住民税から副業がバレるってよく聞くけどなんでだろう・・・何とかバレずに申告する方法はないだろうか?あなたもそう思っていませんか。
なかなか給料も上がらず、将来のためにも副業して今から貯蓄を増やしたいと考える人が増えています。けれどまだまだ副業が禁止されている会社も多いですよね。
そんなあなたへ、
- 住民税から副業がバレるのはなぜなのか
- 副業がバレない住民税の申告方法
- 住民税からバレにくいおすすめの副業
- 副業が禁止される理由
などを詳しく解説していきます。何とか会社にバレずに副業をしていきたい方の参考になれば幸いです。
目次
住民税から副業がバレるのはなぜ?
住民税から副業がバレると言われるのは、本業の給料以外の収入(副業分)があると、その分の住民税の通知も本業の会社へ送られてしまうからです。
現在、事業者は社員の住民税を給料から引いて、会社から納める特別徴収と呼ばれる形を取らなくてはいけないことになっています。そしてあなたが副業でアルバイトやパートをして給料と言う形で収入を得ていると、そこの事業者もあなたの住民税を特別徴収にしなくてはいけません。
地方税法第 41 条、第 321 条の 4 及び第 328 条の 5 第 1 項の規定により、 所得税の源泉徴収義務がある事業主は、区市町村から特別徴収義務者に指定されます。給料日の間隔が一月を超える、又は給与から住民税額が引ききれないなどの特別な理由がない限り、普通徴収(※)は認められません。
※普通徴収
主として事業所得がある方などが区市町村から送付される納税通知によって納める方法。
参考:東京都主税局
そしてこの特別徴収は、2つの事業所からそれぞれ徴収することはできず、収入をすべて合算され給料の多い方(通常なら本業の会社)へ通知が行く仕組みになっています。
2つの収入を合わせた住民税の金額が決まると、会社へは「特別徴収の税額通知書」が送られてきます。この通知書は書類の形式が自治体によって違い、書類が圧着されてはがすタイプなら本人以外は中身が見れません。
けれど、中身が見えるタイプの通知書だと「給料所得以外の所得の額の合計(赤丸部分)」に金額が書いてあれば、経理の人がそれを見ってしまうと他に収入があるとバレてしまいます。
自治体によって書式に違いがあるのは、特別徴収の税額通知書の中身を隠すのは、副業をしている人に配慮したものではなく、個人情報の保護に配慮したものだからです。
最近ではどの分野でも個人情報の保護を徹底する動きが盛んなので、中身の見えない通知書が徐々に増えてきています。
会社が知りたいのは引き落としする住民税の金額だけですので、中身が見えなくても問題ないのですが、同僚などと比べて自分だけ住民税が高いと、それだけでも疑いの対象になる可能性もあります。
住民税以外に副業がバレるのはどんな時?
住民税の通知書以外にも副業が会社にバレる理由はいくつかあります。
仲の良い同僚などに気を許して副業の話をしてしまい、そこから先輩や上司にバレる可能性はゼロではありません。また、アルバイトやパートで接客業を選ぶと、どこで誰が見ているかわかりませんので注意が必要です。
直接会社の人じゃなくても取引先の人やお客様などに見られることもあります。また、SNSに副業のことを書き込んでいて、その情報から自分だとわかってしまうこともあります。副業が会社にバレるのが嫌なら、個人が特定できるような情報は載せないよう、最新の注意を払いましょう。
マイナンバーカードの番号からバレる?
確定申告の書類にはマイナンバーカードの番号を書き込む欄があります。その番号から副業が会社にバレるのではないか?と心配する人がいますがまずありません。
マイナンバーカードの番号は個人を識別するためのものですし、会社が副業を疑ってマイナンバーカードの番号から副業についての情報を調べようとしても、開示されることはありません。
アルバイトやパートですでに給料を貰っている場合はどうする?
すでに給料と言う形で副業収入を得ている場合は、特別徴収の税額通知書が他の人に見える書式だと
副業がバレる可能性が高くなります。
また、万が一中身が見えないとしても、副業分の収入が多い場合は住民税の金額も上がりますので、
その金額から「ほかに仕事をしているのかも?」と思われる可能性もあります。
けれど、住民税の通知から会社に副業がバレるのが嫌で、もしもアルバイト分の確定申告や住民税の申告を怠ると、それは無申告と言う扱いになり、無申告加算税や延滞税を取られてしまいます。
確定申告の期限が過ぎた時の対処法
「確定申告をしなくてもバレないと思って期限が過ぎてしまった」という時は、税務署から調査が入る前に自分から確定申告すれば、期限が過ぎていても無申告加算税の税率が低くなりますが、税務署から指摘を受けた後に申告すると、もっと無申告加算税の税率が上がります。
副業が会社にバレるのは嫌なことだと思いますが、確定申告や住民税の申告から逃れる術はないので、
すでにアルバイトやパートで給料を得ている場合でも、申告は確実に行ってください。
会社へ万が一バレた時のために、なぜ副業をする必要があるのか?説明できるように考えておきましょう。親の介護費用や子供の教育費など、どうしても必要なものがあって副業をしているとなれば、少しは会社への心証も変わるのではないでしょうか。
副業がバレにくい住民税の申告方法
住民税から副業をバレないようにするには、副業分の収入を「普通徴収」と言う形で自分で納める方法を選びます。そうすると、副業分の住民税の通知は自分へ送られてくるようになるため、会社へ知られずに済みます。
具体的には確定申告をする時に「自分で納付」に〇をつけて提出します。
引用:国税庁ホームページ
自治体によっては普通徴収を認めていないところもあるので、住所のある自治体にあらかじめ普通徴収ができるか確認しておいた方が良いです。
また、あなたの副業収入が20万円以下なら、所得税はかからないため確定申告の必要はありませんが、
住民税の申告は20万円以下でも必要です。
副業の収入が20万円以下でも、お住まいの地域の役所に必ず住民税の申告書を提出してください。住民税の申告期限は、確定申告と同じ3月15日です。
副業分の住民税がしっかり普通徴収になっているか心配な場合は、住民税が決定したころ(およそ4月中旬位)に申告書を提出した役所へ副業分が「普通徴収」の扱いになっているか、念のため確認しておきましょう。
普通徴収にできるのはどんな副業なのか
住民税の申告を普通徴収にできるのは、業務委託やフリーランスで受けた仕事などです。こうした仕事の場合は基本的に自分で確定申告をする必要があるため、申告の際に「自分で納付」を選び通知を受け取ることができます。
あなたがもしもこれから副業をしようとしているなら、こうした働き方を選ぶと会社に副業がバレにくくなります。
自分で申告の際は売り上げと経費を計算する
フリーランスや業務委託の働き方は、経費の計上も忘れずに行ってください。それにより税金がかかる金額が決まります。
- 売り上げー経費=課税所得(税金が実際にかかる金額)
経費は、その副業をする時にかかったものが認められます。交通費、材料費、技術習得のスクール代、
書籍代などがそれに当たります。自分の副業にどんな経費が認められるのかは、こちらの記事でも解説しています。
住民税から副業がバレにくいおすすめの仕事
住民税を普通徴収にするためには、業務委託やフリーランスの仕事が良いとお伝えしましたが、以下にお勧めの副業を紹介します。
- 株やFXなどの投資
自分のスキルの販売
プログラミング
アフィリエイト
ポイントサイト
メルカリなどの不用品販売
WEBライター
株やFXなどの投資
株やFXなどのいわゆる投資を副業に選ぶ利点は、多くの会社が投資を副業だとは思わないところです。NISAの非課税期間が無期限に変更されたことなどからもわかるように、国も投資を推奨したい流れです。
年金だけでは暮らせなくなった今、投資で自分の将来の資金を用意する必要性は高まっていますので、
会社も投資を副業だとは言わない可能性が高いです。
ただし、どんな投資であれ最後は自己責任になりますので、かならず勉強して準備をしてから始めてください。
自分のスキルの販売
あなたが絵を描くのが得意だったり、コミュニケーション能力が高かったり、美容の知識があったりと、何か得意なことがあれば、それを販売して副業にできる可能性があります。
人に教える、代わりに作ってあげるなど、得意なことを販売できるサイトも今は充実していますし、自分の得意なことなら楽しみながら副業にできます。
「自分の得意なことで何か人の役に立てられることはないか」考えてみてはいかがでしょうか。
プログラミング
プログラミングは、情報社会の中でかなり必要とされているスキルですが、まだまだ習得している人は少ないです。供給が追い付いていない分、本業が万が一続けられない事態になってもそれに代わる収入に繋がるスキルになります。
クラウドソーシングのサイトでも、随時プログラミングに関する募集案件はたくさん掲載されていて、
需要の高さがわかります。また、仕事の単価も他の副業に比べると高くなります。
独学では挫折する人も多く、しっかり教えてもらいながら勉強していかないと副業として収入を得るのは難しいです。ですから、初めはコツコツ勉強する時間が必要です。
将来的に、もう一つ収入の柱を増やして高収入を稼いでいきたいと考えている人には、おすすめの仕事です。今はカリキュラムを終了した後に、副業を紹介してくれるスクールもありますよ。
プログラミングの基礎知識!初心者向けにわかりやすく解説!アフィリエイト
アフィリエイトは提携するという意味で、企業と提携してサービスや商品を紹介して、売り上げが上がったらその一部を紹介料としてもらうシステムです。
副業で始めて本業の収入を抜いてしまう人もいるくらい、可能性を秘めた仕事ですが必ず売れるとは限らず、アフィリエイトを始めても多くの人は収入になる前に辞めてしまいます。
記事を書くことが好きな人、コツコツ頑張るのが得意な人に向いています。すぐに収入には繋がらないので、今すぐ副収入が必要など緊急性のある人には向いていません。
ポイントサイト
アンケートに答えたりアプリをダウンロードしたりしながらポイントを貯め、それを商品や現金に変えるシステムです。空いた時間に気軽にできるので、通勤時間などを活用できます。
ただし、副業としてまとまった収入を得るには、クリックするだけなどの案件は1~2ポイント(1~2円)と言うものもあるので、いかに効率よく高額のポイントを貯めて行くかが必要になります。
メルカリなどの不用品販売
メルカリなどでいらなくなったものを販売するのを、副業にしている人も増えています。初めは本当に要らないものを販売するところから始めて、副業として継続して収入を得るには、徐々に人気商品や売れ筋商品を仕入れて転売する方へシフトしていく必要があります。
転売に力を入れるなら、仕入れ用の資金が必要になります。万が一売れないとその分マイナスになってしまうので、事前調査がカギを握ります。
自分のいらなくなった服などの生活用品は、非課税扱いなので売れても確定申告の必要はありません。
宝石などの高額なもの、商売として仕入れたものの販売は確定申告の対象になります。
WEBライター
ホームページやサイトのコンテンツを書くWEBライターも、副業で取り組む人が多い仕事です。パソコンがあればどこでもできるので取り入れやすいですね。文章を書くのが苦手な人でもコツコツ継続していくと書けるようになります。
初めは短い文章や初心者でもOKの案件などから始めて、スキルアップしていくといずれ単価も上がりまとまった収入に繋がります。
副業をこれから始めるなら在宅ワークを検討してみよう
いかがでしたか?副業で仕事を選ぶポイントは、帰宅してから在宅でできるということです。仕事を掛け持ちするのは体力的に大変なので、自分のペースで自宅でできる方が継続しやすいです。
また、本業にプラスになるようなスキルが身につくものもあります。将来的にスキルアップして転職に繋げたり本業の給料アップも狙えるなら、副業もさらに良い経験になりますね。
会社員の副業には在宅ワークがおすすめ!成功のポイントも解説なぜ副業は禁止されているのか
会社員の副業は法律で禁止されているものではありません。特に今は国も副業を推進する方向性なので、大企業でも副業を認めるところが増えています。
参考 モデル就業規則厚生労働省けれど、経団連の2020年の調査では7割の会社は副業は禁止で、認めているのは3割くらいの会社にとどまっています。まだまだ少ないのが現状です。
そもそもなぜ副業が禁止されているのかと言う点ですが、主に以下の理由があります。
- 社員の健康と安全を損なわないように
情報が漏れるのを防ぐため
社会的信用を守るため
社員の健康と安全を損なわないように
あなたが本業の仕事を終え、それ以外の時間を別の仕事に使うことは体力的にも精神的にも大変なことです。収入アップのためとはいえ、継続していけば働きすぎから体調を崩して本業へ支障が出る可能性もあります。
本業の会社は、あなたの健康に配慮する義務があるので、働き過ぎになる可能性があることは禁止しているのです。
情報が漏れるのを防ぐため
本業で知りえた情報が万が一社外へ漏れてしまったら、企業側はかなりのリスクになります。ライバル会社へ秘匿情報が漏洩すれは、業績に影響することも考えられます。
あなたが、本業とは全く関係ない副業ならその心配はないかもしれませんが、もしも同じ業界での副業なら、万が一バレた時はかなり会社への印象は悪くなりますね。
社会的信用を守るため
副業先が反社とつながっていたりすると、会社の信用が落ちる可能性もあります。健全な副業先でも、本業で関係のある人に副業をしているところを見られたりすると、企業側としては印象が良いものではなく、あまり喜ばしいことではありません。
副業が会社にバレるとどんな処分を受ける?
住民税の申告やその他の情報に最新の注意を払っていても、副業が会社に100%バレないという保証はありません。
自分の会社の就業規則で副業が禁止されているなら、万が一バレた時はしっかり説明する責任が生じますので、あらかじめ理由を考えておいた方が良いです。
会社にバレた時の処分は、一般的には口頭や文章での注意、懲戒処分などのペナルティです。場合によっては減給など重い処分になる可能性もあります。
ただし、労働契約法15条、16条から考えると、解雇と言う更に重い処分は違法の可能性がありますので、行われないことがほとんどです。いずれにしても、その会社の裁量によって変わります。
また、許可を貰えれば副業できる、申請すれば副業が認められるケースなら、面倒でも必ず会社に打診してから副業を始めましょう。堂々とダブルワークができれば、バレることを心配することもなくなります。
まとめ
- 住民税の申告時に副業分を普通徴収にすると会社にバレにくい
住民税以外にもバレる可能性のあることはしっかり排除する
バレにくい副業はフリーランスや業務委託など給料以外で報酬が発生する仕事
副業は様々な理由からおよそ7割の会社が禁止しているが法律違反ではない
万が一バレた時にどう説明するかはあらかじめ決めておく