IT業界は、資格よりも実績を重視する業界です。しかし、IT系の国家資格であれば、取得した方が良いといえるでしょう。
そこで今回は、IT系国家資格を取得すべき理由とおすすめの資格を紹介します。IT業界で働いている人や、これからIT業界へ就職したいと考えている人は、ぜひご覧ください。
IT系国家資格を取得すべき理由とは？
IT業界には、自身の能力を客観的に証明できる国家資格が存在します。IT系の国家資格試験は、経済産業省が所管するIPA（独立行政法人 情報処理推進機構）が行っている信頼度の高い資格です。
しかし、実績を重視するのがIT業界です。資格を取得しても意味がないと考える人も多いでしょう。そこで、IT業界で資格を取得すべき理由について解説していきます。
企業エンジニアは資格の取得を求められる
IT企業では、社員の資格保有率が企業信頼度のバロメーターの1つになっています。そのため、IT企業には、社員に対して特定資格の取得を推奨している会社が多くあります。
企業によっては、資格取得者に奨励金を与えたり、管理職になる条件に特定の資格が必要だったりします。そのときの対象となる資格になりやすいのが、IT系の国家資格です。
また、論理的思考が重要視されるIT企業では、当然人事評価も論理的に行われる傾向にあります。上司の評価だけでなく、各業務におけるコスパだけでなく、資格の有無も評価対象に含まれる企業が多くあります。
フリーランスエンジニアは名刺代わりになる
フリーランスエンジニアの場合、自身で仕事を受注する必要があります。しかし、発注側は実力がわからない人に仕事をお願いするのはリスクが高いです。そこで、実力を示す名刺代わりともなるのが国家資格です。
IT系の資格には、民間企業が行っているベンダー資格もありますが、中には誰でも簡単に取得できる資格もあります。実力をアピールするのであれば、信頼度の高い国家資格がおすすめです。
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就職・転職時の自己アピールの証明になる
IT業界に就職や転職をしたいと考えている場合にも資格があると、自身の実力をアピールすることができます。
IT業界は業務内容の幅が広いので、IT業界で長年の実務経験があっても、即戦力となれるかがわかりづらいです。そこで重要となってくるのが資格の有無です。自身が持つITスキルの証明材料として、資格をアピールすると良いでしょう。
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IT職種全般におすすめの国家資格
IT業界で働くのであれば、まずはITに関する基礎知識を学びましょう。
- ITパスポート（IP）
- 基本情報技術者（FE）
- 応用情報技術者（AP）
上記資格では、IT業界で働くために必要な全般的な知識を証明することができます。それでは、それぞれ詳しく見ていきましょう。
ITパスポート（IP）
ITパスポートは、IT業界のみならずIT利用者に向けた国家資格です。IT業界への就職や転職の材料としては弱いですが、ITスキルを身につけたいのであれば、基礎知識を学ぶのに良いでしょう。
基本情報技術者（FE）
基本情報技術者は、IT資格の中でも最も有名な国家資格といって良いでしょう。基本と付いていますが、決して簡単に取得できる資格ではありません。IT業界で働くために必要な知識を幅広く身につける必要があります。
応用情報技術者（AP）
応用情報技術者は、基本情報技術者の上位互換といえる国家資格です。資格を取得するには、高度なIT知識が必要となります。
ITエンジニアにおすすめの国家資格
IT業界で働く上で、自分の得意分野ができたらエンジニア系の国家資格を取得すると良いでしょう。
- ネットワークスペシャリスト（NW）
- データベーススペシャリスト（DB）
- エンベデッドシステムスペシャリスト（ES）
- 情報処理安全確保支援士（SC）
上記資格では、全般的なITスキルだけでなく、特定の分野に精通していることを証明できます。それでは、それぞれ詳しく見ていきましょう。
ネットワークスペシャリスト（NW）
ネットワークスペシャリストは、ネットワーク系エンジニア向けの国家資格です。資格取得には、ネットワークの概念に関する知識が必要となります。
ただし、ネットワーク系エンジニアであれば、CCNP等のベンダー資格の方が実務能力をアピールするのに役立つ場合もあります。
データベーススペシャリスト（DB）
データベーススペシャリストは、データベース管理を行うエンジニア向けの国家資格です。資格取得には、データベースの概念に関する知識が必要となります。
ただし、データベース管理を行うエンジニアであれば、Oracle等のベンダー資格の方が実務能力をアピールするのに役立つ場合もあります。
エンベデッドシステムスペシャリスト（ES）
エンベデッドシステムスペシャリストは、エンベデッドシステム（組み込みシステム）に従事するエンジニア向けの国家資格です。
エンベデッドシステムスペシャリストの知識が必要となるエンジニアは、自動車メーカーや電子機器メーカー等、対象が限定されるため受験者自体は少ないです。
情報処理安全確保支援士（SC）
情報処理安全確保支援士は、平成28年まで「情報セキュリティスペシャリスト」と呼ばれていたセキュリティ管理を行うエンジニア向けの国家資格です。
日々更新されるセキュリティ技術に対応する情報処理安全確保支援士は、一定期間ごとの講習が義務付けられています。そのため、資格を維持するためには、講習費用が必要となります。
ITマネージャーにおすすめの国家資格
ITマネージャーとしてIT業界で働くのであれば、ITマネジメント系の国家資格を取得すると良いでしょう。
- ITストラテジスト（ST）
- システム監査技術者（AU）
- ITサービスマネージャ（SM）
- プロジェクトマネージャ（PM）
上記資格は、IT企業の管理者に求められることの多い資格です。企業によっては、昇進の条件になっている場合もあります。それでは、それぞれ詳しく見ていきましょう。
ITストラテジスト（ST）
ITストラテジストは、ITコンサルタントや経営方針に関する知識が問われる国家資格です。ITに関する知識だけでなく、投資戦略に関する知識も必要です。いずれも高度なレベルを求められるため、資格試験としては、かなりの難関です。
システム監査技術者（AU）
システム監査技術者は、監査人や情報システム責任者に必要な知識を問われる国家資格です。ITシステムの運用やリスクヘッジに対処する業務を行う人におすすめです。
ITサービスマネージャ（SM）
ITサービスマネージャは、継続的なITサービスを提供するための国家資格です。運用や保守に関する業務を行う人におすすめです。
プロジェクトマネージャ（PM）
プロジェクトマネージャは、開発現場におけるプロジェクト管理に必要な知識を問われる国家資格です。開発現場の管理職を目指すのであれば、取得するのがおすすめです。
まとめ
幅広い分野の存在するIT業界で、自身のスキルを証明するためには、資格の取得がおすすめです。そして、信頼度の高いIT系の資格を取得したいのであれば、IPAが実施する国家資格が良いでしょう。
各資格は、IT全般の知識をベースに各分野に特化した試験になっています。まずは、基本情報技術者や応用情報技術者といったIT業界全般に関わる資格を取得するのがおすすめです。
IT系の国家資格には、多種多様な資格が用意されているため、自分に合った資格がきっと見つかるでしょう。
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