副業に興味があるけど、どんなデメリットがあるのか気になる。
本業を持っている場合、その生活を変えるのはとても勇気がいりますし、少しでもデメリットがあるなら、副業はしないほうがいいという選択肢もありますよね。
このページでは、
- あなたが副業を始めることで起こるデメリットとメリット
- 企業側が副業を認めることで起こるデメリットとメリット
- 副業を始める前にしっかり確認しておきたいポイント
などをご紹介します。
副業は単純にあなたの収入を増やし、生活に余裕をもたらします。
これだけでもかなりのメリットだと思いますが、そこにはそれと引き換えに数々のデメリットもあるのです。
このページを読むことで、あなたが副業をする上で欲しい結果は何か、やめた方がいいのかなどの判断をするお手伝いができれば幸いです。
目次
副業するデメリットにはどんなものがあるのか?
副業を考える時に、自分にどんなデメリットがあるのかはとても気になりますよね。以下にまとめましたので参考にしてください。
- 本業とのバランスが難しい
- 疲労やストレスの心配
- 本業先で起こるトラブル
- 限られた時間でのスキル習得
本業とのバランスが難しい
副業をするということは、本業との両立が必要になります。
労働時間やエネルギーの負担が増え、日常生活や家族との時間が短くなってしまう心配もありますね。
副業と言えども、初めは仕事に慣れるまである程度の時間がかかります。
また、副業の労働が終わってもすぐに気持ちを切り替えてリラックスできなかったり、プライベートの時間もほぼ無くなる現実もあります。
本業とのバランスを取るのが難しい場合、本業のパフォーマンスが低下する恐れもあります。
その結果、仕事の品質や納期に影響が出て、上司や同僚との信頼関係や評価に悪影響を及ぼす可能性があります。
疲労やストレスの心配
本業に副業を追加することで、身体的・精神的な疲労やストレスはどうしても増えていきます。
今までは休息に当てていた時間、趣味などを楽しんでいた時間を別の労働に使うことになりますので、今までより疲れるのは避けられません。
夕食の時間もゆっくり楽しむことができなくなり、心に余裕が持てなくなる可能性もあります。
例えば、本業が終わり家に帰宅してから在宅で副業を行う場合、終わりの時間を決めていてもなかなか予定通りに終えられない日も出てくるかもしれません。
一人暮らしで誰も居なかったら、止めてくれる人もいないので尚更難しいと思います。
「もう少しだけ」が積み重なると、忙しい毎日に充実感を感じる半面、少しずつストレスや疲労が溜まり徐々に体に影響が出ることもあります。
本業先で起こるトラブル
副業が本業と関連する企業だったり、二つの仕事が競合する場合、トラブルの元になる可能性があります。
本業のパフォーマンスに影響が出るだけではなく、副業先に本業の機密情報が洩れれば、利益を損なうなど大きなトラブルに発展することもあります。
また、副業の内容が本業のイメージや専門性に影響を与える場合、会社の評判やキャリアに悪影響を及ぼす可能性があります。
例えば、本業はエンジニアをしているけれど、それと同時に副業で芸能活動をするなど、職務と一貫性のない行動が問題となる場合があります。
自分の取引先の人がテレビに出て活動していたら「片手間で会社員なのかな」とちょっと不振に思う人も出てきますよね。
限られた時間でのスキル習得
副業を通じて新しいスキルを身に着けようとする場合、かなり限られた時間で学習しなければならなくなります。
本業が忙しいと、副業に当てる時間も捻出するのが大変ですし、勉強に当てる時間はもっと限られますよね。
スキルを習得するにはある程度の時間と集中力が必要になるので、本業をしながらだと充分な準備や学習リソースの確保が難しく、納得がいくスキルを身に着けるためには長期間に及ぶ可能性もあります。
副業するメリットにはどんなものがあるのか?
副業はデメリットもありますが、もちろんメリットもあります。以下のような項目は、本業だけの生活では得ることが難しい副業のメリットです。
- 複数の収入源が持てる
新しい分野での人脈ができる
新たなスキルの習得
定年後の収入源になる可能性
生活を保ちながら挑戦できる
タイムマネジメント力がつく
知らなかった才能に気づく
複数の収入源が持てる
副業を考える多くの人は、まず収入を増やしたいと言う思いがあるのではないでしょうか。
税金が上がり物価も上がる世の中では、本業の収入から貯蓄をするのが難しい人も多いと思います。
本業の収入が高くても、企業にはいつ何があってもおかしくない時代です。会社の業績が良くても自分がずっといられる保証もありません。
そんな時、他に収入源があったら心の安定が全然違います。
本業の給与で暮らしを賄い、副業の収入は全部貯蓄や投資に回すと言うこともできるようになります。
世界で感染症が流行した時、業種によっては収入がガクンと減ってしまった人も多かったですが、もしも全く違う業種で副業を持っていたら、収入が0になる危険も避けられたでしょう。
今のように先行きが不透明な時代は、複数の収入源を持つのはリスク回避になりますね。
新しい分野での人脈ができる
本業とは違う分野で副業をした場合、それまで出会うことのなかった新しい分野での出会いがあるかもしれません。
後に自分でビジネスを始めたり、転職を考えている人は、その人脈が生きてくることもあります。
同じ世界の中だけで生きているより、今までは知らなかった人の価値観に触れることで、より知見が広がり自分自身の考え方も良い方へ変わるかもしれません。
新たなスキルの習得
本業とは違う分野の副業をした場合、新たなスキルを身に着けるチャンスになることもあります。
例えば、副業でライティングやプログラミング、動画編集などの分野で仕事をすると、それらのスキルだけで継続して仕事が取れるようになります。
特に在宅でパソコンがあればできる仕事だと、自分のペースで進みやすかったり、会社から帰り自宅でできるので効率的に副業ができます。
何よりクラウドソーシングを中心に、パソコンとインターネットがあれば完結する仕事の案件がたくさんあります。
需要が多いと言うことは、それだけ継続して副業がしやすくなると言うことです。
定年後の収入源になる可能性
定年を迎えるまでに副業をしていると、定年後金銭的な助けになることも多いです。
例えば、
- 定年までに副業の収入を投資に回し続けることで、配当金や分配金を受け取れるようになる
- 定年までに磨いた副業のスキルで、定年後は会社に依存することなく収入を得ることができる
こうしたことも起こります。
今は本業の会社を定年退職しても、そこから全く仕事をしないと言う人はほとんどいません。
それは、社会の一員として仕事を継続したいという気持ちももちろんあると思いますが、やはり年金だけでは生活が成り立たない現実があるからです。
あなたがまだ定年前なら今から始める副業が、後々あなたを支える大きな助け舟になるかもしれません。
生活を保ちながら挑戦できる
本業を持ちながら副業をするということは、生活は本業の収入で賄いつつ、他のことに挑戦できると言うことです。
例えば、本業にすることはできなかったけれど、好きな趣味を生かして副業にすることも可能です。
イラストが得意ならスキル販売に挑戦してみるとか、カメラが趣味なら撮影してほしい人とつながれるプラットホームに登録してみるとかですね。
時間的に厳しくても、好きな分野に挑戦することで、生活にメリハリが生まれ活性化する可能性があります。
タイムマネジメント力がつく
本業を円滑にこなしつつ副業でも結果を出すのは、ある程度の努力が必要です。
副業の時間を作るために、本業をより効率よく残業せずに終わらせる方法を模索したり、忙しい毎日に体を壊さないよう、副業に当てる時間を考えたりすることで、タイムマネジメントの能力が上がります。
継続して副業をしていくなら、このタイムマネジメント能力が必須ですし、本業でも生かすことができます。
知らなかった才能に気づく
自分にどんな才能が隠れているのか、案外わかってないことも多いものです。
副業をすることで、自分でも知らなかった自分を知ることができることもあります。
例えば、本業では人とかかわる仕事をしている人でも、副業で一人黙々とこなす作業をしてみたら思いのほか自分に合っていて楽しかったり。
学生の頃は作文が嫌いだったのに、ライティングの副業を始めたら文章を書くのが楽しくなったりと、思いがけない発見をすることもあります。
まだどんな副業が自分に良いのかわからない人は、以下でリスクの少ない副業について書いているので参考にしてください。
リスクのない副業8選!メリット・デメリットや稼ぐポイントを解説!会社が副業を認めると起こるデメリットとは?
副業が容認される世の中の流れではありますが、約半数の企業はまだ副業を認めていません。
出典:クラウドワークス
こちらは、副業先でもよく使われるクラウドワークスによる「企業の副業容認状況」の調査で、全面的に副業を容認しているのは全体の5割弱とデータが出ています。
まだ、副業容認に踏み切れない企業があるのは、認めることで起こるデメリットがあるからです。
具体的には、
- 機密情報が漏洩するリスクがある
- 社員が長時間労働になる可能性がある
- 退職や独立を考えるきっかけになる
などが、企業側が副業を容認するデメリットになります。
機密情報が漏洩するリスクがある
本業の企業で業務を行う際、他には漏らしてはいけない機密情報が必ずあります。
特に競合他社にその情報が知れてしまうと、企業側は大きな損害を被る可能性もあります。
例えば、新商品やサービスに関する情報などが漏れて真似される危険もあるわけです。競合が先に発表してしまったら、今度はこちらが真似した側になってしまいます。
そうした可能性を考えると、副業を安易に容認できないとなるわけです。
社員が長時間労働になる可能性がある
会社員の勤務は労働基準法によって守られていますので、本業先は長時間労働にならないように、自社の社員に気を配る責任があります。
ですが、副業は本業の勤務時間外に行われるので、超過労働になっても本業先はそれを知ることはできません。
長時間労働が続き、疲労がたまってパフォーマンスが落ちるなど業務に支障が出る可能性もあるので、目の届かないところでの副業を認められないのです。
退職や独立を考えるきっかけになる
副業がただの副業で終われば良いのですが、予想外にスキルをアップして転職に繋がったり、フリーランスとして独立する可能性も0ではありません。
本業先にとって手放したくない人材だった場合、これは避けたいですよね。
副業を容認しなかったら起こらないことかもしれないので、なるべくなら許可したくないと考えてもおかしくありません。
会社が副業を認めるメリットとは?
副業を認める企業は年々増加傾向にありますが、それには企業側が受けるメリットもあるからです。以下で詳しく見ていきます。
- モチベーションの向上
- スキルの獲得と成長
- 企業への貢献
- 社員のエンゲージメント向上
モチベーションの向上
会社が副業スキルの獲得や成長を容認することで、社員のモチベーションが向上する可能性があります。
自分がやりたかったことを副業でできたり、収入アップが見込めるとわかれば、本業もより頑張ろうと思いますよね。
副業を認めると言うことは、こうしたモチベーションアップに繋がり、社員が仕事への情熱や創造性を高めることで企業への還元も期待できます。
スキルの獲得と成長
副業を通じて社員が新たなスキルを獲得し、自己成長をするきっかけになります。
副業での経験や学びが、本業においても応用可能な知識や能力を養うことにつながる可能性があります。
会社としては自分たちが時間を取らなくても、副業によって社員がスキルアップして成長してくれるので、コストパフォーマンスの良い結果が出るのではないでしょうか。
企業への貢献
副業によって得た知識やスキルを本業に活かすことで、社員の企業への貢献度が高まります。
副業を通じて培ったアイデアや視点が、新しいビジネスの展開や改善に役立つことも出てくるかもしれません。
副業をきっかけに新たな新たなアイデアや発想の源を持ち、異なった視点やアプローチを取り入れることができて、企業全体のイノベーションを促進する可能性もあります。
社員のエンゲージメント向上
副業を認めることで、社員のエンゲージメントが向上する効果があります。
自分がやりたかったこと、副業をすることを認められると、自分自身を信頼し認めてもらえたと感じるからでしょう。
そして、ライフスタイルやキャリアのバランスを取りながら、自己実現や個人的な目標達成に向けた活動ができることで、社員は働きやすい環境をより実感することができます。
副業を開始する前にチェックするポイント
副業には、会社とあなたのどちらにもデメリットもメリットもあることは、お判りいただけたと思います。
その上で今後副業を開始する場合は、以下のことに注意してください。
- 会社の就業規則は副業をする前にしっかり確認
本業と両立できる内容の副業を選ぶ
副業の申請・申告は確実に行う
会社の就業規則は副業をする前にしっかり確認
会社には副業なども含めた就業規則が定められていることがほとんどです。
副業をする前には必ずこの就業規則を確認してください。
- 副業は認められているのか
- 条件付きや申請を出せば認められるのか
- すべて禁止されているのか
など、本業先の規則に従うことが大切です。
本業と両立できる内容の副業を選ぶ
副業を継続して行うつもりならメリットが多い方が良いですが、そもそも本業と両立が可能なのかがとても重要です。
本業が肉体労働で副業も肉体労働なら、長く続けるのは無理があります。
本業がかなり激務なら、副業は回避する方が自分のためと言うこともあるでしょう。
今の自分の労働環境で副業を続けられるのか、客観的に判断してください。
副業の申請・申告は確実に行う
本業先の就業規則に「届け出を申請すれば副業は可能」とあった場合、始める前に必ず申請を出しましょう。
禁止じゃないならいいやと届け出を出さずに初めて、何かトラブルが起きた場合、申請がないと処分の対象になることもあるかもしれません。
副業する時は会社の許可が必要?副業の申請方法や注意点を解説まとめ
- 個人が副業するデメリットは本業とのバランスの難しさ、疲労やストレスの心配、会社との信頼関係を保てるかなどです。
- 個人が副業をするのは、デメリットと同時に多くのメリットもあります。
- 企業側が副業を禁止するのは、情報漏洩、転職や退職、長期労働への懸念があるからです。
- 企業側が副業を認めるメリットは、社員のモチベーションアップ、成長やスキルアップ、会社への信頼が増すからです。
- 副業のデメリットを回避するために、就業規則の確認、申請・申告の徹底、本業と両立できる仕事を選ぶことが大切です。