初心者がゲームエンジニアを目指すのであれば、まずはゲーム開発の基本知識を身につける必要があります。
そこで今回は、プログラミング初心者向けに、ゲーム開発のジャンルの違いと必要なスキルについて解説していきましょう。おすすめのプログラミング言語などについても紹介しているので、ぜひご覧ください。
目次
【初心者向け】ゲーム開発のジャンルとは
ゲーム開発のジャンルは、大きく次の5つに分かれます。
- Webブラウザゲーム
- スマホゲーム
- パソコンゲーム
- VRゲーム
- コンシューマーゲーム
各ジャンルの違いは、プラットフォームの違いです。同じゲームソフトを、2ジャンルのプラットフォームにリリースすることも珍しくはありません。ただし、プラットフォームによって操作感やユーザー数が違います。ゲーム開発を行う際には、どのプラットフォーム向けに開発するのかを吟味した方が良いでしょう。
それでは、ゲーム開発の5ジャンルについて詳しく見ていきます。
Webブラウザゲーム
Webブラウザゲームは、パソコンやスマートフォンのWebブラウザ上でプレイできるゲームジャンルです。ゲーム用ハードウェアを購入する必要がなく、外出中でもスマートフォンを使ってプレイすることができるので、気軽さが魅力です。
Webブラウザゲームは、C#やC++などのプログラミング言語を使って開発されます。Web系プログラミングに強く、習得が簡単なJavaScriptを使った開発も行われているので、初心者はJavaScriptから学び始めると良いでしょう。
スマホゲーム
スマホゲームは、スマートフォンにゲームアプリをダウンロードしてプレイするゲームジャンルです。
パソコンよりも処理能力が劣るスマホ上で動作することになるので、空き時間の暇つぶしになるような、簡単なゲームが多いです。複雑なゲームになると、スマホの処理能力が追いつかず、アプリが強制終了してしまうこともあります。
スマホによって開発しやすい言語は異なり、iOS向けの開発ならSwift、Android向けのアプリ開発ならKotlinがおすすめです。SwiftとKotlinはプログラミング言語としては新しい言語で、初心者でも簡単に習得できるわかりやすい言語です。ただし、参考にできる情報がネット上に少ない点には注意が必要です。
なお、スマホゲームは、広告費やアプリ内課金で利益を得るものが多いです。そのため、ゲームに魅力がなかったり、定期的なアップデートがなかったりすると、継続して利益を得ることは難しいでしょう。
パソコンゲーム
パソコンゲームは、パソコンにゲームソフトをダウンロードしてプレイするゲームジャンルです。パソコンゲームは、WindowsOSにのみ対応しているものが多いため、パソコンゲームユーザーには、Windowsユーザーが多いです。
ゲームを楽しむためには、処理能力の高いパソコンが必要な場合があり、スペックの低いパソコンではまともにプレイできないこともあります。ゲームによって高額なハイスペックパソコンを準備する必要があるので、スマホゲームに比べるとユーザーは多くありません。
なお、パソコンゲームはC#やC++、Javaを使って開発が行われます。開発言語の習得難易度は高めなので、初心者が副業で作るというよりは、企業が複数人で開発するジャンルだといえるでしょう。
VRゲーム
VRゲームは、専用ゴーグルを通した仮想現実の中でプレイできるゲームジャンルです。プレイするには、VRゴーグルが必要なので、VRゴーグルの普及すればVRゲームの開発も盛んになっていくでしょう。
VRゲームを開発できるエンジニアはまだまだ少ないので、需要は高いと言えます。ただし、新しい市場であるためゲーム開発に伴う環境構築やノウハウが整っているとはいえないのが現状です。
VRゲームが普及しない可能性もありますが、これからのゲーム市場のメインジャンルになる可能性も秘めています。これからゲーム開発を行うなら夢のあるゲームジャンルだともいえます。
なお、VRゲームもパソコンゲームと同様にC#やC++、Javaを使って開発が行われます。難易度が高めなので、初心者にはおすすめできないジャンルです。
コンシューマーゲーム
コンシューマーゲームとは、専用のゲーム機を使ってプレイするゲームジャンルです。ファミコンやプレイステーション、ニンテンドースイッチなどが有名です。
パソコンゲームよりもユーザー数が多く、ハードウェアのスペックに合わせたゲームを開発すればいいので、パソコンゲームよりは開発しやすいといえます。
ただし、ゲームの売れ行きはハードウェアの普及率に左右される面も多く、ゲーム開発の際には、ゲーム機メーカーとライセンス契約を結ぶ必要もあります。
コンシューマーゲームの開発をしたいのであれば、有名なゲームソフトメーカーに就職するのが良いでしょう。プログラミング言語は、C#やC++が使われます。
【初心者向け】ゲーム開発に必要なスキルとは
次に、ゲーム開発に必要なスキルについて解説していきます。初心者がゲームを作れるようになりたいのであれば、次のスキルを身につけましょう。
- プログラミングスキル
- ゲームジャンルに関する知識
- 開発環境やフレームワークの知識
それでは、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
プログラミングスキル
ゲーム開発を行う上で、絶対に必要なのがプログラミングスキルです。どのゲームジャンルでも必ずプログラマーが活躍しています。ただし、ゲームジャンルによって開発しやすいプログラミング言語は違うので、ジャンルに合わせた言語選びをしましょう。
ゲームのプログラミングがしたい!おすすめ言語や学習の方法を紹介ゲームジャンルに関する知識
ゲーム開発では、ゲームジャンルによって必要な知識が違います。ゲームの動作環境やハードウェアのスペックを意識した開発をできるようになりましょう。
例えば、インターネットを利用しないコンシューマーゲームで必要なかったネットワーク知識が、Webブラウザゲームの開発では重要になります。スマホゲームとパソコンゲームでは、処理能力がまるで違いますし、VRゲームは立体的にゲームを設計する必要があります。
開発したいゲーム環境に合わせて、必要な知識を身につけるようにしましょう。
開発環境やフレームワークの知識
ゲーム開発では、専用の開発環境やフレームワークが用意されます。開発環境やフレームワークを利用することで、効率的なゲーム開発ができるようになります。
ゲームジャンルによって、開発環境やフレームワークは違います。ゲーム開発経験者が、違うジャンルの開発に参加する場合、まずは開発環境の使い方に慣れることから始まります。
開発環境やフレームワークは、ゲーム開発に限らず、システム開発の現場などでも利用されていますが、特にゲーム開発に特化したものは、ゲームエンジンと呼ばれています。
まとめ
ゲーム開発は、ゲームジャンルによって違いがあります。ゲーム内容によって最適なジャンルは違うので、ゲーム開発前にどのジャンルでリリースするべきなのかをよく検討するようにしましょう。
また、ゲーム開発に必要なのは、プログラミングスキルだけではありません。インターネットを介したゲームであれば、ネットワークに関する知識なども必要です。
初心者がゲーム開発を志すのであれば、ゲームジャンルの違いと必要スキルを理解することが、ゲームエンジニアへの近道といえるでしょう。
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