【わかりやすく解説】メモリとは?

こんにちは。
コーヒー中毒一歩手前のFa1(ふぁいち)です。

突然ですが、皆様はスマホの機種変をするときに店員から「このスマホはメモリが6GB載っていますよ!」と言われたときに、どのように感じますか?

「え?6GBしかないの?たくさん写真取るんだけど・・・」
「6GBか。サクサク動きそうだな」

などなど、人によって様々な受け取り方があると思います。
しかし、そもそも『メモリ』が一体どんなものなのかを理解していないと、上記の認識が正しいかどうかはわかりませんよね。

そこで、本記事ではメモリとは一体どのようなものなのかについてを解説していきます。

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メモリとは

そもそも「メモリ」とは一体どのようなものなのでしょうか。ここからはメモリの構造やRAMとROMの違いについてを説明していきます。

メモリの役割

メモリは一時的にデータを保存しておくための領域です。噛み砕いて言うと、「メモ帳」になります。

ほとんどの場合は電源をオフにした瞬間にメモリの中身は消されてしまいます。これを「揮発性メモリ」といいます。

電源を消した瞬間にデータも消えてしまうということは、長期的に保存しておきたい「写真」「動画」などのデータを保存するわけにはいかないですよね。

一般的に、メモリ上に保存されるデータは、CPUが実行したプログラムの計算結果(途中計算等)などです。

メモリ容量が大きければ大きいほどCPUが伸び伸びと効率よく計算を行うことができます。メモ帳が小さすぎると、前に書いた計算を消したり次のページに移ったりしなければいけませんよね。それでは効率がよくありません。

以下にメモリの役割についてをまとめます。

  • メモリは一時的にデータを保存しておくメモ帳のような役割
  • 電源を切るとメモリ上のデータも消える(揮発性メモリ)
  • メモリ容量の大きさは、CPUの動作に影響を与える

メモリの構造

メモリは「フラッシュメモリー」と呼ばれる半導体で構成されます。メモリの外観は、基板上にフラッシュメモリとコントローラーICが載った以下図のようなものです。

上図はPCに組み込まれているメモリのイメージであり、スマホ等の小型端末上にはまた違った見た目のものが搭載されています。

先述の通り、フラッシュメモリを使うためにはコントローラーICが必要です。コントローラーICがフラッシュメモリへの読み書きを制御することで、メモリは機能します。

このように、フラッシュメモリを用いた保存媒体は「メモリ」だけではありません。

SSD (Solis State Drive)やUSBメモリなど、長期的に保存をしておくことが可能な媒体にも用いられています。磁気ディスクを用いたHDD(Hard Disk Drive)と比較すると、コントローラーICが高速に動作するフラッシュメモリの方が早く読み書きができます

RAMとROM

ここからはRAMとROMの違いについて説明をしていきます。

RAM(ラム)はRandom Access Memoryの略で、好き勝手に読み書きができるメモリのことです。

ROM(ロム)はRead Only Memoryの略で、読み出ししかできないメモリのことです。

今まで説明を続けてきた「メモリ」は上記のRAMにあたります。作業をするためには好き勝手に読み書きができる必要がありますよね。

それでは、読み込みしかできないROMは一体どのようなものに使用されているのでしょうか。代表的な例としては、商用音楽データが入ったCD-ROMや、ゲームソフト等が挙げられます。これらはユーザーが書き込みをせずに読み込みだけするのですよね。

RAMの種類

ここからはRAMの代表的な種類について説明を致します。

RAMは下図の通り大きく分けて二種類あります。

DRAMはDynamic RAMの略で、コンデンサ(電荷を貯める電子素子)にデータを保存しておくRAMです。大容量で安価なものですが、データの保持のためにリフレッシュという動作が必要です。というのも、コンデンサは放っておくと勝手に放電されてしまうので、定期的に電荷を入れ直す必要があります。この動作をリフレッシュといいます。

SRAMはStatic RAMの略で、DRAMとは異なりリフレッシュ動作が必要ありません。それは、記憶部にコンデンサではなく、フリップフロップ回路を用いているためです。フリップフロップ回路を用いることで、リフレッシュ動作が不要になるだけではなく、高速動作も可能になります。ただし、容量あたりのコストはDRAMよりも高くなります。

DRAMは、容量あたりのコストが安いため比較的に大容量なメモリとして用いることができます。一般的にPCやスマホのスペック表に記載のある「メモリ容量」はDRAMを示すことが多いです。

SRAMは高速動作が可能ですが容量あたりのコストが高いです。そのため、動作スピードが求められるCPU等のキャッシュメモリとして用いられることが多いです。キャッシュメモリは、メモ帳よりもさらに小さく使い勝手のいい「付箋」のような働きをします。

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スマホにおけるメモリ

それでは、本記事冒頭の質問に戻ろうと想います。

スマホの機種変をするときに店員から「このスマホはメモリが6GB載っていますよ!」と言われたときに、どのように感じますか?

本記事を読んで下さった方であれば、このとき「え?6GBしかないの?たくさん写真取るんだけど・・・」と思われる方は、もう少ないかなと想います。

先述の通り、PCやスマホに用いられるメインメモリ(DRAM)は、揮発性のメモリでした。そのため、写真や動画などのメディアを保存するための領域ではありません。

それでは、6GBはスマホのスペックにとして「良い」のでしょうか?「良くない」のでしょうか?

メモリの大きい小さい

昨今(2021年3月時点)での、標準的なスマホ用メモリ容量は、4GB~6GBとなっています。

日本でもシェアの高いapple社iPhoneはメモリ容量を非公開としていますので確かな情報とは言い切れませんが、
iPhone12 : 4GB
iPhone12 Pro : 6GB
と言われています。

ただ、iPhoneの場合はOSとの相性もあり、実装されているメモリ以上の作業効率を生み出すことができています。

一方で、Android端末の方はメモリ容量を公開しているケースが多いです。ご自身が使用されている端末名+メモリ容量で検索をしてみて下さい。(12GBなんていうモンスタースペックの端末もありますよ)

まとめ

本記事では、メモリとは一体どのようなものなのかを説明いたしました。

メモリとは・・・

  • 一時的にデータを保存しておくメモ帳のような役割
  • 電源を切るとメモリ上のデータも消える(揮発性メモリ)
    • DRAMとSRAMという種類がある
  • メモリ容量の大きさは、CPUの動作に影響を与える
  • スマホ等では4GB~6GBほどが標準

というものでした。

PCにやスマホのスペックを見る際は、「メモリ容量」と「ストレージ容量」を間違えないようにしましょう。極稀にそれらを間違えて表記してしまっている家電量販店等もありますので、その際に正しい判断を行えるかどうかは皆様次第になります。

本記事がメモリの理解の助けになれば幸いです。

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