こんにちは。
元IT業界転職エージェントの渡辺です。
今回はネット上で言われるSEは転職しやすいというのが、本当か嘘かを語っていきます。
私はエージェント時代、未経験からベテランまで様々なエンジニアの方の転職を支援してきました。
この記事では、その経験からSEの転職に関して真実を語っていきます。
目次
SEの転職方法
まずはSEが転職する場合、どのような転職の方法があるのかをまず紹介していきます。
ここでは、よくある転職方法3つに絞って解説します。
①転職サイト
よくテレビのCMや、電車内の広告で見かける転職サイト経由での転職です。
正確に言うと、求人広告を載せているサイトですね。イメージ的には新卒で使った人が多いであろう、リクナビ、マイナビに近いです。
求人広告が大量に載っているサイト内で自分で興味のある求人を探して、気になったら自ら応募するという形です。
転職サイトは求人広告を出しているだけなので、求人に応募した場合は、直接企業とのやり取りになります。
転職に関する知識がない人からすると、転職サイト経由での転職がメインと思いがちですが、使い勝手の悪さや良い求人が無いことも多く、実際は転職サイトだけで転職活動をする人は少ないです。
転職はやっぱり難しい!?【30代転職で失敗しない方法】②転職エージェント
実際の転職活動において、最もメジャーな方法は転職エージェントを使用することでしょう。
転職エージェントに登録した後、アドバイザーと面談し、紹介された求人が気に入れば応募していく形で転職を進めていきます。
企業との間にエージェントが入ってくれるため、調整がしやすいのが特徴です。
また、人気の求人は転職サイトではなく、転職エージェントが持っていることが多いので、最終的には転職エージェント経由での転職に落ち着く人が多いように思います。
【元エージェントが解説】転職サイトのスカウト機能って何?本当に転職できる?③リファーラル(紹介)
最近大手企業でもリファーラル採用が増えていきています。聞いたことがある方も少なくないのではないでしょうか。
簡単に言うと、社員の知り合いに紹介してもらい、転職の採用試験を受ける形式のことです。
コンプライアンスにうるさくなっている現代では、中途採用の社員の経歴等が少しでも見えている方が安心ですので、社員の紹介での採用が重宝されてきています。
採用となれば、紹介した社員にもお礼金が出る場合も多く、活発化してきています。
SEの転職の特徴
ここまで説明した、SE転職の方法はSE以外にも共通している部分です。
次に、SEの転職ならではの特徴を紹介していきます。
①学歴はほぼ不問
転職活動においては、学歴は関係ないと思われがちですが、実際はかなり関係あります。
実際の求人票には記載がなくても、企業側では大卒以上に絞っていたり、少なからず学歴を気にしていることは多いです。
ただ、SEの場合は、一部の超大手企業を除いて、ほとんど学歴は関係ないといっていいでしょう。
基本的に高卒だろうが、実力があれば気にしません。
その代わり、職歴の部分が非常に重要で、どのような案件でどのような役割で仕事をしてきたのか、細かく確認されます。
②40歳を超えても活発
転職しやすい年齢は?と聞かれれば、間違いなく20代です。
実際40歳前後になると、相当な実績や能力がないと転職活動はかなり厳しくなります。
しかし、SEの場合は、しっかりと実績さえ積んできていれば、40代の方でも引く手数多といっても過言ではありません。
もちろん年齢が上がれば、リーダー経験を問われたり、要求される能力も上がりますが、そういった人材を求めている会社が多く、求人自体は他の職種に比べて非常に多いと言えます。
③リファーラル採用が多い
SEは他の職種、業界に比べて、リファーラル採用が多いです。
リファーラルというか引き抜きのようなケースも多々あります。
SEの場合は、取引先の企業に自分の仕事っぷりを見せる機会が多いですし、客先の状況も把握しやすいです。
また、営業や事務職に比べて要求される能力や、仕事の実績がわかりやすいですから、紹介しやすいというのもあるでしょう。
結論:SEは転職しやすい?
それでは、核心の部分に関して解説していきます。
答え:一般的にSEは他の職種に比べて転職しやすい ※例外はあり
ズバリ一般論でお答えするのであれば、SEは他の職種に比べて間違いなく転職しやすいです。
理由は色々ありますが、一番わかりやすいのは、求人が多いからです。
どの会社も基本的にSEは不足しています。能力がある人がいれば、すぐにでも欲しい状況です。
客先常駐をメインにしている会社であれば、SEが一人増えれば、その分増える売上も計算しやすいですので、能力さえあればすぐにでも採用したいでしょう。
ただし、一般的にSEがと呼ばれる人すべての人が転職しやすいわけではありません。
例外に関しても紹介していきます。
例外①:開発エンジニアの場合、使用できる言語に左右される
開発エンジニアの場合は、使用している言語にどうしても左右されてしまいます。
JavaやPHPなどの使用している企業が多い言語であれば、問題なく転職できるでしょう。
稀にいる、COBOLのような超レガシー言語しか使えないといった特殊なエンジニアの場合、転職が難しいかもしれません。
そういった場合は、ライバルが少ないので即フィットする求人が見つかる可能性もありますが、多くの場合転職に苦労するのが現実です。
プログラミング言語の人気を分析!2020年終盤に学ぶべき言語例外②:インフラエンジニアの場合、運用保守からのステップアップは困難
インフラエンジニアの場合、ネットワークでもサーバーでも需要が非常に多いですが、運用保守工程しかやっていない方は事情が違います。
運用保守を欲している別企業への転職はできますが、運用保守からステップアップしたいので転職したいという方は、なかなか転職先が見つかりません。
例外③:上流職への転職は簡単ではない
例外②と共通していますが、開発、インフラ問わず、上流職への転職を目指すのは簡単ではありません。
より上流工程を担当している企業へ転職し、その企業内でステップアップして、上流職を目指す方が現実的でしょう。
いくらSEが人手不足といっても、経験のない上流職を簡単にまかせてくれる企業はそう多くないのも事実です。
ステップアップできる環境がある会社なのかを見極めて転職することが大切と言えます。
例外④:社会人としてのマナーは必要
SEだから、エンジニアだからといって、PCに向かっての仕事さえできればいいという訳ではありません。
もちろん転職活動においては、面接を受けて合格しなければなりませんので、社会人としての最低限のマナーはどうしても必要です。
相手の会社の人に迷惑をかけたり、不快な思いをさせてしまっては、残念ながら面接に通りません。
また、コミュニケーションが取れない方の場合は、エンジニアであろうと転職が難しいことは事実です。
不安な方は、転職エージェントなどに相談しながら転職活動を進めるようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?今回は、SE転職の真実ということで、SEの転職の実態を解説していきました。
一般的にSEは転職が活発であり、SEが転職しやすいということは事実です。
実力主義の世界と言えますので、コツコツと実績を上げて行けば、大手企業や年収をUPさせる転職も夢ではありません。
とはいってもすべてのSEが容易に転職できるわけではないことも理解しておきましょう。
転職に関して詳しい人は多くありません。興味がある方は転職エージェントに話を聞いたり、転職経験者に相談してみるといいでしょう。