2021年から中学生のプログラミング学習が必修になりました。学校教育を通じてプログラミングに興味を持った中学生が、プロ並みのスキルを独学で学ぶことは可能なのでしょうか?
そこで今回は、中学生が独学でプログラミングを身につける方法について、解説していきます。プログラミングに興味のある中学生はもちろん、子供の将来を考えている親御さんも、ぜひ参考にしてください。
目次
中学生は独学でプログラミングを身につけられる?
まず、中学生が独学でプログラミングを身につけるのは、可能なのでしょうか?
答えは、ずばり「可能」です。
実際、2021年からは中学校でのプログラミングが必修になりました。逆に、時間的にも余裕のある中学生の内にプログラミングを習得してしまえば、将来的にも大きく役に立つでしょう。
なお、プログラミングは英単語をベースに作られています。プログラミングで使う関数名を覚えることは、そのまま英単語の意味を覚えることにも繋がります。まさに一石二鳥といえますね。
中学生が独学でプログラミングを勉強する方法
中学生が独学でプログラミングを学ぶ場合、まずはプログラミングの楽しさを学ぶことから始めると良いでしょう。
大学生や社会人がプログラミングを学ぶ理由は、ほとんどが仕事のためです。しかし、中学生でプログラミングを学びたいと思う理由は、興味本位がほとんどでしょう。
プログラミングは、大人でも難しくて挫折する人がいます。だからこそ、まずはプログラミングの楽しさを知るために、簡単なことから始めた方が良いでしょう。
それでは実際に、中学生が独学でプログラミングを学ぶ方法について、紹介していきましょう。
本で学ぶなら絵や図で理解できる入門編を選ぶ
現在は、数多くのプログラミング学習用の本が売られていて、ネットショップでも簡単に購入することができます。しかし、中学生がプログラミングを学ぶのであれば、実際に書店に足を運んで、読みやすい本を選ぶのがおすすめです。
基本的に、プログラミング本は大学生や社会人を想定して書かれています。そのため、ネットでのレビューが高評価の本でも、中学生にとっては分かりづらい表現が使われているかもしれません。まずは、実際に手に取って、書いてある内容を理解できそうか確認した上で、購入しましょう。
そして、最初にプログラミング学習を始めるときに使うテキストは、サンプルコードや図解が豊富な、わかりやすさ重視の入門書を選びましょう。
プログラミングスクールなら気軽に相談できるスクールを選ぶ
最近は、プログラミングスキルを身につけたい人が急増しているため、短期間でスキルを身につけられるプログラミングスクールが人気です。実際に通って、プログラミング漬けの生活を送るスクールもありますが、オンライン講座を行っているスクールも多くあります。
プログラミングスクールのサービスは、スクールによってさまざまで、自分のペースで学習できる自習形式で進めていく所もあれば、決まった時間に講義に参加する授業形式の所もあります。
中学生であれば、自習型のオンライン講座を受けることになると思います。そのとき注意したいのが、スクール講師に気軽に相談できるかどうかです。スクールによって、相談できる時間帯が決まっていたり、相談できる回数が決まっています。中学生であれば、気軽にいつでも相談できるスクールを選ぶと良いでしょう。
なお、プログラミングスクールは、スキルを身につけることで、IT企業への就職やフリーランスエンジニアとして活躍することを目的としています。当然、中学生が卒業する難易度は高いでしょう。
しかし、スクールによっては、学習の雰囲気を体験してもらうために無料講座を公開していたり、プログラミングの基本を学ぶことのできる低価格なコースも用意されています。まずは、そういった体験コースを受講してみると良いでしょう。
もちろん、中学卒業後にプログラミングで稼ぎたいと考えている人は、IT就職向けのコースを受けた方が、高いスキルが身につきます。目的に合わせて、コースを選択しましょう。
プログラミングスクールは必要ない?独学とスクールを比較!中学生におすすめのプログラミング言語
中学生がプログラミングを学ぶのであれば、Webサイトを作ることがおすすめです。そして、Web系のプログラミング言語を学びましょう。
Web系のプログラミング言語は比較的難易度が低いため、初心者でも挫折しづらいです。また、WordPressなどの無料ツールも豊富に揃っています。将来的にエンジニアを目指す場合にも役立ちます。
そして、Webサイト制作はある程度手順が確立しているのもポイントです。やり方がわからないときやエラーが発生したときに、ネットを検索すれば解決方法が見つかる可能性が高いです。
それでは、中学生におすすめのWeb系のプログラミング言語について、詳しくみていきましょう。
HTML/CSS
HTMLとCSSはWebページの作る上では欠かせない言語です。HTMLとCSSは、正確にはプログラミング言語ではなく、マークアップ言語といいます。マークアップ言語とは、Webページのデザインや文章構造を表現した言語で、プログラミング言語とは違い、Webページに動きを与えることはできません。
ツールを使うことで簡略化することはできますが、Webサイト制作をする上では、絶対に必要となる知識です。Webサイト制作を始めるにあたり、最初に学ぶべき言語といえるでしょう。
JavaScript
JavaScriptは、Webページに動的な機能を持たせることのできるプログラミング言語です。名前が似ているので勘違いされることが多いですが、プログラミング言語である「Java」とは全くの別物です。開発した会社も違えば、活躍する分野も違うのでセットで覚える必要はありません。
JavaScriptの特徴は、Webブラウザ上でプログラムが実行されることです。Webページ上の処理情報をサーバーとやりとりする必要がないので、即時対応することができます。例えば、カーソルを当てたボタンが動いたり、入力フォームの文字形式が適切かどうかのチェックなどにはJavaScriptを使うのがおすすめです。
JavaScriptなしでWebサイトを作ることもできますが、著しく機能を制限したWebサイトになってしまいます。
Webサイト制作を行うのであれば、JavaScriptを習得すべきだといえます。JavaScriptは、他のプログラミング言語と比べても簡単な言語なので、中学生でも問題なく習得することができるでしょう。
PHP
PHPは、JavaScriptと同様にWebサイトに動的な機能を持たせることのできるプログラミング言語です。JavaScriptがWebブラウザ上で実行されるのに対し、PHPはWebサーバー上で処理が実行されます。
PHPは、Webサーバーに送られた情報を元に状況によってWebページの内容を変更したりするのに使われます。例えば、会員情報を入力することで同じURLでも違った情報を表示するページを作成する際に利用されます。ECサイトの買い物カゴなどがイメージしやすいですね。
JavaScriptがWebサイトを華やかにするものだとしたら、PHPはWebサイトを高機能にするものだと思えば良いでしょう。
なお、PHPの言語難易度は低く、比較的簡単に習得することができる言語です。また、Webサイト制作ではおなじみのWordPressもPHPで作られているため、世界中で人気の言語です。
PHPは、Webサイト制作で利用されているのはもちろん、WebサービスやWebシステムの開発において活躍している言語です。将来的にプログラマーとして生活することを考えているのであれば、早いうちにPHPを習得しておくと良いでしょう。
Ruby
Rubyは、まつもとゆきひろ氏が開発した日本発祥のプログラミング言語です。Rubyの最大の特徴は、なんといっても「Ruby on Rails」です。
「Ruby on Rails」とは、簡単にWebアプリケーションを開発することのできるフレームワークのことで、必要最低限のプログラムを書くことでアプリケーションを作ることができます。
「Ruby on Rails」を利用することで、Webアプリケーションの開発コストを下げることができ、開発現場では重宝されているプログラミング言語です。開発をメインにしたプログラマーを目指すのであれば、Rubyを習得することでコスパ良く仕事をこなすことができます。
Rubyは、プログラミングを楽しむことを重視して作られた言語で、簡単に習得できるようになっています。また、日本人が開発しただけあって日本語で参照できるサイトが多くあり、学びやすい環境であるともいえます。
ブログや自社サイトなどのオウンドメディアをメインにするならPHP、Webアプリケーションの開発などがメインであればRubyがおすすめです。
まとめ
中学生が独学でプログラミングを習得することは可能です。しかし、プログラミングに関する教材は、大学生や社会人をターゲットに作られているため、学習方法には注意が必要です。
プログラミング学習は大人でも挫折する人が多いので、まずはプログラミングの楽しさを知るところから始めましょう。また、中学生が独学でプログラミングを学ぶのであれば、まずはWeb系のプログラミング言語を学ぶ、Webサイトを作ることがおすすめです。
早いうちにプログラミング言語を習得することができれば、きっと将来はプログラマーとして、活躍することができるでしょう。
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