「開発をするのにどう役立つのかな?」
「インストール方法などを詳しく知りたい!」
このように、プログラミング学習を始めて間もない方にとって、Rubyの「gem」についてまだ詳しく知らない方も多いのではないかと思います。
「gem」を正しく理解して使うことで、開発の効率を大きく上げることができます。
Rubyを習得するためには覚えておくべき内容となるため、この機会にしっかりと覚えておきましょう!
目次
Rubyの「gem」とは何か
Rubyの学習を進めていくうちに出てくる「gem」と言う単語ですが、Rubyにおけるgemは以下の2つの意味を指す場合があります。
- RubyGemsが公開しているRubyのパッケージ
- パッケージを管理する管理システムの名前
複数登場してよくわからないかもしれませんが、順に解説していきます。
RubyGemsが公開しているRubyのパッケージ
Rubyにはパッケージ(もしくはライブラリ)と呼ばれるものがあり、プログラムを便利に行うために必要な機能などをひとまとめにしたものを指します。まずはこのパッケージとしての「gem」と言うことを理解しておきましょう。
パッケージを活用することで、ある程度開発に必要な機能が揃っているため一からコードを記述しなくても開発を行うことができるようになり、効率が大きく上がります。
Rubyのgemには便利なものがいくつかあり、ユーザー登録機能や認証機能といった複雑な機能も、gemを使うことで簡単に実装可能となります。
パッケージを管理する管理システムの名前
先ほど、RubyGemsが公開するパッケージとしての「gem」とご紹介しまいたが、2つ目はこのRubyGemsを指して「gem」と呼ぶパターンです。
パッケージの管理システムは、gemパッケージのインストールやアンインストールなどの操作に使われます。
しかし最近は管理システムのRubyGemsを使って管理をする機会は少なくなり、別の「bundler」というパッケージ管理ツールを使うことが多くなりました。
gemコマンドとは何か
Rubyのパッケージである「gem」はRubyGems.orgなどで公開されており、インストールするためのコマンドが記載されています。
このgemコマンドを使うことで、パッケージのインストールやアンインストールなどの操作を行えるようになるのです。
パッケージ管理ツール「bundler」について
RubyGemsを使って管理することが少なくなり、「bundler」と言うパッケージ管理ツールを使う機会が多くなったことは、前述しましたね。
bundler自体もgemの一種です。gem同士には様々な依存関係があり、どのバージョン同士を組み合わせるかどうかにより、例えばうまく動作しないことがあるため注意が必要です。
この「bundler」を使用することで、複数のgemの関係を保って管理を行うことができます。このように依存関係にあるgemを一括インストールすることができるため、よく使用されるのです。
gemコマンドの使い方について解説
それでは実際に、gemを使うためのコマンドをご紹介していきます。
Rubyの開発では、コマンドプロンプトやターミナルを使用して記述する場合が多いです。gemコマンドについても、コマンドプロンプトやターミナルの中で記述をします。
インストール方法
まずは先ほどご紹介したパッケージ管理ツールの「bundler」をインストールしていきましょう。下記のコマンドを実行することで、インストールすることができます。
1 |
$ gem install bundler |
正常にインストールできていれば、バージョンが表示されるはずです。下記のコマンドを実行してみてバージョンが表示されるかどうか、確認してみましょう。
バージョン確認
1 |
$bundler -v |
この際に「Bundler version 〇〇」と数字が表示されれば、問題なくインストールできています。もしバージョンが表示できない場合は、もう一度試してみるなどの対策をしましょう。
もし複数のバージョンをインストールしていらなくなったバージョンがあれば、下記のコマンドで該当のバージョンをアンインストールすることができます。
アンインストール
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$ gem uninstall 〇〇 |
現在インストールされているgemを確認したい場合、下記のコードで確認することが可能です。アンインストール時にも役立つため、覚えておきましょう。
gem の一覧表示
1 |
$ gem list |
gemを使う際のポイントとは?
gemについての内容はある程度お分かりいただけたはず。
しかし、gemを使用する際は公式ドキュメントをきちんと確認しておかなければいけません。
細かいマニュアルなどが用意されているため、しっかりと確認しておいてくださいね。
gemは多くの場合、GitHubで管理されています。
ここではインストール方法や使い方などが、ドキュメントとしてまとめられています。
先ほどご紹介したgemコマンドの他にも、まだたくさんのコマンドがあります。しかしコマンド全てを覚えるのはなかなか大変でしょう。
先ほど紹介した基本コマンドは覚えておくべきと言えますが、その他の細かいコマンドについては、gemのアップデートによって仕様が変わることがあるため覚えなくてもOKです。
このアップデートに対応するため、公式ドキュメントはしっかりと読んでおきましょう。
GitHub上に公開されているドキュメントはほどんど英語で書かれていますが、翻訳ツールなど積極的に活用していけば大まかな内容はわかるはず。
またこの翻訳の際に活用できるのが「Deepl」というツールです。かなり精度が高く、簡単に扱うことができます。無料で使用できるので、ぜひ積極的に活用していきましょう。
gemを活用することのメリット/デメリット
gemはパッケージとしてあらかじめ必要機能が揃っているため、開発を効率良く進めることができます。他にもメリットがあるので、メリットとデメリットについてもご紹介します。
メリット
- パッケージを簡単にインストールできるため、初心者も本格的な開発環境を整えられる
- 誰でもRuby用のライブラリを作成・公開することができる
- あらかじめパッケージとして用意されるためエンジニアの技術力に左右されにくい開発が可能
デメリット
- インストールするまでに時間がかかる場合が多い
- ドキュメントが英語で記述されている場合が多い
- コマンドプロント・ターミナルでの操作が必要なのである程度の慣れが必要
- Ruby on Rails のバージョンなどによって互換性がなくなりエラーが起きる可能性がる
メリットばかりでなく、デメリットも考えながらgemを活用していきましょう。
まとめ
いかがでしたか?
この記事ではRubyのgemについて、ご紹介しました。
プログラミング学習をして間もない方は、いきなり「gem」などの単語が出てきくると混乱してしまうかもしれないですが、一つひとつ内容を覚えていけば大丈夫です。
まとめとして「gem」は、Rubyのパッケージだと覚えていただければ問題ありません。
gemはRubyでの開発を行う上で欠かせないものです。
活用して開発効率を最大限上げていきましょう!