こんにちは、春と秋の服装に毎年困るFa1(ふぁいち)です。
突然ですが皆様は、情報処理技術者試験は受けたことがございますでしょうか?
「難しいと聞いていて、受けたことがない」
「会社から支持されて受けたことがある」
などなど、様々な状況の方がいらっしゃると思います。
そして、多くの方が「情報処理技術者試験は難しいもの」と認識されている方が多いようです。
そこで本記事では、情報処理技術者技術者試験、特に基本情報技術者試験の勉強方法について解説をしていきます。
ITエンジニアになるための基礎知識目次
基本情報処理技術者試験とは
まずは「基本情報技術者試験」とはどんなものなのかについて説明致します。
対象者
対象者は、以下の通りに公表されています。
高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者
引用:IPA ホームページ
基本情報技術者試験は、ITエンジニアとしてキャリアをスタートした方が、今後より専門的なエンジニアとなるための基礎的な知識を身につけることを期待値として設定しているようです。
そのため、基本情報技術者試験で学ぶ内容がご自身の業務内容から少し離れたような内容であったとしても、今後のキャリアを考えると、ベースとして身につけておいた方が良い知識ということになります。
期待する技術水準
基本情報技術者試験合格に必要な技術水準は以下の通りです。
1 情報技術を活用した戦略立案に関し、担当業務に応じて次の知識・技能が要求される。
① 対象とする業種・業務に関する基本的な事項を理解し、担当業務に活用できる。
② 上位者の指導の下に、情報戦略に関する予測・分析・評価ができる。
③ 上位者の指導の下に、提案活動に参加できる。2 システムの設計・開発・運用に関し、担当業務に応じて次の知識・技能が要求される。
① 情報技術全般に関する基本的な事項を理解し、担当業務に活用できる。
② 上位者の指導の下に、システムの設計・開発・運用ができる。
③ 上位者の指導の下に、ソフトウェアを設計できる。
④ 上位者の方針を理解し、自らソフトウェアを開発できる。引用:IPA ホームページ
既に「ITエンジニアとしてキャリアを歩み始めている方」を対象としているような記述になっていますが、「これからITエンジニアを目指す方」でも十分に合格は可能な試験です。
実技試験があるわけでもないので、内容を理解しながら対策をしていけば問題ありません。
出題形式
基本情報技術者試験の主題形式は以下の通りです。
引用:IPA ホームページ
午前午後合わせて300分(5時間)の試験です。もちろん午前と午後の間に休憩も入りますし、午前問題は慣れてしまえば150分も使いません。午後問題は問題文が長いということもあり、それなりに時間を使います。
初めて上記の表を見た方は、その試験時間の長さに驚き受験を躊躇してしまうかも知れませんが、少しずつでも試験の練習を続けていけば、問題数や時間配分に慣れることができるので安心して下さい。
レベルに合った試験区分
先述の基本情報技術者試験以外にも情報処理処理技術者試験には複数の試験区分があります。
受験者のそれぞれのレベルに合わせて区分されております。
そのため、まずはITパスポートの過去問題から確認をしてみて、簡単すぎるか丁度いいかを判断されることをおすすめ致します。難易度はITパスポート→基本情報→応用情報→高度試験(下記ピンクの区分)という順に難しくなります。
引用:IPA ホームページ
未経験でもWebエンジニアになれる7つの資格基本情報技術者試験の勉強方法
ここからは基本情報技術者のおすすめ勉強方法を説明していきます。基本的な勉強方法は皆様それぞれのやり方もあると思いますので、参考までに御覧ください。
ノートは取らない
まず大前提の勉強方法としておすすめなのが、ノートを取らないという方法です。
ノートも取らずにどうやって勉強をしていくんだ?と思われるかも知れませんが、全くペンを握らないという意味ではありません。
新しくノートを作らずに、参考書に書き込んでいくという方法をおすすめ致します。
理由としましては、基本情報技術者試験は試験範囲が非常に広いからです。新たにノートを作っていると高確率で挫折します。ノートは取らずに、参考書内に気づいた点やマーカーを入れていく方法が最も効率が良いです。
参考書を読み進める際も浅く読み進めて何周もする方法をおすすめ致します。学習範囲を一周して全体像を掴むと序盤に学んだ内容を深く理解することが出来るためです。
午前問題の学習の進め方
基本情報技術者試験の午前問題は、全80問が以下の範囲から選択回答式で出題されます。
1.基礎理論
(離散数学・応用数学・情報理論・通信理論・計測制御理論)
2.アルゴリズムとプログラミング
(データ構造・アルゴリズム・プログラミング・プログラム言語・マークアップ言語など)
3.コンピュータ構成要素
(プロセッサ・メモリ・バス・入出力デバイス・入出力装置)
4.システム構成要素
(システムの構成・システム評価指標)
5.ソフトウェア
(オペレーティングシステム・ミドルウェア・ファイルシステム・開発ツール・オープンソースソフトウェア)
6.ハードウェア
(ハードウェア全般)
7.ヒューマンインターフェイス
(ヒューマンインターフェイス技術・インターフェイス設計)
8.マルチメディア
(マルチメディア技術・マルチメディア応用)
9.データベース
(データベース方式・データベース設計・データ操作・トランザクション処理・データベース応用)
10.ネットワーク
(ネットワーク方式・データ通信と制御・通信プロトコル・ネットワーク管理・ネットワーク応用)
11.セキュリティ
(情報セキュリティ・情報セキュリティ管理・セキュリティ技術評価・情報セキュリティ対策・セキュリティ実装技術)
12.システム開発技術
(システム要件定義・システム方式設計・ソフトウェア要件定義・ソフトウェア方式設計・ソフトウェア詳細設計・ソフトウェア構築・ソフトウェア結合/ソフトウェア適格性確認テスト・システム結合/システム適格性確認テスト・導入・受入支援・保守・廃棄)
13.ソフトウェア開発管理技術
(開発プロセス手法・知的財産適用管理・開発環境管理・構成管理・変更管理)14.プロジェクトマネジメント
(プロジェクトマネジメント・統合マネジメント・ステークホルダマネジメント・スコープマネジメント・タイムマネジメント・コストマネジメント・品質マネジメント・資源マネジメント・コミュニケーションマネジメント・リスクマネジメント・調達マネジメント)
15.サービスマネジメント
(サービスマネジメント・サービスの設計/移行・サービスマネジメントプロセス・サービスの運用・ファシリティマネジメント)
16.システム監査
(システム監査・内部統制)17.システム戦略
(情報システム戦略・業務プロセス・ソリューションビジネス・システム活用促進・評価)
18.システム企画
(システム化計画・要件定義・調達計画・実施)
19.経営戦略マネジメント
(経営戦略手法・マーケティング・ビジネス戦略と目標・評価・経営管理システム)
20.技術戦略マネジメント
(技術開発戦略の立案・技術開発計画)
21.ビジネスインダストリ
(ビジネスシステム・エンジニアリングシステム・e-ビジネス・民生機器・産業機器)
22.企業活動
(経営組織論・OR/IE・会計財務)
23.法務
(知的財産権・セキュリティ関連法規・労働関連/取引関連法規・その他の法律/ガイドライン/技術者倫理・標準化関連)
これを見ると初学者の方は「多い!」と思われるかもしれません。
たしかに、範囲は広くて覚えることが多いのは事実です。しかし、午前問題は過去問題からの出題傾向等がありますので、知識としての完全理解ができなくても、試験対策としてキーワードだけ覚えるという方法が通用します。
例えば、「データベース」が苦手で解くのに時間が掛かるということであれば、内容の理解よりもキーワードを覚えることを優先しましょう。さらに、後述する午後試験ではデータベースを選択しなければ良いだけですので、苦手分野に時間を取られすぎないように勉強を進めましょう。時間的に余裕がなければ、思い切って捨ててしまうという判断もアリです。
ただし、完全に捨てる分野は一つだけにしておきましょう。あまりにも諦めすぎると合格点に達することができなくなってしまいます。
もちろん、学習期間が十分に取れるという方であれば苦手分野も時間を掛けて学ぶに越したことはありませんが、現実的にはあまり時間を取れない方が多いかと思いますので、上記方法をおすすめ致します。
参考書を浅く読み進めながら苦手分野にはあまり時間を掛けずに何度も参考書を周回する方法が最も効率よく、広い範囲の対策を行うことができます。ぜひともお試し下さい。
午後問題の学習の進め方
午後問題の進め方としては、過去問題をとにかく解くという方法がおすすめです。
というのも、午後問題は午前問題の知識を応用して、より実務的な内容が問われます。
イメージとしては、以下のようになります。
- 午前問題
- ◯◯とは何か。以下から選択せよ。
- ◯◯はなんと呼称されるか。以下から選択せよ。
- 午後問題
- このソフトウェア開発会社が要求するテレワークの導入における適切なネットワーク構成を選択せよ
- 以下のSQL文から、顧客の要求仕様を満たすものを選択せよ
上記のような違いがあります。
午後問題は実務的な思考能力を試すために、実際の現場を想定したような長文の問題文が用意されます。そのため、過去問題の傾向というものはあまり存在しません。
したがって、午前問題の知識をしっかりと付けて、午後問題の長文に慣れておく必要があります。どれくらいの時間配分が必要なのかであったり、自身の得意な分野がどれでどの問題から手をつけたほうが効率よく解ききれるのかといった練習に時間を掛ける必要があります。
まとめ
基本情報技術者試験の長い試験時間や、広い問題範囲を見た初学者の方は受験をためらってしまうかもしれませんが、いざ学習を始めてしまえば「過去問題の傾向」や「問題を解く順番」に慣れていきます。まずは躊躇せずに初めてみることをおすすめ致します。
本記事が基本情報技術者試験を受ける方にとって少しでも役に立っていれば幸いです。