ハローワークの求人には3つの種類があります。実は、求人タイプを知らずに就職を決めると3か月後に解雇される可能性があります。
そこで今回は、ハローワーク求人の1つであるトライアル雇用併用求人について解説していきます。現在ハローワークで就職活動を行っている人は、ぜひご覧ください。
目次
トライアル雇用併用求人とは
ハローワークで求人を行う企業は、欲しい人材によって求人の種類を使い分けることができます。そして、トライアル雇用併用求人は、ハローワーク求人の種類の1つです。
なお、ハローワーク求人は、掲載費用が無料な点と、掲載期間に制限がない点が特徴で、企業が求人募集を行う方法としては、最もポピュラーな方法です。ハローワークの求人は、最も多くの求人情報を得られる場所といっても過言ではないでしょう。
ハローワーク求人の違い
知らない人も多いかもしれませんが、ハローワークの求人には実は3つの種類があります。
- 一般求人
- トライアル雇用求人
- トライアル雇用併用求人
それでは、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
一般求人
一般求人は、最もポピュラーな求人の種類です。通常通り採用試験を行った後、企業が正社員として採用したいと判断したら内定が出されます。求職者に内定を受諾されると、正社員として雇用契約を結ぶことになります。
トライアル雇用求人
トライアル雇用求人は、一定のトライアル期間を設けた後に、正社員として雇用する求人の種類です。社会人経験の浅い求職者や、業務に一定のスキルが必要となる企業が利用することの多い求人タイプです。
基本的には正社員採用を前提としていますが、正式な採用は原則3か月間のトライアル期間終了後になります。
トライアルの求人とは?雇用の仕組みや応募できる条件を解説トライアル雇用併用求人
トライアル雇用併用求人は、一般求人とトライアル雇用求人の同時募集を行う求人の種類です。人によってトライアル期間を設ける場合もあれば、いきなり正社員として採用される場合もあります。
トライアル雇用併用求人は、基本的には経験者を探しているが、未経験者でも採用する可能性がある場合などに利用される求人タイプです。
トライアル雇用併用求人の特徴
一般求人やトライアル雇用求人について疑問を持つ人は少ないでしょう。しかし、トライアル雇用併用求人については、初めて聞く人も多いのではないでしょうか?
そこで、トライアル雇用併用求人の特徴を、メリット・デメリットに分けて解説していきましょう。
トライアル雇用併用求人のメリット
トライアル雇用併用求人には、求職者側と企業側それぞれにとってのメリットが存在します。トライアル雇用併用求人のメリットは次の通りです。
- 求職者によって使い分けができる
- 求職者と企業の適性を見極めができる
- 人材を確保しやすい
- 企業に助成金が支給される
それでは、各メリットについてそれぞれ詳しく見ていきましょう。
求職者によって使い分けができる
トライアル雇用併用求人は、一般求人とトライアル雇用求人を同時に募集できるため、求職者によって求人形式の使い分けをすることができます。
企業側は、応募者が経験者であれば一般求人として採用し、未経験者であればトライアル雇用求人として採用するなどの対応が可能になります。
また、応募者が経験者であった場合でも、採用試験を通してスキル不足が懸念されるようであれば、話し合ってトライアル雇用求人として採用される可能性もあります。
求職者と企業の適性を見極めができる
トライアル雇用併用求人に応募して、トライアル採用となった場合、試用期間に求職者と企業の適性を見極めることができます。
もちろん企業が判断するだけでなく、求職者も実際の業務を通して企業を見極めることができます。つまり、仕事内容や職場環境が自分には合わないようであれば、トライアル期間終了後に本採用を辞退するという選択もできるということです。
人材を確保しやすい
トライアル雇用併用求人は、募集対象を広げることができるので、新しい人材の確保がしやすくなります。企業が即戦力となる経験者を求めていたとしても、応募がなければ意味がありません。だったら未経験でも、熱意と将来性のある人材を教育した方が、人材不足を解消するには早いかもしれません。
企業に助成金が支給される
トライアル雇用は、職業経験やスキルなどが不足した求職者に、雇用機会を与えるための制度です。そのため、トライアル雇用を受け入れた企業には、1人当たり最大12万円(4万円×3ヵ月)の助成金が国から支給されます。
全ての雇用に対して、助成金が支給されるわけではありませんが、トライアル雇用を活用することにより、企業は安心してトライアル採用することができます。
トライアル雇用併用求人のデメリット
トライアル雇用併用求人には、求職者側と企業側それぞれにとってのデメリットも存在します。トライアル雇用併用求人のデメリットは次の通りです。
- 対象者が決まっている
- 原則3ヵ月の試用期間がある
- 人材育成に労力が必要
- 申請書類の準備に時間がかかる
それでは、各デメリットについてそれぞれ詳しく見ていきましょう。
対象者が決まっている
トライアル雇用制度を利用するには、ハローワークの規定で決まられた条件を満たしている必要があります。
条件自体が難しいわけではありませんが、現在就業中で同じ業種の別の会社への転職を希望している場合などには、トライアル雇用の対象外となってしまう可能性が高いです。
原則3ヵ月の試用期間がある
トライアル雇用併用求人でトライアル期間が設けられた場合、原則3ヵ月間は試用期間という扱いです。
正社員として採用される一般求人であれば、労働基準法によって労働者の権利が保護されているため、正当な理由なく解雇することはできません。しかし、トライアル雇用であれば、3か月間の業務経験を経ても企業の採用基準を満たせなかったとして、正社員登用しないことが可能です。
つまり、せっかく就職できても、3か月後には再び就職活動を再開しなければいけなくなるかもしれないということです。
人材育成に労力が必要
トライアル雇用で採用される人材は、基本的に就業経験が少ない人や求職期間の長い人などです。そのため、他の社員に比べると人材育成に労力が必要となる可能性があります。
正社員として採用するかの判断は、トライアル期間が終わるまでに決めないといけないので、企業側も教育体制を整える必要があります。
申請書類の準備に時間がかかる
トライアル雇用併用求人での採用は、助成金の申請書類を準備する必要があります。そのため、一般求人よりも事務作業に必要な時間が増えてしまいます。
求職者には直接関係ありませんが、申請漏れが起きてしまう可能性もあるので、トライアル雇用を利用するときは、企業側の準備も必要です。
まとめ
ハローワークの求人には3種類あり、求人タイプによっては求職者にトライアル期間が設けられます。そして、トライアル雇用併用求人は、一般求人とトライアル雇用求人を併用する求人形式です。
トライアル雇用併用求人は、企業側と求職者側の両者に様々なメリット・デメリットが存在します。トライアル雇用併用求人の特徴を理解することで、ハローワークの求人選びや就職後のモチベーションにも変化が現れるでしょう。
必要に応じてトライアル雇用併用求人を利用し、試用期間に自身の実力を認めてもらうことができれば、諦めていた企業に正社員として雇われるのも夢ではありません。
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