IT業界では、多くのエンジニアが働いています。しかし、エンジニアの仕事は職種によって大きく違います。そこで今回は、IT業界で働くエンジニアの職種の違いについて紹介していきましょう。また、各エンジニアに必要なスキルについても、あわせて解説していきます。
将来エンジニアになりたいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。
目次
IT業界で働くエンジニアの職種の違い
IT業界で働く人は、エンジニアとまとめられることが多いです。しかし、エンジニアは代表的なものだけでも、次のような職種に分けることができます。
- システムエンジニア
- マークアップエンジニア
- フロントエンドエンジニア
- サーバーサイドエンジニア
- サーバーエンジニア
- ネットワークエンジニア
- データベースエンジニア
- AIエンジニア
- セールスエンジニア
エンジニアは、職種によって仕事内容も必要スキルも違います。そこで、各エンジニアについての概要と必要スキルについて、それぞれ詳しくみていきましょう。
システムエンジニア
システムエンジニアは、システム開発における要件定義や設計工程を担当するエンジニアです。プログラミングやテスト工程は、プログラマーに任せる場合が多いですが、プログラマーへの指示を含めてシステムエンジニアの仕事です。
システムエンジニアに必要なスキル
システムエンジニアは、論理的思考をもとにシステムを設計できるスキルが求められます。また、顧客やプログラマーと正確な意思疎通をするために、コミュニケーション能力も欠かせないスキルだといえるでしょう。
なお、プログラマーに指示できるためのプログラミングスキルも必要なため、経験を積んだプログラマーがシステムエンジニアに転身することが多いです。
マークアップエンジニア
マークアップエンジニアは、ユーザーの視認性や使いやすさを考慮したシステムデザインを担当するエンジニアです。
Webサイトであれば、テキストページなど静的な部分の装飾を担当します。動的な部分はプログラムを動作させるので、フロントエンドエンジニアなどが担当します。
マークアップエンジニアに必要なスキル
マークアップエンジニアは、HTMLやCSSを扱うスキルが必要です。また、WebデザインやUI設計に関する専門知識も求められます。
フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアとは、Webサイトやアプリケーションなどの「ユーザーが直接視認できる部分」の開発を担当するエンジニアです。Webサイトの動的な部分を担当するのもフロントエンドエンジニアの仕事です。
フロントエンドエンジニアに必要なスキル
フロントエンドエンジニアの仕事では、見た目の美しさとユーザビリティを両立したUI設計が必要です。そして、HTMLやCSSを前提知識とし、JavaScriptやPHPなどのプログラミング言語も扱います。マークアップエンジニアの上位互換のような存在だといえるでしょう。
【PHP】フロントエンドエンジニアとバックエンドの違いを解説
サーバーサイドエンジニア
サーバーサイドエンジニアは、サーバー内で行われる処理の実装を担当するエンジニアです。フロントエンドエンジニアが設計したUIに対応した処理をサーバー内部で行い、結果をUIに返す部分を担当します。
フロントエンドエンジニアとの連携が重要なので、システム設計時には、受け渡しデータの詳細を協議していくことになります。
サーバサイドエンジニアに必要なスキル
サーバーサイドエンジニアは、サーバー内部で行われる複雑な処理を実装するため、高度なプログラミングスキルが求められます。
最も広く利用されているのはJavaですが、使用するプログラミング言語は、企業や開発システムによって違います。また、データベースやSQLを操作するための知識や、Windows ServerやLinuxなどの開発環境に対応できる能力も必要です。
サーバーエンジニア
サーバーエンジニアは、ITインフラの設計と構築を担当するエンジニアです。ITインフラの運用保守も担当します。自分達で新しい何かを開発するのではなく、今ある製品を組み合わせて、顧客が満足するITインフラを構築するのが主な仕事です。
サーバーエンジニアは、クライアントに最適なITインフラを構築するため、ハードウェアを選定したり、Webサーバーやメールサーバーなどの構成を設計します。運用保守では、ストレージ内データの容量チェックやCPU使用率などを管理して、システムトラブルを未然に防ぐことを任されます。
サーバーエンジニアに必要なスキル
サーバーエンジニアには、ハードウェアとOSの知識が必要です。運用保守では、監視ツールを使うことになるので、ツールなどの機能や使い方を熟知しておくことが重要です。
知識がスキルに直結する仕事なので、新しいIT技術の情報を仕入れることも仕事の1つだといえます。
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、クライアントに最適なネットワーク環境の構築を担当するエンジニアです。クライアントが必要としているネットワーク要件を実現するため、機器を配置し動作テストなどを行います。
ネットワークエンジニアに必要なスキル
ネットワークエンジニアには、「TCP/IP」などのネットワークに関する基礎知識は常識です。他に、ネットワーク構築のための設計スキルも必要となります。
最近では、クラウドシステムを利用する企業も多いので、ネットワークの仮想化に関しての知識も理解しておくべきでしょう。
データベースエンジニア
データベースエンジニアは、データベースの設計や開発、管理や運用保守を担当するエンジニアです。データベースの構造やセキュリティ性を設計し、データベースの構築を行います。
データの管理がしやすいようにデータベースの最適化を行ったり、セキュリティ対策やシステムアップデート対応などの運用保守も行います。
データベースエンジニアに必要なスキル
データベースエンジニアは、データベースソフト（オラクル製品やSQL Serverなど）の操作スキルが求められます。クライアントの重要データを扱うことも多いので、セキュリティ対策に関する知識も重要でしょう。
AIエンジニア
AIエンジニアは、人工知能システムの開発を担当するエンジニアです。AIエンジニアは、ビッグデータを解析する機械学習やディープラーニングを使ったAIシステムを設計します。近年需要の高まっている職種なので、これからエンジニアを目指す人にはおすすめの職種といえます。
AIエンジニアに必要なスキル
AIエンジニアがメインで使っているプログラミング言語はPythonです。Pythonは以前から存在するプログラミング言語ですが、機械学習用のライブラリが豊富なため、AI用の開発言語として急激に普及した言語です。AIエンジニアを目指すのであれば、Pythonの勉強を始めましょう。
また、AIエンジニアが統計学や数学の知識も身につけると、データサイエンティストへのキャリアチェンジが視野に入ります。
セールスエンジニア
セールスエンジニアは、自社製品やサービスを顧客にプレゼンするエンジニアです。自社製品の強みに対して、魅力を感じてもらえるような顧客を探し、効果的なプレゼンを行います。
セールスエンジニアに必要なスキル
セールスエンジニアには、プレゼンテーションや自社製品に関する知見が必要です。同業他社の類似製品に対して、自社製品がどう優れているのかをしっかりとアピールできなければいけません。
まとめ
「エンジニア」は、様々な職種の総称であって、実際の仕事内容や必要スキルはバラバラです。開発をメインに行うエンジニアもいれば、顧客にプレゼンをする営業職のようなエンジニアもいます。
何となくエンジニアを目指している人は、エンジニアとしてどんな仕事をしたいかを決めることで、身につけるべきスキルを知ることができます。
エンジニアのキャリプランはこう設計する！自分が目指すべき将来とは？
本当になれるの？フリーランスITエンジニアで活躍する先輩が教える秘訣！
