デイトレードという言葉を耳にしたことはあるけれど、具体的に何を指すのか、また副業としてどの程度可能なのか不安な方も多いのではないでしょうか。
一般生活でそれなりに耳にすることもあり、身近になってきたデイトレード。
しかし、副業として取り組めるのか、どの程度収入を得ることができるのか、必要なスキルは?など、その実態はあまり詳しく知られていません。
この記事では、副業としてよく候補に挙がるデイトレードに関して詳しく説明します。
さらに、この道を選ぶ際に必要なスキルやメリット、そして重要なリスクについても深堀りします。
目次
デイトレードの概念
デイトレードとはどのような取引をするのか、初めてこの業界に足を踏み入れた方にもわかりやすく解説します。
デイトレードとは何か?
デイトレ、つまりデイトレードとはなんでしょうか?
たとえばなんでもいいので商品の取引をイメージしてみてください。
あなたが商品の交換を一日中していて、その日の終わりには手元に一つも商品を残さず、全て交換し終えるのです。
これをお金や株、または仮想通貨などでやることをデイトレードと呼びます。
デイトレでは、価格の変動をうまく利用してお金を増やすことが目標です。
たとえば、ある朝、自分が持っている商品が他の人たちにとって人気が出て、みんながそれを欲しがり始めたら、その商品の「価値」は上がりますよね。
そうしたら、その日の終わりにはその商品を他の人に「高い価値」で交換することができます。
つまり、朝よりもより価値の高いものを手に入れることができるわけです。これがデイトレードでお金を増やす一例です。
それとは逆の場合もあります。
朝、あなたが持っている商品が人気で、高い価値を持っているとします。
でもその日のうちに、そのおもちゃの人気が落ちて価値が下がってしまったらどうでしょう。
そんなときは、商品の価値が下がる前に、高い価値で他のものと交換してしまうのが賢い選択です。
そして、価値が下がった後で、またその商品を安く手に入れることができれば、それもまたお得な交換となります。
このようにデイトレは、一日のうちに価値が上下するものを見つけて、うまく交換することで、価値を増やす取引のやり方なのです。
デイトレードは副業にできる?
デイトレードを副業にすることはできます。
仕事の合間や帰宅後に時間を使ってデイトレードを行うことで利益を出すことを目指します。
空いた時間があれば値段が変わるものを見つけて、買ったり売ったりするのです。
通勤時間やお昼休憩に取り組むことができますが、こまめにチェックしなければ機会損失に繋がってしまうかもしれません。
デイトレを副業にする際のメリット
大きな収益性
デイトレードはその特性上、他の投資手段と比べて高い収益を見込むことができます。
なぜなら、一日の間に何回も取引を行うことで、価格の上下に敏感に反応し、その変動から利益を得ることが可能だからです。
それは、サッカーの試合で言えば、得点をあげるチャンスが一試合で何度も訪れるようなもの。
うまくそのチャンスを利用することで、試合終了時には大きな得点を上げることができるかもしれません。
しかし、その一方で、デイトレードはリスクも大きいということを理解することが大切です。
サッカーの試合でも同じで、得点のチャンスがある一方で、ミスをすると失点するリスクもあるわけです。
ですから、デイトレードを行う際には、十分な知識とスキルが必要となります。丸腰で挑むと大きな損失を被る可能性もあるのです。
柔軟な時間管理
デイトレードは自由な時間管理が可能なため、働き方の自由度が高いと言えます。
他の副業と比べて、圧倒的に時間と場所の制約が少ないといえます。
たとえば、朝早く起きて取引を行うもよし、夜遅くまで取引を行うもよし。自分のライフスタイルやスケジュールに合わせて、最適な取引時間を選ぶことができます。
しかし、その自由度が高い反面、自己管理能力が求められるのも事実です。
自分で取引の計画を立て、それを適切に実行する能力が必要となります。
また、市場の変動に対して敏感であること、そして冷静な判断を下すことも重要です。
マーケットへの直接的なアクセス
デイトレードを行う最大のメリットの一つは、マーケットへの直接的なアクセスが可能であることです。
自宅のパソコンやスマートフォンから、世界中の市場をリアルタイムで確認し、取引することができます。
これにより、最新の市場情報に素早く反応し、最適な取引を行うことが可能となります。
しかし、マーケットへの直接アクセスが可能である反面、情報過多になることで判断を誤る可能性もあります。
そのため、情報を適切に分析し、冷静な判断を下すスキルが求められます。
デイトレードは、市場の動きを予測し、その動きに応じた取引を行うことで利益を出す投資手段であるため、情報分析能力がキーとなります。
デイトレを副業にする際のリスクとストレス
投資リスク
デイトレードには確かに魅力的な収益性がありますが、それと同時に大きなリスクも存在します。
デイトレードでは、市場の動きに応じてすばやく取引を行うため、市場が予想外の動きをした場合、大きな損失を被る可能性があります。
最悪の場合投資資金を全額失うリスクも存在します。
特に初心者の場合、市場の動きを読み誤ることで、一瞬で資金を失うこともあるのです。
これは、まるで賭け事に全財産を賭けるようなリスク。大きな勝利を得るチャンスがある一方で、すべてを失う可能性もあるのです。
まさに、ハイリスクハイリターンな副業といえます。
ストレスと精神的負担
副業として行う分にはあまり関係ないですが、利益を最大化しようとするとどうしても市場の動きを見ている時間は長くなります。
デイトレードは、一日中市場の動きを見つめてすばやく判断を下す必要があるため、ストレスや精神的負担が大きい副業と言えます。
それは一日中テストを受けているようなもので、問題が次々と出てきてすばやく正しい答えを出さなければならない状況と似ています。
そのような環境では、誰でもストレスを感じることでしょう。
また、市場が予想外の動きをした場合や、取引に失敗した場合の精神的ショックは大きいです。
本業でストレスを抱えやすい方の場合は特に、冷静な判断が必要なデイトレは重荷になってしまうかもしれません。
本業との時間バランスを取る
デイトレードを副業として行う場合、本業とのバランスを取ることが求められます。
デイトレードは市場の動きに応じてすばやく取引を行う必要があるため、それには時間と集中力が必要となります。
本業をこなしながらデイトレードを行うのは、時間的なバランスを緻密に計算する必要があります。
また、市場の動きを常にチェックし、情報を収集する必要があるため、自分の時間を大きく割く必要があります。
これは、本業以外の時間も仕事に捧げるようなもので、家族や趣味の時間を削ることになり、ライフスタイルのバランスを崩す可能性もあります。
デイトレに必要なスキルと姿勢
デイトレードを副業として成功させるためには、いくつかのスキルが必要です。
まず一つ目は、市場分析のスキル。
デイトレードでは市場の動きを予測し、その予測に基づいた取引を行います。そのため、市場の動きを読むためのスキルが求められます。
天気予報士のように、流れていくチャートを見ながらどのように変化するのか予測、見極める必要があります。
直感も大事な要素ではありますが、それのみに頼った取引は大きな失敗を招きかねません。
日頃から勉強し、根拠に裏付けられた市場分析を行いましょう。
二つ目は、リスク管理のスキル。
デイトレードには高いリスクが伴いますが、そのリスクを適切に管理することで、大きな損失を防ぐことが可能となります。
初心者の方にとって頭ではわかっててもなかなか踏み切れないのが損切りです。
一定額まで損がでたら諦めて手放すことができないと思いかねない結果を招いてしまう事があります。
忍耐力と冷静さも重要な要素となります。
市場は常に変動しており、その変動に対して冷静な判断を下すことが求められます。
また、成功までには時間がかかる場合もあります。そのため、結果が出るまで辛抱強く待つ忍耐力が必要となります。
デイトレードを始める前の準備
金融市場の理解
- 基本的な金融商品の知識: これらは株式、債券、通貨(外国為替)、商品(金や原油など)といった異なる種類のアセットに関する知識を含みます。それぞれがどのように動作し、価値が決定されるか理解することが重要です。
- 市場の原則と動き: 供給と需要の法則、マクロ経済の影響(例えば、インフレーション、失業率、GDPなど)、地政学的な出来事などが価格にどのように影響するかを理解することが必要です。
- 価格チャートの読み方: デイトレードでは、価格チャートを読む能力が必要となります。これは、価格のトレンドを認識し、可能な取引の機会を見つけるためのスキルです。
- 金融ニュースと情報源の理解: 金融ニュースをフォローし、それが市場にどのように影響を与えるかを理解することも重要です。
必要なツールと設備を準備する
- 適切なコンピューターとインターネット接続: 高速で安定したインターネット接続は必須です。また、信頼性が高く、高速なパフォーマンスを提供するコンピューターも必要となります。投資の決定は瞬時に行われ、遅延は大きな損失を招く可能性があるためです。
- 取引プラットフォーム: これは取引を行うためのソフトウェアです。リアルタイムの価格情報、チャートツール、テクニカル分析ツールなどを提供します。多くのブローカーが自社の取引プラットフォームを提供していますが、サードパーティ製のプラットフォームを使用することも可能です。
- マーケットニュースと情報源: これらは金融ニュースサイト、リアルタイムのニュースフィード、経済カレンダーなどを含みます。これらは市場の動向を理解し、投資の決定を下すために必要です。
- リスク管理ツール: 取引プラットフォームは通常、リスク管理ツールを提供しています。これにはストップロス注文やリミット注文などのリスクを制限する機能が含まれています。
- 分析ツール: テクニカル分析ツール(例えば、移動平均線、RSI、MACDなど)やファンダメンタル分析ツール(例えば、財務データ分析ツール)などがあります。
取引口座を開設する
まずは、自分が取引を行うブローカーを選びましょう。
ブローカーとは、あなたがデイトレードで取引する場を提供する会社のことです。
安定した取引システムと手数料、カスタマーサポートの対応など、あなたにとって最適なブローカーを選びましょう。
ブローカーを選んだら、次は取引口座を開設します。
手続きはオンラインで行うことができ、身分証明書と住所確認の書類が必要になります。
手続きが完了すれば、すぐにデイトレードを始めることができます。
リスク管理戦略を立てる
- ストップロス注文の使用: これは予め決められた価格で自動的にポジションを閉じる注文で、大きな損失を防ぐための基本的なツールです。
- リスクリワード比の考慮: デイトレーダーは潜在的なリスク(ストップロスまでの損失)と潜在的なリワード(ターゲットまでの利益)のバランスを考慮します。例えば、リスクリワード比が1:2であれば、リスクの2倍のリワードを求めてトレードをします。
- ポジションサイズの調整: 大きな損失を避けるために、一度に投資する金額を管理します。投資金額を適切に分散することで、一つの取引が大きな損失をもたらすことを防ぎます。
- ダイバーシフィケーション: すべての投資を一つの商品や市場に集中させるのではなく、リスクを分散させるために様々な商品や市場に投資します。
- 感情の管理: 感情がトレードの決定に影響を与えることは避けるべきです。計画通りに取引を行い、感情に振り回されることなくリスクを管理することが重要です。
投資可能な資金の設定
最初に、自分がどれくらいのお金をデイトレードに投資できるのかを明確にしましょう。
そして、そのうちのどれくらいを一度に使うのか、あるいは一回の取引でどれくらいの損失が出たら取引を止めるのかなど、自分自身のルールを設定します。
市場分析方法の選択
- テクニカル分析: これは市場の価格動向や取引量などの統計データを利用して、将来の価格動向を予測する手法です。テクニカル分析はチャートパターン、トレンドライン、支持/抵抗レベル、テクニカル指標(例えば、移動平均、相対強度指数(RSI)、MACDなど)などを使用します。デイトレーディングでは時間枠が短いため、テクニカル分析が一般的によく使用されます。
- ファンダメンタル分析: これは経済的、金融的、政治的な要素など、市場の基本的な要素を分析する手法です。ファンダメンタル分析は通常、長期的な投資決定を下すために使用されますが、一部のデイトレーダーは大きな経済発表(例えば、雇用統計、金利発表など)を利用して短期的な価格動きを予測します。
デモ口座を用いた練習
まずは、デモ口座を用いて練習しましょう。デモ口座は、実際のお金を使わずにデイトレードを行うことができる仮想の口座です。
ここで自分の戦略が実際にうまくいくのかを試します。
スマホアプリにもゲーム感覚で試せるものがあるので、はやる気持ちは押さえてまずは試してみましょう。
まとめ
- デイトレードとは一日のうちに価値が上下するものを見つけて、うまく交換することで、価値を増やす取引のやり方
- デイトレードを副業にすることはできるが、気軽に取り組めるものではなく、多くの時間を使って本腰を入れる必要がある。
- デイトレーダーに必要なスキルは市場分析、リスク管理、忍耐力、冷静さ。
- デイトレードを始めるためにはまず基本的な知識を蓄え、必要な機器を用意する必要がある。