのスキルが必須となります。
Webデザイナー
クライアントがイメージするWebサイトの制作やバナー、ランディングページ(LP)の作成をすることが主な仕事です。
画面のレイアウトやボタン・画像などの作成を通し、画面の見え方をデザインします。Webサイトの制作では、サイト構成の検討からレイアウト作成、コーディングまで行う企業もあります。
Webデザイナーに必要なスキルは、論理的思考の他、クライアントやWebディレクター、フロントエンドとのコミュニケーション力が必要です。
専門スキルは、Webサイト作成に使用されるデザイン制作ツールの、llustratorやPhotoshop、figma、Sketchなどのスキルの他、ウェブデザイン検定やカラーコーディネーター、DTP検定などのデザイン系の資格を取得していると評価が高まります。
Webディレクター
WebエンジニアやWebデザイナーなどのWebサイト作成のプロジェクト全般をまとめる仕事です。
クライアントから求めらる内容をWebコンテンツに盛り込んでサイトを作り上げます。
プロジェクトのスケジュール、予算、品質などのを管理を行うなど、責任者としての役割があります。
Webディレクターに必要なスキルは、論理的思考の他、クライアントやWebディレクター、フロントエンド、バックエンドとのコミュニケーション力、プロジェクトをまとめるリーダーシップやマネジメントスキルが必要とされます。
管理職ならば専門スキルが不要と思われますが、プロジェクト内で指示や会話ができるようにWebデザインやプログラム、Webマーケティングといったサイト制作に関わるスキルも求められます。
アプリケーションエンジニア
主にアプリケーションの開発や設計・運用・保守をしている人です。アプリケーションにも様々な種類があってソフトウェアやシステムによって異なります。
大きく以下のの3つに分けられます。
・業務系アプリケーション
・スマートフォン系アプリケーション
・Web系アプリケーション
「業務系」は銀行ATMなどの金融システムや大手企業の大規模システムなどを扱い、「スマートフォン系」ではiOS、Android、Windows Mobileなどのプラットフォームにあわせた、ビジネス用アプリケーションからゲームまで、多岐にわたります。
「Web系」ではWebブラウザで利用する、TwitterなどのSNSやGmailといったブラウザメール、通販サイトや各種ポータルサイトなどを扱います。
アプリケーションエンジニアに必要なスキルは、「業務系」「スマホ系」「Web系」すべてに共通して論理的思考、コミュニケーション力が求められます。
専門スキルはそれぞれで異なり、「業務系」はJavaやC系言語、「スマホ系」はSwift、Java、Kotlin、「Web系」はRubyやPHP、JavaScriptなど幅広い言語知識とスキルが求められます。
参考:厚生労働省|職業情報提供サイト、BIGDATA NAVI|ITエンジニア職種一覧、マイナビエージェント|エンジニアの種類一覧
IT技術者に必要なスキルをどうやって磨く?
IT技術者に必要なスキルは、まずすべてに共通して必要な「論理的思考力」と「コミュニケーション力」でした。
この理由として、論理的思考は、ロジカルシンキングとも呼ばれ、筋道を立てて物事を行う「考え方のスキル」です。
IT技術者はプロジェクトの開発を行う上で、必ず仕様決めを行います。
この仕様の作成がまさに論理的思考に基づいて行われており、仕様で決められたスケジュール、性能通りに、つまりクライアントの要望通りのアウトプットがなされるということです。
そして、プロジェクトはほとんどが複数のチームで構成されていることから、チーム同士のコミュニケーションやクライアントとのコミュニケーションが必要となります。
一方、専門スキルに関しては目指す仕事によって身につけるべきスキルは異なります。また専門スキルは、プログラミングにしても、開発するシステムごとに複数の言語が要求されます。
しかし、複数が必要でも慌てずに一つ一つを確実に身につけていくことが大切です。
初めのうちは1つのスキルでも、仕事の中で経験を積んでいきますよね?
経験の中で蓄積されたスキル分、仕事の幅が増えていくのです。
これら専門的なものから思考的なスキルまで、今では独学でもスクールで学ぶことでも、オンラインでの学習が可能です。
独学で学ぶ場合、自分のペースで学習が進められ、費用負担も少なく済むというメリットがありますが、逆にわからないところは自分で調べる必要があって理解するまでに時間がかかったり、モチベーションの維持が大変です。
スクールで学ぶ場合には、しっかりとした知識を持った講師から直接指導されたり、わからないことはその場で理解できます。またテキストやツールが充実していることもメリットです。
半面、学習費用がかかるといったことがデメリットとして挙げられます。
それぞれにおいて一長一短はありますが、以下の記事におすすめのオンラインで学べる方法を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
まとめ
いかがでしたか?今回は、IT技術者に必要なスキルについて説明しました。
IT技術者にとって必要なスキルは技術者の種類によっても変わってきますが、すべてに共通して根本に必要なものは「論理的思考力」と「コミュニケーション力」でした。
そして専門的なスキルについては、少しずつ蓄積していくことで仕事の幅が広がっていくのです。IT関連の業種は、時間とともに進化しています。
スキルのアップデートを意識しましょう!
この記事が、IT業界を目指す人たちの参考になると嬉しいです。