プログラミングを学び始めたばかりの頃は、何から学習すればよいか分からないはず。そんな方のために、今回はプログラミング言語を難易度順に紹介し、併せて初心者にお勧めのプログラミング言語についても解説します!
プログラミング言語には難易度がある
まずはプログラミング言語に難易度があることを理解しておきましょう。
初心者には理解しにくいプログラミングの世界
私たちが使用しているパソコンやスマートフォンは、どれもプログラミングによって処理が実現できています。しかしその内部構造は、普段目にする機会がないため非常に理解がしづらいですよね。
実はプログラミング言語には様々な種類があり、それぞれ使用用途や特徴があります。そのためプログラミング言語には、初心者にとって理解しにくいなどの差が生まれてしまうのです。
初心者にとって理解しやすいのはHTML
まず最初に断っておきますが、HTMLはプログラミング言語ではありません。HTMLは正確に言うとマークアップ言語と呼ばれるもので、主にWebサイトを作成するための言語です。
プログラミング言語はエラーが分かりづらく、しっかり実行できているのか結果を確認しづらいことがありますが、マークアップ言語は結果がそのまま表示されるため、理解しやすいのです。
また決まった記述をすることで、まっさらなWebページに変化を与えることができるという点でも、初心者がプログラミング言語を学ぶ第一歩としておすすめです。
プログラミング言語の難易度ランキング
実際にプログラミング言語の難易度ランキングを、難しい順にご紹介します。
1位:R
R言語は統計学が得意な言語です。プログラミング言語の中には、こうした数学的に特化した言語も多く、R言語もそのうちの1つです。
統計学の知識が必要になるため、初心者にはかなり難易度が高いでしょう。
2位:C++
C言語から拡張された言語で、オブジェクト指向(プログラムを効率よく再利用すること)が実現されています。オブジェクト指向はプログラミングの世界では必須の知識ですが、少し理解しにくいのがネックです。
3位:C#
C++とC#、どちらもC言語から派生した言語ですが、この2つには互換性がありません。C#は主にOS(オペレーティングシステム)の開発に用いられます。
この言語は機械語に翻訳する必要があり、初めてプログラミングを学ぶ際の言語としてはおすすめできません。
4位:Swift
SwiftはAppleが開発した、iOSやmaciOSのための言語です。C言語をベースにしているため難易度が高いですが、将来的にアプリケーションエンジニアになりたいという方には必須の言語です。
5位:Java
JavaはC言語よりも汎用性の高い言語で、現在は様々な場面で用いられています。
実行環境に依存しないため、様々な場面で用いられているのですが、オブジェクト指向言語であるため理解しがたいと言えます。
6位:Kotlin
KotlinはAndroidが使用されているデバイス用のアプリケーションを作成するための言語です。Javaよりもシンプルな文法から成り立っているため、Javaよりも難易度は低めです。
7位:Go
Goは最近注目を浴びている言語で、高い処理速度を持ちながらシンプルな文法を実現しています。言語の基礎の習得は容易ですが、実際にシステムとして実現するとなると難易度が高いでしょう。
8位:Python / Ruby
PythonはAIや機械学習に用いられる言語で、型の宣言などが不要で非常にシンプルです。また翻訳プログラムに欠ける必要がなく、初心者が独学するのに最適です。
またRubyは日本人が開発した言語で、公式の説明書も日本語です。汎用性が高いのにもかかわらず、シンプルで分かりやすいのが特徴です。
どちらも基礎は簡単に習得できますが、AIや実用的なシステムを作成するには初心者にはかなりレベルが高いと言えるでしょう。
9位:JavaScript
JavaScriptはブラウザ上で実行される言語で、Webページの作成に用いられます。HTML内に記述し、入力された言語の判断をするなど、実用的なWebページが作成できます。
10位:PHP
記述された言語を上から1文ずつ実行する言語で、主にサーバーサイドで活躍する言語です。
初心者におすすめのプログラミング言語
ここでは初心者におすすめの言語を紹介します。最初に学ぶ言語や、次に学ぶ言語の参考にしてみて下さい。
Python
Pythonは非常にシンプルで分かりやすいうえ、機械語にまとめて翻訳する必要がないインタプリタ言語です。インタプリタ言語とは、1文ずつコードを解読して実行する言語のことを言います。
インタプリタ言語の対称である、コンパイラ言語はコンパイル(翻訳)する手間がなく、独学しやすいのが特徴です。
Ruby
Rubyは日本人が開発した言語です。そのためリファレンス(公式の説明書)が日本語で理解しやすく記述されています。
そしてRubyはPythonのようにシンプルな言語で、学びやすいため初心者におすすめです。
JavaScript
JavaScriptはWebサイトを動的に動かしたり、複雑な処理を与えたりするための言語です。処理はHTML文書の中に記述し、実行もchromeなどのブラウザ上で行います。
HTMLの知識がなければ少々難しいかもしれませんが、HTML→CSS→JavaScriptの順で勉強するには最適でしょう。
HTML/CSS
先述した通り、HTMLはマークアップ言語、CSSはカスケ―ディングスタ、どちらもプログラミング言語ではありません。しかしJavaScriptを学び、簡単なプログラムを作成するうえで必ず必要になるので、勉強しておいた方が良いでしょう。
おすすめの学習方法
最後におすすめの学習方法を紹介します。必ずこの通りにせよというわけではありませんので、あくまで参考程度にとどめてください。
まずは実現したいことを決める
プログラミング学習の第一歩として、まずは実現したいことを決めましょう。いきなり高解像度のゲームを作ったり、Webブラウザを作ったり、難易度の高いことは実現できないので、Webページに入力チェックシステムを組み込むなど、簡単なことから始めます。
実現したいことが決まったら、次にどの言語を使ってそれを実現するのかを調べましょう。調べる方法はネット検索で十分です。あくまでも個人利用の範疇なので、ここではネット接続やデータベース、サーバーなどは考慮しなくても良いでしょう。
「〇〇 開発言語」「〇〇 プログラミング」などで検索すれば記事がいくつもヒットします。
学習が捗りそうな書籍を探す
学習する言語が決まったら、次は書籍を探します。中にはその言語を公開している会社が発行する「リファレンス」という説明書を見て学ぶという方もいるのですが、個人的には書籍から学ぶのがおすすめです。
リファレンスは確かに情報を網羅していますが、初心者にとってはどれから学べばよいか分からないことが多く専門用語が溢れており、思うように理解が進まないためです。
書籍を探す場合は、ネットで評価が高いものを探すか、書店で実際にページをめくって見てみるかがおすすめ!
書籍を十分に理解する+アウトプット
そしていよいよ書籍の理解に取り掛かります。ここで大事なのは、何となくの理解で進むのではなく、しっかり内容を理解してから先に進むということです。
初心者向けの書籍では、まずその言語の概要について触れると思いますが、この言語の概要が案外大事!ここが理解できないと、後々つまづくことになるので、ひとつひとつ噛み砕きながら進めましょう。
書籍の内容が理解出来たら、次はアウトプットに移ります。書籍のほとんどにはサンプルコードがついていますが、まずはこのサンプルコードを模写します。
そのサンプルコードがエラーなく実行出来たら、次はそれに似たオリジナルのコードを作成します。こうして得た知識を使って実際にコードを作成することで、どんどん知識が身に着くのです。
人の書いたコードを理解する
ある程度アウトプットが完了したら、他人が書いたコードを見て、内容を理解する作業に移りましょう。コードはGitHubなどの、ソースコードを共有するためのサイトから閲覧することができます。
プロのエンジニアが書いたコードには、必ずコメントが附随されているので、それをもとに処理内容を解読していきます。実際にエンジニアを目指す方は、人のコードを解読する力が必須になりますので、ここで練習しておくと良いでしょう。
まとめ
今回はプログラミング言語の難易度について解説しました。書店に行くと話題の言語の書籍が多く、惑わされがちですが、しっかり目的に沿った言語を選ぶのが重要です。
プログラミングは学んでいくうちに、スッと頭の中で理解できるようになってくるので、少しずつ難易度を上げてチャレンジしていきましょう。
参考文献:
【難易度潤】プログラミング言語を一覧で一挙紹介!
初心者向け!プログラミング言語を難易度別でご紹介
【2020年最新版】10個の言語から見るプログラミングの習得難易度を解説!