2020年、小学校でプログラミング教育が義務化されるなどプログラミング教育が脚光を浴びている現代では、プログラマーという職業は将来有望な職業の一つとして興味を抱いている方も多いのではないでしょうか?しかし、一方では「IT土方」や「新3K」(きつい、帰れない、給料が安い)などと言われており、敬遠されている職業でもあるようです。このように、世間で意見が二極化する原因は、未だにプログラマーという職業が深く認知されていないという証拠でしょう。したがって、この記事ではプログラマーの職業や年収について詳しく説明していきます。
【この記事を読んで得られること】
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プログラマーという職業について詳しく知れる
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プログラマーの種類や年収が知れる
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稼げるプログラマーの条件が分かる
目次
プログラマーとは?
まずは、プログラマーという職業はどういうものなのか?よく間違われる職業としてあげられるシステムエンジニアとの違いは何なのか?について説明していきます。
プログラマーの定義
プログラマーとはプログラミング言語を用いてコンピューターや機会に指示を与え、様々なシステムやソフトウェアを作る職業です。一口にプログラマーと言っても、Webアプリを作るWebプログラマーやゲームを作るゲームプログラマーなど様々な種類が存在します。
プログラマーとシステムエンジニアの違い
システムエンジアとは、システムの設計図を制作する職業です。主な仕事内容としては
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クライアントから要望を聞く
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聞き出した要望から設計を行う
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システム制作の詳細な設計を行う
などです。システムエンジニアが作成した設計図をもとにプログラミング言語を用いてシステムを構築していくのがプログラマーの仕事です。業界の構造が建築業界に似ていることから、建築士がシステムエンジニアで大工がプログラマーと例えられることが度々あります。
プログラミング言語別・プログラマーの平均年収
プログラマーの平均年収は約430万円ですが、プログラミング言語ごとに異なります。言語ごとにそれぞれ難易度や供給の数が異なるからです。ここでは、プログラミング言語別でプログラマーの平均年収を紹介していきます。
(参考:https://www.geekjob.jp/jobchange/career/salary_pg/)
Scala(626万円)
Javaとの互換性が高いことから、「Javaの後継言語」と言われているプログラミング言語です。Javaの不足部分を補い、少ないコードでスピード感のある開発が行えるため、将来性も高いと言われています。しかし、Scalaを扱える人材が少なく、希少価値が高いため年収が比較的高めに設定されています。
(参考:https://www.java-career.com/column/industry-knowledge/programmer-income/)
Python(601万円)
機械学習(AI)の分野で強みを発揮するプログラミング言語です。近年では、AI分野の成長が期待されていため、需要は増加してるのですが、Pythonを扱える人材が不足しているため、年収が高く設定されています。
(参考:https://www.java-career.com/column/industry-knowledge/programmer-income/)
Kotlin(577万円)
2017年にGoogleがAndroid公式開発環境に加えたことから人気が高まった言語です。それまでは、Androidアプリ開発にはJavaやC++が使用されることが一般的でしたが、Googleが発表してからKotlinを使用する企業が増えたそうです。
(参考:https://www.java-career.com/column/industry-knowledge/programmer-income/)
Swift(562万円)
Swiftは2014年にApple社が発表した言語で、IOS、Mac、Apple TV、Apple Watch向けのアプリケーション開発に使用されています。Apple社製品のサービス開発に使用されることが多いため、国内で圧倒的にユーザー数が多いiPhoneにも使われていることが強みです。
(参考:https://www.java-career.com/column/industry-knowledge/programmer-income/)
Ruby(562万円)
Rubyは日本で生まれたプログラミング言語です。WebアプリケーションやWebサイトを制作する際に使われることが多く、Web業界に需要があります。国内でも多くの求人があり、採用実績も多いため、企業に採用されやすい言語です。また、日本のみならず、海外のベンチャー企業でもRubyが積極的に採用される傾向があるようです。
(参考:https://www.java-career.com/column/industry-knowledge/programmer-income/)
システムエンジニアの平均年収は547万円
プログラマーと似ている職種のシステムエンジニアはプログラマー全体の平均年収である430万円よりも高い、547万円です。もちろん、この数字はあくまで全体の平均で企業や個人の能力などにより、年収は大きく異なります。
(参考:https://www.geekjob.jp/jobchange/career/se_salary/)
システムエンジニアとして稼ぐには?
具体的にシステムエンジニアとしてどのような能力を持っていると稼げる人材になれるのでしょうか?
設計から運用までの経験
システムエンジニアの仕事内容は、上流の設計から下流の運用まで様々な範囲があります。その一通りの流れを経験し、事業設計から開発、プロジェクトマネージャーなどあらゆるポジションをこなせる人材になれば、重宝される人材になることができるでしょう。
ニーズのあるプログラミング言語の習得
IT業界は成長が早い業界で、日々新しい技術が誕生しています。中でも、扱える技術者が少ないようなプログラミング言語や需要が高いプログラミング言語を扱えることができれば、あらゆる企業から引っ張りだこの存在になれます。
プログラマーが稼げないと言われている理由
現在、注目を浴びている職業であるプログラマーですが、「稼げない職業」と言われることもあるようです。なぜなのでしょうか?結論から申しますと、稼げていないプログラマーが確かに存在しているからです。そこで、プログラマーの平均年収を下げている年収の低いプログラマーがなぜ存在しているのか?その理由を説明していきます。
下請け企業で雇われているプログラマー
IT業界は多重下請け構造になりやすい業界です。そのため、下請けの会社であればあるほど仕事の内容は価値がなくなり、単価も低くなってしまうという特徴があります。自社サービスを持たず、受注をメインでこなしている会社で働くプログラマーは給料が低くなってしまうのです。
非正規雇用プログラマーが多い
IT業界は他の業界と比べても特に技術者の派遣社員が安く買い叩かれる傾向があります。派遣社員は賃金から会社の利益、さらに税金が差し引かれるため、給料が正社員よりも低くなってまうのです。
自己PRが苦手
日本のプログラマーは会社側に自分の能力を自己PRできる人が少ないです。あるいは、自分のスキルや市場価値にすら気づけていない人も存在します。自分の能力をうまくアピールできない人はいつまで経ってもその価値に気づいてもらえず、安く買い叩かれ続けてしまうのです。
稼げるプログラマーになるには?
それでは、プログラマーとして高いお金を稼ぐためにはどうすればいいのでしょうか?最後にその具体的な方法について説明していきます。
フリーランスになって高い案件を獲得する
IT業界では慢性的な技術者不足が起きているため、人手を求めて仕事を外注することも少なくありません。そのため、実力や情報収集力さえあればプログラマーとして年収1000万円を稼ぐことも十分可能なのです。特に優秀なプログラマーはより高い報酬がもらえるので常に自分の市場価値を知っておくことが重要です。
上流工程の仕事もできるようにする
プログラマーの主な仕事は、上流工程でシステムエンジニアが作ったシステムの設計図に従ってコーディングを行うような下流工程を担当することです。IT業界は多重下請け構造ですので、基本的に工程が下流になればなるほど単価が下がってしまいます。ですので、プログラマーもシステムエンジニアのような上流工程の仕事をこなせるようになると高い単価で仕事が獲得できるようになります。上流工程の仕事にはクライアントの元に赴き、ヒアリングを行いながらクライアントのニーズを満たすような提案をするなど、プログラミングの技術の他にコミュニケーションが重要視されることが多いです。つまり、プログラマーが年収アップするには技術だけではなく、コミュニケーション能力が必要になります。
常に学び続け、新しい技術を習得する
プログラミングの技術は日々進化し続けています。せっかく新しいプログラミング言語を習得して事をこなせるようになっても、数年後には新しい言語が登場してトレンドが移り変わるということが往々にして起こってしまうのです。プログラマーもその変化に対応し続けなければ、高い単価で仕事を受けることができません。逆に言えば、常に学び続け市場価値の高いプログラマーになれば、あらゆる企業から引っ張りだこの存在になれるのです。
まとめ
いかがでしたか?今回の記事では、プログラマーの仕事内容から、どのような行動をとれば稼げるプログラマーになれるのかというところまでを紹介しました。技術の移り変わりの早いIT業界で高い報酬を得るには、常に新しい技術を身につけ、上級職を目指していくことが大切です。新しい技術が好きという方にとってはもってこいな職業かもしれませんね。